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頭から消えた   作者: 春風
1/55

頭から消えた 1

男は目覚めた。

そこは生活感のある部屋だった。

男は目を大きく見開くと辺りを見回す。


(ここは何処だ)

男は混乱した。

ここが何処なのかだけではなく、己が何なのかも分からない。


記憶障害。

一般的に言う記憶喪失だ。

原因としては心的外傷・ストレス等が挙げられる。


だが、彼には原因すら分からないから意味の無い情報だ。

常識的なこと以外は全て頭から抜け落ちてしまっているのだから。

男がおもむろに立ち上がる。


くまなく部屋の中を探る。

雑誌や本棚に並べられている本、壁に貼られている水着を着た女性のポスター。

世間的には何の変哲もない物かもしれない。


しかし、男にはとてつもなく不気味な物に見えた。

男が不意に机の上に置いてあった財布を見付ける。

手に取り中身をあさる男。


だが、中には千円札2枚と百円が1枚、五円と一円が1枚ずつ入っているだけだった。

身分証の類は入っていない。

男はガッカリして財布を机の上に放り投げた。


それから部屋を探すこと2時間程経った。

男は疲れ果ててベッドへと倒れ込む。

彼の心理は言ってしまえば大海原に裸一貫投げ込まれたようなものだろう。


疲れた男は目を瞑ると眠ってしまった。

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