PartOne≪毒≫第一話:操り屍体
太古よりもっと遥かな昔に、世界は陽の太陽と陰の月しかない虚無な空間でした。
無数の時間が経って、太陽の精華と月の精華が一つになり、“蒼天”という物体が誕生した。物体というより、むしろ意識を所有していて、力を持つ存在だと言った方が適当かも。この何もない空間に居て、"蒼天"後世の人類に寂しいと呼ばれている感覚を初めて感じた。それで、"蒼天”は自らの心血をもちいて、人類に"神"だと呼ばれている物の一族を造った。
"蒼天”は神の一族と共に楽しく暮らしてたが、彼はあることに気づきました。それは彼らの力はどんどん増えていて、いつか必ず耐えられる程度を超えて、死ぬということ。。"蒼天”は無限の知恵の持ち主です。彼は【どんな強い力を持っても、いつか必ず死ぬ】ということを悟って、この悟りを生命と定義付けた。しかも、太陽と月の存在を深く考えて、【陽あっての陰、陰あっての陽。陰陽が互いにバランスをとるよう作用する。】という哲学まで悟った。
"蒼天”は自分が悟ったことを全部神たちに教えた。そして、陽と陰がなぜ同時に存在するのかを悟った"蒼天”は神たちを御製するための"犠牲品"=妖の一族を創造した。それのみならず、"蒼天"は神たちの一族のために、人類に"天書"と呼ばれている≪真霊聖書≫を作り出して、妖の一族のため、"天書"を補助する"地書"の≪談地真書≫を作った。でも、何で天書と地書を創造したのか?誰もわからない。その後、"蒼天"自らの命を絶って、身体が粒子になって、この虚無な空間を生き生きの自然に変えた。神たちの一族は無に長期的に"支配"されていたゆえに、心に"ある物を支配したいと思う"という不思議な欲望が現れて、その支配の欲望を満足させるべく、自分より遥かに弱い人類の一族を造った。
妖族は蒼天が神族のバランスをとるべく作った種族なので、属性は陰陽の陰です。月は天地最強の陰気【玄陰の気】がある。そして、満月、すなわち月の玄陰の気が最強の状態になる時、妖族の一部の妖怪はそれを利用して、人類の世界に行く。妖族で生息する妖怪は地書≪談地真書》をエネルギーの源にするから、食料なしに生存できる。でも、妖族の範囲を離れて、人類の世界で生息すると、時間が経つにつれて、普通の動物になる可能性も否めない。したがって、自分の生存と本能のため、人類の世界に居る妖怪は人類の血肉と元気を食料にして生き延びる。
人類は自らの不幸と幸福、全てのことは最初から定められたものだと思い込んでいる。この思想が何億年以上蓄積して、そこから"運命"という実体を持たない怪物が誕生した。運命は神でも妖でも人類でもなくて、人類の全てを操ることができるもの。運命は数多くの神より強い力の持ち主ですが、神と妖怪の運命を操ることができません。運命は世界の全ての人類の生と死、そしてどんなことを経験するのか、詳しく手配して、一つの本に書いてまとめた。それは"人書"の≪人生冥書≫。伝説によりますと、この三つの本を集めれば、神と妖と人類の世界を変えることができる。。。
そして、全てはここから始まった。
まずはPart1から3までの内容を簡潔に説明します。
パートワン《毒》
日本の麻薬犯罪は益々深刻化しつつある。とりわけ首都東京の新宿を中心に活動する暴力集団。主人公秋山信一の父親は警視庁の組織犯罪対策部薬物銃器対策課で刑事を担っている。捜査の情報によりますと、何者が麻薬大国のコロンビアから数百億円のヘロインを日本に輸入した。新宿の中心地で一人の容疑者を追いかけてた時、いくら拳銃を打っても その容疑者にダメージを与えることができず、日本でとんでもない大騒ぎになった。秋山は父親が死毒に感染されたことに気づき、何者が裏で屍体を操り、麻薬犯罪を行っていることを疑る。そして、日本最大の暴力集団青山組が強い魔力の持ち主の美人呪術師千葉美津子にこの裏の人物を探して欲しい。。
パート2《霊武器》
1945年3月9日の夜、334機のB—29が東京の上空に突入して、数え切れないほど数多くの焼夷弾を東京の市街に投下した。東京の中心部は全滅で、83793人が巻き込まれて、惨めに他界しました。実際の死亡人数は9万人以上。この数字は1923年9月1日に発生した東京大地震の死亡人数(7万3000人)を超越しました。それのみならず、10万人以上の者が火傷で重傷を負って、100万人が自らの住む家を失ってしまいました。当時、幼い頃父親を失って、母親と共に暮らしていた花子という六歳の女の子が長期に飢餓の日々を送っていたゆえに、体は非常に弱い。大空襲の夜、花子は母親と人混みで逸れて、付近の小学校に避難して、その小学校のトイレで隠した。激しい炎は町の家という家を全部焼き尽くして、その小学校も燃えて、花子はトイレで焼死された。恨みを持って死亡した花子は各地の小学校のトイレで出没して、他人の生命を奪う怨霊になってしまった。花子の事を耳にした法師が花子の怨霊を鎮めて、住民たちを救うために、花子を自分の法器に収めた。日本政府は偶然に花子の存在を詳しく知っている住民の口から花子のことを聞いて、恐ろしい計画を立てた。それは花子を最強の【霊武器】として、米軍の基地で封印の法器から花子を解放して、花子に米軍を殲滅させる事。最強の怨霊を武器にして、戦争で使用するのは非常に汚いですけど、すごく効き目があるよね。最強の怨霊は姿を現しても、実体を持っている物体のように影がある。花子はその稀な最強の怨霊の一つね。花子の殺人方法はすごく簡単。まずは結界で人々を建物の中に閉じ込めて、彼女の怨念が溢れる空間に居るものは彼女の怨念に影響されて、お互いに殺し合う。当時飢餓状態で毎日苦しい生活を送ってた法師も自分の良心をよそに、花子を収めてる法器を密かに政府の人に渡して、大量の金銭を頂いた。政府は一つの部隊を組んで、密かに法器を輸出したが、途中で不注意のミスで法器を無くした。法器はどこに落ちたのか、誰もわからず、そのまま数十年が経ちました。もちろん、これも日本政府の高度な機密になった。2016年12月、当時の法師も年配の方になって、アパートで孤独死で世を去った。毎日花子のことを考えて生きていた法師は死の直前に、花子と政府のことを手帳に書き込んで、テレビ局のある者に送り出した。
主人公秋山信一君が在籍している高校は増築するをべく、付近の空き地で工事を実施して、法器を地中から掘り出した。信一君の同級生は何も知らず、この神秘な法器に好奇心を擽られて、法器を開けました。法器に何十年以上閉じ込められた花子はもはや憎みと恨みしか知っていない最強の怨霊になった。花子の強大な陰気のせいで、物凄く暑い真夏なのに、学校の壁も水濡れです。
学校は夜の8時に肝試しを催し、参加した学生達が全員学校で集合したが、花子は物凄く強い結界で学校を封じて、学校のトイレで学生と教師を次々と惨殺するゲームをやり始めた。秋山信一は学校にいる者達を救出するため、花子の恐ろしさを物ともせずに、結界を簡単に突破して、危険と恐怖が溢れる学校に潜入した。。。
パート3《夜桜》
妖族は蒼天が神族のバランスをとるべく作った種族なので、属性は陰陽の陰です。月は天地最強の陰気【玄陰の気】がある。そして、満月、すなわち月の玄陰の気が最強の状態になる時、妖族の一部の妖怪はそれを利用して、人類の世界に行く。妖族で生息する妖怪は地書≪談地真書》をエネルギーの源にするから、食料なしに生存できる。でも、妖族の範囲を離れて、人類の世界で生息すると、時間が経つにつれて、普通の動物になる可能性も否めない。したがって、自分の生存と本能のため、人類の世界に居る妖怪は人類の血肉と元気を食料にして生き延びる。平安時代の京都は数多くの妖怪の侵攻で、人口は急激に減って、当時の陰陽師たちは一つの計画を立てた。それは京都の各地でお寺を建てて、八道の封印をやって、妖怪たちの侵攻を阻むこと。二条城は第一道の封印で,相国寺は第二道の封印,鹿苑寺は第三道の封印,西本願寺は第四道の封印,清水寺は第五道の封印,龙安寺は第六道の封印,桂离宫は第七道の封印,そして非常に名高い伏見稲荷神社は第八道の封印です。京都に住む人類は自分運命と子孫の未来のため、計画通りお寺を建て始めた。でも 妖怪たちはこの計画に気づき、止めようと思って、京都を攻撃し始めた。そして、お互いに愛している男女の陰陽師は命を賭けて妖怪たちと戦ったが、重傷を負って、負けて倒れた。宇迦は御魂の稲荷神を遣って、二人を救出した。男は無事だが、女は他界した。男は愛するものの屍体を背負って、日本の各地を訪れて、様々な妖魂と1080個の符咒を収集して、それを以って、女を“復活”させた。復活したとはいえ、実はその女の記憶と性格を持つ人工妖怪になった。誕生の時間は夜で、場所は桜満開の道なので、男は彼女に夜桜を名付けた。夜桜は無数の妖怪を消滅して、陰陽師の封印計画もうまくやったから、京都は平和に戻った。夜桜は人類のため命を賭けて戦ったが、でも人類と他の陰陽師は夜桜を恐れていた。理由はすごく単純、彼女は強い妖怪だから。そして、当時の天皇は男に命令を出した。夜桜を始末しないと、彼の両親と親類を殺すこと。男は結婚を口実にして、夜桜を欺いて呼び出して、自分の悲しみと悔しさを抑えて、夜桜を暗殺した。夜桜は重傷を負った同時に、男を攻撃して、山の奥に逃走して、そのまま消息不明になった。男も二年後に鬱病になって、自らの命を絶った。千年後の2016年、夜桜は京都駅の付近で居酒屋を営んでいる。宇迦は西日本に棲む妖怪たちに栄養を与えるため、龍脈地気の地を造って、夜桜にあそこで居酒屋を自営し始めた。そして、深夜の2時頃に人間を装う妖怪たちはあそこに行って、龍脈地気を吸収する。それで、人間を食う必要もなくなった。それのみならず、夜桜もたまに人間の法師から妖怪を救い出す。そして、当時の男も普通の人間に転生して、サラリーマンとして京都で妻と子供と暮らしている。。。
本作の主人公の名は秋山信一、横浜の南に位置する聖桜高校の一年生。父親は警視庁の捜査一課で刑事を担当している日本人で、母親は道術や呪術といった様々な秘術を上手に用いることができる知名度が高い異能者で、中国出身の非常に美しい女性です。すなわち、彼は正真正銘の日中ハーフです。小さい頃は普通の子供よりずっと知能が低くて、三歳までずっと喋られなかった。でも、三歳のある夜、謎の発光物体が彼の体に入り込んで、学校の成績も優秀で、強い霊感の持ち主になった。その後、4歳頃より母親に色々な秘術を教えて頂きました。でも 二年前に悲惨な交通事故に巻き込まれ、母親はこの世を去りました。
性格がちょっと内向的で、普段学校の教室にいても 、自発的にクラスメートと交流しないタイプです。
そして ,ある日、非常に奇妙な怪奇事件が次々と襲来してきました。。。
(一)
深夜にあるタクシーの運転手がいつもの如く、人通りの少ない道を走っています。助手席の頭に名刺のプレートと運転手の顔写真があって、それだけ見れば、彼は57歳の中村健一だとわかります。外は相当激しい豪雨が降っている故に、タクシーを利用しようと思う客はどこにもいなそうです。
その時、豪雨が激しく降っていることにも関わらず、傘もレインコートも使用せず、無表情で一つの大きなカバンを持っている不気味な濡れ鼠の中年女性が佇んでいます。そして、タクシーに向かって止まるように合図してきました。
深夜に人通りが少ないというより むしろ全くひとけがないと言っても過言ではない場所で 非常に不気味な乗客を乗せて、客が指定した目的地に到着して 後ろに振り向いたら 誰も居なくて、シートの座っていたはずの場所がびっしょりと濡れていた。。普通こんな変な客を見ると、心霊体験の如き恐ろしいことを連想してもおかしくないですね。しかも 運転手を務める人間が幽霊や鬼といった不可思議なものを目撃しやすいという説がずっと業界で流れています。でも 彼は心霊を信じないタイプなので、結局あの女性を乗せました。
【お客様、どちらに行かれますか?】 中村健一はいつもの如く、丁寧に優しく行き先を聞いています。
びしょ濡れの女性が無表情で黙って 約1分ぐらい経ったら、やっと口を開けて 中村健一に行き先を教えました。でも まるで操られている人形のようなしゃべり方です。
【よ、こ。。。は、ま。。。公園】
【お客様、大丈夫ですか?】
中村健一は女性の変な様子に気づいて ちょっと心配して 聞きましたが、女性はなんの反応もなかった。実は現在地の近くに居酒屋がたくさんあって、きっと疲れたよと思い、仕方なく、目的地に向かって発車しました。
中村健一は運転しつつこっそり後ろに座っている女性客の様子を見ています。先ほどと全く変わらぬ無表情の顔で、身体も動かずに、右手はきちんと大きくて黒いカバンを持っています。
約15分ぐらい経って、ついに目的地の横浜公園に着きました。女性客は何も言わず、タクシー代も払わず、そのまま立ち去りました。。。。
“お客様、まだタクシー代が。。。"だと言いつつ、中村健一がタクシーの中から出て、本能的に右手であの女性の腕を掴んだ。次の瞬間、あの女性がいきなり止まって、殺気が溢れる目つきで中村健一を睨んだ。しかも、瞳も赤く発光して、腕も氷の如く寒い。
言葉になれない恐怖と不安が心の底から込み上げて、中村健一が慌ててタクシーに戻り、速度を出して現場を去りました。。。
。。。。。。。。。。
そして翌日の朝。いつも土曜日の時に午後12時まで寝坊する信一が朝の9時に早起きした。父親は仕事で多忙な生活を送っていて、今は信一しかいないです。
信一が付近のコンビニに寄って、4つのお握りを買って、食べながら親友の中村真司の家に向かって歩き始めました。
真司は信一が幼稚園の頃からずっと知り合っていた親友で、今回は彼の頼みで、信一がわざわざ早く起床して 彼の家に足を運びました。
住まいより約一時間ぐらい徒歩して 約束の時間に真司の家に到着した。ベルを押そうと思った瞬間に 後ろに誰が信一に声をかけた。
【あら、信一ちゃん、久しぶりだね】
信一が後ろに振り向くと、真司のお母さんが立っています。彼女の名は中村玲子で、いつも優しい笑顔で人と接触します。具体的年齢はわからないが、見た目で判断すると、大体50歳ぐらいです。どうやら近所のスーパーで買い物を終えたばかりみたいで、たくさんの野菜と肉を持っています。
【おはようございます】
【おはようございます、信一ちゃん。今日も遊びに来たの?】
【いや、実は真司が今朝電話で頼みがあって、ちょっとうちにきてもらわないかって、それで】
【あ、そっか。でも 真司のお父さんはね 、ちょっと身体の具合が悪くて、真司が面倒を見てるよ。多分。。。】中村玲子が不安げな顔で話しています。
【 え、おじさんどうしたの?風邪?】
その時、ドラが突然開けられて、真司がいきなり飛び出した。
【 信一、やっときたな】真司が信一を見て ホッとして すぐ連れて二階の奥の部屋に行った。
真司の父親(タクシー運転手の中村健一)がベッドに横になって、顔色も真っ白で、とんでもない苦しみに襲われているみたいです。しかも、よく見てみると、彼の右手も真っ黒で、皮膚も乾燥して、黒い血も出て、まるで千年ミラーのような手です。
信一がこの光景を見て、そう言った:“これは屍毒だ!生のもち米あるの?あったら、たくさん持ってきて!"
"屍毒!?" 真司にとって これは初耳の言葉だが、すぐ台所に行って、信一の言う通りもち米を持ってきました。
信一が何も言わないまま、直接たくさんのもち米を中村健一の右手に当てて、急に白い煙が立ち込めた。苦しみが収まったみたいで、先ほどもがいていた中村健一もいきなり静かになった。
"信一、これどういうこと?"
" 人間と動物の屍体が細菌の作用で分解する時できる有毒の物質は屍毒だ!もち米の成熟期間は6月から9月まで、つまり最も暑い夏!もち米は長期的に緩かな日光に照らされていたから 十分の陽気があり、陰気を持つ邪悪なものを抑えることができる。今は症状を緩和したが、まだ完全に治っていない。まずは右手をちゃんと拭って、もち米で拵えた米粉と漢方ぐすりの何首烏を同時に使ってください。一日二回で、一週間後は完全に治るはず。”
"ありがとう、信一!"
"しかし 変だな。屍体と接触しない限り、屍毒に感染されることはないはずだ!おじさんはいったい。。。"
“わからない。昨夜は残業で深夜の2時半頃に帰ったが、なんだか想像できない恐怖体験があって、身体も震えて、顔色が真っ白だった。その時父ちゃんの右手に異変がなかったので、気になってなかった。でも 朝の6時を過ぎた直後に、父ちゃんの悲鳴を聞いて、慌てて来ると、もうこんな状態。”
真司がベッドの前に座り、静かに眠っている中村健一の様子を見ながら、すべてのことを述べた。
“なるほど。"信一が手をこまねいて、この不思議な現象について、疑問を抱えています。
“ところで、優衣ちゃんのことどう思う?”真司が突然話題を変えた。
“え?なんでいきなり?”信一は話題の転換に驚いた。
“昨日はなんとなく勇気を出して、自分の気持ちを優衣ちゃんに告白した。。。でも どうやらあいつは君が好きみたい。”
“正直私にとって、あいつはただの友達。恋人の関係になりたくない。これは私の答えだ。”
“ははは、君らしい答えだなあ。普段は余り周囲の人とコミュニケーションしないくせに、モテるとは。。羨ましいなあ!”信一の返事を耳にして、真司が微笑した。
“あ、ごめんね。今入ってもいい!?”
真司の母親がとっておきの特製プリンを二つ持って、部屋の前に立っています。
“あ!美味しそう!サンキュー!ちょうどお腹も減った。朝から何も食ってなかったよ。”真司がうまそうなプリンを見た弾みに、すぐ席を外して、プリンをもらいに来た。
“しかし 本当に変やなあ。こんなにすごい屍毒の持ち主は どう考えても 死後三日間ぐらい経った屍体だ。でも おじさんはどこでこんな屍体と接触したのか?”信一が中村健一の右手をじっと見て、思考し始めた。
その時 信一は背後から冷たい殺気と恐ろしい視線を感じ取って、パッと後ろに振り向いた。でも そこには楽しくプリンを食べている真司と真司の母親しかいない。
“どうしたの 信一?早く来ないと 全部食べちゃうよ!”
“分かった。朝食を食べたばかりで 後で食う!"
“ じゃ 机の上に置くね。冷たいうちに食べたほうが美味しよ!"真司の母親がプリンを机の上に置いて、部屋から去りました。
“ありがとうございます!"信一も礼儀正しく感謝した。
“でも いったいなんなんだ!?先の感じは?気のせいか?"
。。。。
そして、夜の8時。信一のお父さん秋山五朗という五十代の中年男性も帰宅した。
“ただいま!"
“おかえり!お父さん!"
台所でカレーライスを拵えている信一が五朗の声を聞き、本能的に返事した。
“あああ!疲れた。"五朗がものすごい疲労感に襲われて、ソファーに横になって、テレビをつけました。
“はい、カレーライスできたぞ!"信一が台所から出て、炊きたてのカレーライスを食卓の上に置いた。信一は小さい時に道術や秘術のみならず、役に立てる美味しい料理の作り方まで母親に教えてもらった。
“お父さん どうしたの!?手と言わず足と言わず ほぼ泥だらけじゃないか!"
“ああ!今日はね 麻薬犯罪の現行犯を逮捕した時に、犯人に一発でやられた。しかも 犯人はめっちゃ細い女!あああ、超恥ずかしかったよ!"
“ヘェ〜。一発で空手優勝の父さんを倒した女もいるのかよ。すごいなあ!"五朗の話を聞いて 信一は禁じ得なくて笑った。
"笑うなよ!あのクソ女が激しく抵抗して、僕の首まで噛んだぞ!めっちゃ痛い!"といった途端、まるで自らの意思に反しているように 五朗の身体の筋肉が不随意筋のように収縮して、突如襲来した苦しみを凌ぎながら倒れた。顔色も異常の白さになり、目が真っ赤になった。まるで伝説の怪物ゾンビみたいです。
"お父さん どうしたの!?"信一が五朗の異様に気づき、慌てて五朗のそばに寄ってきた。
"く、、、、くるしい。く、く、びが。。"
"首?"信一が五朗の首を見て、非常に驚きました。首の左側に誰かに噛まれた痕跡があって、皮膚の色も真っ黒になりした。しかも、黒くて濃厚な鬱血も出て、間違いなく、これも屍体と接して、屍毒に感染されてしまった症状だ!早くなんとかしないと、ゾンビになる恐れもあります。
信一がすぐ台所に戻って、先日お菓子を作った時に残したもち米でできた米粉を五朗の首の傷に当てて、しばらく痛みを緩和した。そして、部屋から黄色い紙の神符を取り出して、目を閉じて、呪文を唱え始めた。
“南海岸上一匹草,昼夜青青不见老,王母蟠桃来解退,百般邪法都解了。一解黄义端公、二解南海万法、三解百艺法、四解三师法、五解铁匠法、六解花匠法、七解瓦匠法、八解石匠法、九解木匠法、十解割补法,天地解、年月解、日时解,奉请狐狸祖师、一切祖师百般解退,谨请南斗六星、北斗七星,吾奉太上老君急急如律令。手挽解退。"
(これは道教の百解邪法符咒の呪文です)
神符が急に燃えて、信一がそれをガラスコップに置いて、水も入れました。そして、信一が舌を噛んで、舌の血が含む唾液を水に吐いて、五朗に飲ませました。
(道術によれば、舌の血は人間の陽気が最も強いもので、舌の血が含む唾液を"真陽涎"だと呼んでいます。鬼やお化けといった邪悪な物を退治することができるが、鶏や家鴨のような家畜には無効です)。
五朗があの水を飲み終わって、しばらく経つと、体から濃厚な膿血を吐き出した。あの膿血から腐敗した屍体の匂いが漂ってきて、予想以上の臭さです。でも、首の傷が自動的に修復しているみたいで、完全に治って、五朗の痙攣も止まったです。
(テレビニュース)
アナウンサー:今日午後三時頃東京の新宿で警察が麻薬犯罪の現行犯を逮捕したが、犯人が相当激しく抵抗して、何人の警察を倒して、逃走しました。現場の目撃情報によりますと、警察が拳銃を撃て、犯人の足に命中したが、出血の痕跡もなく、犯人も倒れずに逃走しました。犯人はいったい何者でしょうか?ネットで大騒ぎになっている模様です)。