表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺・プリンセス  作者: 風鈴P
第7章 商船護衛編
69/121

第64話 オオダコ祭り!

カンカンカン!

甲板より異常を知らせる鐘が聞こえた。

今日の見張りはフェルディナンのパーティのはずだ。

「どうする?助けに行くか?」

アルフレッドが言った。

「うん。リディの件もあるしね。」

俺が答えた。

リディの件というのを説明すると…




先日、あの後俺はフェルディナンの所を訪れた。

「失礼しまーす。」

俺は扉を開け中に入った。

「何だ? 何の用だ?」

フェルディナンが怪訝そうな顔で言った。

「いえ、先程のお礼を言おうと思いまして。」

「礼だと…?」

「はい。もしあの時貴方が教えてくれなかったら、私はあのままリディに飲ませてました。ありがとうございました。」

俺はペコッと頭を下げた。

「よ、よしてくれ。ガラじゃねえからさ。」

うん、この感じ典型的な奴だ!

「それで、もうひとつお願いがあるのですが…」

「お願い? 何だ?」

「うちのリディ、横にさせてたら少し良くなったみたいですけど、まだ気分悪そうなんです。それでその、出来れば酔い止めになりそうなお薬持っていませんか?」

「ふむ…」

フェルディナンが腕を組んだ。そして後ろに置いてあった箱から何枚かの葉を取り出した。

「こいつはナンディーナという薬草だ。この葉を生のまま噛ませると良い。」

フェルディナンは俺に歩み寄り、薬草を渡して来た。

「ありがとうございます! えっと、お礼は…」

俺はお金を取り出そうとした。

「あー、いい、いい。金なんか出さなくて良いからよ。」

フェルディナンはニヤッと笑った。

「はやくそいつをリディに持ってってやれよ」

「は、はい! ありがとうございます!」

俺はペコリとして早足で部屋を出た。




とまぁ、こんな感じで。

このナンディーナと言う葉をリディに噛ませると効果てきめんで、表情も明るくなって良かった。

協力するのもしないのも自由、という事ならこういう時に恩を返した方が良い。

俺達は戦いの支度を整え、甲板へ向かった。

甲板へ出ると既にノエルのパーティが来ていた。

正確に言えばイアサントとロベールのパーティから一人ずつ来ているようだが、遠巻きに見ている感じだ。

協力する気はあまりなさそうかな。

さて船の前方を見ると、そこには何やらでかい生物がいた。

「あれは…タコ? 大きいね…」

タコだった。だがその大きさはダイオウイカよりも大きい。桁外れだ。

「おう、アスカ。来てくれたのか。」

フェルディナンがニヤッと笑った。

この人はニヤッとするのが好きそうだ。

「あれは何ですか? タコですよね!」

俺はフェルディナンの横へ行った。

「ああ、そうだな。名前は分からねえけど…、あれを倒さないと船は無事に通過できそうにねえな。」

「うーん…」

俺は考え込んだ。

「魔法でやっちゃえばいいじゃない。」

ノエルが話に入って来た。

「それもそうだがあのでかさだ。相当魔力を練り込んだ魔法を同時に何人かで放たないとダメだろ。」

それもそうだ。それに何の魔法が効果的かも分からないし。

「俺達のパーティには強力な魔法使いはいねえ。ノエル、お前の所はお前とエルネストくらいか。アスカ、お前の所はどうだ?」

「うちはアルフレッドだけですね、魔法使いは…」

「3名か…。残りのパーティの奴も手を貸してくれれば良いんだが…」

フェルディナンは後方をチラッと見た。

「ちょっと厳しいかもしれねえな。」

ロベールの所は予想できたけど、イアサントのパーティもあの対応とは思わなかった。

フェルディナンのパーティとは過去に何かあったのかな。

「ま、3人でやるにしても出来るだけ属性は揃えたい。それじゃ準備を…」

「ちょっと待って。」

俺はフェルディナンを制した。

「私、ちょっと試したいことがあるんだけど、任せてもらって良い?」

「あ? 何だと…?」

フェルディナンが怪訝そうな顔をした。

「うん、前の冒険以降、ちょっと練習していたことがあって…」

俺はノエルとフェルディナンにやってほしいことを説明した。

「ひ、一人で突っ込むだと…? この船からまだ距離もあるんだぞ…?」

「うん。だから私があのタコから攻撃されそうになったら、それを防いでほしいんです。」

「…勝算はあるのね?」

「うーん、勝算と言うか…」

俺はにこっとして二人を見た。


「どうしても練習したことを試したいの。それも…、実戦でね。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ