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俺・プリンセス  作者: 風鈴P
第6章 北方洞窟探索編
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第54話 北方洞窟探索(4)

「す、すごい…」

俺は目の前の光景を目にして呟いた。

100体はいるであろう不死系の魔物達が次々と石と化しているのだ。

そう、まるでメデゥーサの目を見てしまった者のごとく。

数分後、最後の1体が石化した。

「ふぅ…」

リディが目を押さえながら息を吐いた。

「もう、大丈夫だよ。ぅ…」

リディはそう言って振り向いたが、ふらついて倒れそうになった。

カールが駆け寄り、リディの体を支えた。

「リディ、大丈夫?」

「う、うん…。今のが…俺の能力のひとつ、石化凝視だよ。長く使うと頭がくらっとするんだ。」

「大したもんだ…。む!?」

ドドドド!

前方の岩が崩れ始めた。

そしてその奥から…!

「な、何なのあれ!?」

俺はその姿に驚きの声を上げた。

数メートルはあろうその姿は、まるで恐竜の骸骨のようだ。

「ふん。こういった場所にはフロアボスみたいなのがいるのは定石だろう。」

テオドールがニヤリとした。

「た、確かにそうだけど、ちょっと大きすぎない?」

「あれは俺が…」

「待て。」

リディが立ち上がろうとしたが、テオドールはそれを制した。

「今のお前は消耗しているし、あれに石化が効くかも分からん。それよりも…」

テオドールが俺とカールの方を見た。

「カール。オレとアスカが左右から奴の注意を引く。お前は少し遅れて中央から掛かってくれ。そしてリディ、お前はクロスボウで後方から援護してくれ。アルフレッド、お前は習得した光属性の攻撃魔法を詠唱して、合図とともに放ってほしい。」

ですよねー。

俺、気付いたら前衛キャラになってしまった。

風の永続的身体強化が出来る様になったから、敵の動きの読み違えさえなければ大丈夫なはずだ。

多分。

防御力は無いから、うまく立ち回らないといけないけどね。

「ガストン、すまんがお前はリディとアルフレッドのガードをしていてくれ。」

「…分かった。」

ガストンにしたら面白くはないだろう。

だが今回の場合、前衛にガストンの出番は無い。

テオドールの剣技と風の永続的身体強化を習得した俺の方が、戦闘能力は高いからだ。

カールにしてもそうだ。カールも既にガストンの実力を超えているだろう。

「よし、行くぞ!」

テオドールの合図で、俺達は前に出た。

俺は風の力で一気に加速した。

横を見ると、テオドールもそれほど変わらないスピードで前進していた。

…訳が分からない。

こいつは何でこんなに速く動けるのだろう?

体にド○ゴンボールの「気」みたいなものでも纏っているのだろうか?

ヴォォォォ!

恐竜骸骨(仮名)が息を吸い込んだ。

骸骨で肺が無さそうなのに何で息を吸い込めるのか?

そんな野暮な質問は無しだ。

そして息を吸い込んだ後のパターンは大体決まっている。

そう…、きっとブレス攻撃が来るのだろう。

焼け付く息? 燃え盛る炎?

そんなものは何でも良い。きっとろくでもないものだ。

「テオドールさん。これは恐らく…」

「ああ、お前の想像の通りだろうな。奴が口を開けた瞬間、お前は右に飛べ。」

「うん!」

「カール、お前も気を付けろよ!」

「はい!」

恐竜骸骨の口が開いた。

ガァァァ!

大きな声を共に、巨大な炎が口から放たれた。

ファイアブレスだったか!

だが俺達は事前に予測できたので、難なく回避した。

ヒュヒュ!

後方から矢が飛んできた。

リディの援護射撃だ。

矢は恐竜骸骨の足元を的確に射抜いた。

恐竜骸骨はそのせいでその場から動くことは出来ない。

「よし、左右から奴の腕を落とすぞ。」

「はい! …やぁぁ!」

俺とテオドールは恐竜骸骨の両腕に斬りかかった。

ガシュガシュ!

ウガァァァ!

恐竜骸骨の悲鳴と共に両腕が切り落とされた。

「やった!」

俺は歓声を上げた。だが、その時。

バキバキ…

恐竜骸骨の背中から軋むような音が聞こえて来た。

「え…!?」

何と背中から新たに4本の腕が生えて来たのだ。





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