表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺・プリンセス  作者: 風鈴P
第5章 霧の町編
52/121

第49話 実技訓練

「今日から剣を教える。」

「ほ、本当!? やったー!」

テオドールの言葉に、俺は顔を輝かせた。

素振りを始めてから1週間。ずーっとずーっと素振りだけだったのだ。

「お前の素振りの仕方を見ていて分かった。お前はケンドウをやっていたな?」

「…!」

俺はテオドールの顔を見上げた。

「貴方、剣道を知っているの…?」

「ああ。オレの父は異世界人でな。父がこの世界で刀鍛冶になったのも、召喚される前の世界でやっていたらしい。オレの剣も、父から教わったものでな。」

こんなところに異世界に繋がる人がいたなんて。

「…実は俺も異世界人なんだ。いや、この体はこの世界の人間のものだけど意識だけ異世界人というか」

「こちらに転生する前にケンドウをやっていたのか?」

「小学生…えっと、子供のときねやってたんだよ。」

「そうかなら説明は早い。」

テオドールの講義が始まった。




「・・・」

俺はテオドールの講義を聞きながらぼけーっとした。

長い。長すぎる。もう1時間近く話を聞いている。

「…おい、アスカ。聞いてるのか?!」

ゴツン!

「いたっ!」

テオドールが鞘で俺の頭を小突いた。

「理屈を分かっておかないと、上達できんのだぞ?」

「むーっ!」

俺はテオドールをじーっとみた。

「俺、前の世界では不良だったから、長い話好きじゃないんだよね。」

「…仕方ないな。」

テオドールが自身の剣を手に取った。

「では実技を始める。お前は自分の剣を使って俺に攻撃して来い。」

「思いっきり攻撃して良いの?」

「構わん。かかってこい。」

「わーい!」

俺は黒曜石の剣の柄に手を掛けた。

「じゃあ、行くよ! えーい!」

俺は一気に剣を抜いた。

ビュッ!

1週間ずっと剣を振り続けていたせいか、かなり速く剣を抜くことが出来た。

「いっ!」

ガシャーン!

テオドールが変な声を上げ、自分の剣でガードした。

「け、結構速いな。お前の居合い…」

「でしょう? あまり舐めない方がいいよ?」

俺はにこっと笑った。

「そうだな。」

テオドールが俺の剣を払いのけ、距離を取った。

「オレも真面目にやろう。さあ、改めてかかってこい。」

「うん。」

俺は頷いた。




30分くらい経っただろうか。

俺の剣は最初の居合い抜き以外は全て躱されるか、軽く受け流されていた。

「はぁ…はぁ…」

俺は肩で息をし始めた。

こんなに長く、連続して戦った経験は全くない。

「アスカ。お前は中々筋は良さそうだ。」

「と、とても褒め言葉には…聞こえないけどね…」

俺は息を切らしながら答えた。

さっきの初撃はテオドールをビビらせることは出来たが、それ以降は全く話になっていない。

「ご、ごめん。ちょっと、休ませて。」

俺はその場にぺたりと座り込んだ。

「ふむ、今日は限界か?」

「ちょ、ちょっと疲れたかな…」

俺は苦笑いした。

「分かった。今日はこれで終わりだ。だが明日は5分多く戦えるようにしろ。明後日は更に5分だ。少しずつ伸ばしていくようにするから、そのつもりでいろ。」

「は、はい…」

「それではオレはカールやリディの鍛錬を見てくることにしよう。」

テオドールはそう言うと、カール達が鍛錬している方に向かって行った。

実際に実技訓練を初めて分かったが、テオドールの指導法は理に適っていると思う。

まず素振りをすることで剣の重さに慣れ、早く振れるようになる。

早く振れる様になったら実技訓練。

そしてその継続時間を伸ばしていけば、持久力も付いてくる。

仕事に出るまで3週間。少しでも強くなりたいものだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ