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俺・プリンセス  作者: 風鈴P
第1章 目覚め~王宮生活編~
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第2話 赤髪の女の子

「ん・・・。」

俺は目覚めた。

ここは…どこだ?

俺はいつもつるんでいたやつらと電車を待っていて…。

…そうだ!?

俺は誰かに後ろから押されたんだ。

そして俺は電車に…。するとここは病院?

いや、しかし…。



ここはどうみても病院なんかじゃない。



目の前に見えるのは古めかしい、中世のような部屋。

俺が寝ているのは豪華なベッド。部屋に置いてある調度品も高そうだ。

俺は電車に轢かれたんだ。…おそらく。

だとしたら生きていても集中治療室だ。ここが病院であれば。

でも前述の通り、ここは病院なんかじゃない。

ではここはいったいどこなんだ?



俺は部屋の中を見渡す。

すると少し先に古そうな鏡台を見つけた。

俺はベッドから起き上がり、よろよろと鏡台を目指した。

何なんだこの体は…?

腕も足も鉛のように重い。

俺はやっとの思いで鏡台の前の椅子に座った。



「な…」

鏡に映ったのはいつもの俺じゃない。

髪の毛の色は燃えるような赤い色、長さは肩よりも長い。

腕はかなり…細い。まるで病人のようだ。

顔は中学生くらいの女の子に見える。

これが俺…? まさか!?

俺は右手を上げ自分の頬を触った。

鏡の中の女の子も対称の行動を取る。

「な、なんだこりゃああああああ!」

鏡を見た俺はそう叫んだ。

鏡に映る、この赤髪の青白い女の子は俺なのか…?



ガチャ!

その時、部屋の中に栗毛の少年が入ってきた。

「ひ、姫様っ!?」

少年は慌てたような表情で話しかけてきた。

「姫…?」

俺は少年の方を向いた。

俺の悲鳴を聞きつけてここに来たのだろう。

少年は息を切らしながら俺を見ていた。

「め、目覚められたのですね?」

目覚めた?何を言っているんだ?

…あ、いや確かに目覚めたのか。

「え、えと。ここはどこなの…?」

俺は少年に問う。

「姫様、まさか…」

少年が訝しげな表情になったとき、後ろから上品そうな婦人が姿を現した。

「まぁ、アルエット姫が目覚められたのね」

婦人は私を見るとそう言った。

アルエット…? それがこの女の子の名前か?

「・・・」

俺は何も答えない。いや、答えられるわけがない。

婦人が俺を見る視線が強くなる。

「ヒルダ奥様、姫様は長年の眠りから目覚められたばかりで、混乱されているようです。」

少年が俺を助ける様に言った。

「申し訳ありませんが、本日はお引き取り頂けませんか?」

少年は頭を下げた。

その言葉に婦人は一瞬少年を睨み付けたが、すぐに柔和な表情に戻った。

「そうですか。アリエット姫の従者である貴方がそう言うのなら仕方ありませんね」

婦人はちらっと俺を見た。

「それではアルフレッド、アルエット姫の事は頼みましたよ

国王陛下へのご報告はわたくしにお任せください」

婦人は一礼するとその場から去っていった。

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