表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
警狼ゲーム  作者: 如月いさみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

94/145

警狼ゲームの新たなる始まり 4

 将はそれを見て「ん?」と思ったものの

「全員で54名か」

 と呟いた。


 この中に組織の人間がいるかどうかは真っ白である。これまでは最低でも一人は前もって分かっていたのだ。いわば、芋ずる式で組織の他の人間も見つけてきたのだ。しかし、今回は分からない。

 見逃す可能性はあるだろう。


 それに翼が

「それが全てではないが組織の人間の傾向性ならわかる」

 と告げた。


 将は翼を見た。


 翼は身上書をパラパラ見ながら

「俺と省吾は苗字が違うけど兄弟だ」

 と告げた。


 将は驚いて翼を見た。由衣も同じで二人を交互に見つめた。


省吾はにっこりして

「あれ? 言ってなかったっけ」

 と告げた。


 将は首を振ると

「聞いてないな」

 と答えた。

 由衣も驚きながら頷いた。


 翼と省吾は二卵性双生児で生まれたが4歳の時に両親が事故で亡くなり、その後は愛彩養護園という施設で暮らすことになったのである。翼は天童家に引き取られ、省吾は養護施設で生きてきた。だから苗字が違うのである。


 翼は笑むと

「つまり、俺は元々の苗字が根津なんだ」

 と告げた。

「でも天童の両親は10年だったけど俺を凄くかわいがってくれたし、省吾はそういうの大切にしないとダメだって……苗字が違っても兄弟だって言ってくれて」


 ……養護施設で再会して18歳で施設を出て働きながら大学へ行きだした頃に一足先に就職してた俊兄に誘われて組織に……


 将は二人を見つめ酒家美咲の言葉を思い出しながら

「二人を誘ったけど、間違っていたって……二人を守るために二人を組織から抜けさせようとしてくれた人だよな」

 と告げた。


 翼は頷いた。

「先に警察に就職したけど……自分にはできないって辞めて……新しい仕事だって出掛けたまま……けど俺たちの未来まで考えてくれていたって知って、すっげ、申し訳ない気持ちとありがとうって感謝の気持ちがある」


 省吾は泣きそうに俯きながら

「ん、俺達の兄だから……血は繋がってなかったけど俺はそう思ってる」

 と言い

「今もずっと」

 と告げた。


 将は二人を抱きしめると

「そうか」

 と言い

「その人の分も二人は生きていかないとな。それにきっとその人は今安心してると思う」

 と告げた。


 翼も省吾も将を見た。

 将は笑むと

「だって、その人は自分には警察の中で隠蔽できないってことと二人も自由にしてほしいって酒家に言ったんだろ? きっといま二人がその道を歩いているのを喜んでるさ。遠野さんだってずっと八重塚さんの悟さんや圭さんや佐藤さんを心配していただろ? 血じゃなくてさ、あると思う。俺はそう言う繋がりが」

 と告げた。

「だからこそ自分が出来ないことを二人にもさせたくなかったんだと思う。大切に思っていたからだよ」


 翼は省吾を見て

「確かにな」

 と笑った。


 省吾も頷いた。

「だよね」


 由衣も笑みを浮かべて三人を見つめた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ