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警狼ゲーム  作者: 如月いさみ


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愛知県警のケイドロ 9

 黒川巽は一瞬意味が分からなかったが腹を抑えて屈んだ。


 将は死角から姿を見せると

「平岡、中村」

 と二人を呼び寄せた。


 開始まで時間はない。


 だが、状況から泥棒はバラバラで逃げて警察につかまらないことが必須なので当然固まっているとは考えられない。

 それでも3人が固まっていたとすれば考えられることは一つである。

 恐らくは警察が一人で来た時に互いに助け合うためのものなのだろう。


 だからこそ二人を呼び寄せたのである。

 平岡政春と中山麻紀は同時に駆け寄った。


 将は腹を抑えて屈んでいる黒川巽を見下ろし

「黒川を失格にする。お前達恐らくチームを組んでいただろ? 知らせておく」

 と厳しい表情で告げた。


 平岡政春は驚いて将を見て直ぐにチラリとお腹を押さえて蹲っている黒川巽を見下ろした。

「あの、黒川は何か」


 将は目を細めて

「今は言うことができない」

 と言い

「お前たちは通常通り行動するように」

 と告げた。


 平岡政春は頷くと

「はい」

 と答え、中山麻紀を見ると

「教官には泥棒の作戦が分かっているみたいだから、作戦通りに続けよう」

 と足を踏み出した。


 中山麻紀は驚きながら頷き平岡政春と共に立ち去った。

 将は平岡政春を見て

「なるほど、平岡は状況判断が早いんだな」

 と考えながらマイクで

「21番黒川巽を失格にした」

 と告げた。


 省吾はそれを聞き

「え!?」

 と思わずつぶやいたものの

「わかった」

 と答え翼に

「21番黒川巽は失格」

 と告げた。


 翼は冷静に

「了解、東大路は無事なのか?」

 と聞いた。


 省吾は意味がないものの頷いて

「問題はないみたい」

 と答えた。


 将は周囲に誰の気配も消えさりサイレンが鳴ると

「始まったな」

 と呟き

「失格にして悪かった。だがこうしなければ勘繰る人間がいるからな」

 話を聞こう、と立ち上がらせた。


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