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警狼ゲーム  作者: 如月いさみ


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警狼ゲームの新たなる始まり 10

 由衣が最初に目の前に立つ房田健二警務部警務課第一係長を見て

「警察学校の合宿の件は既に連絡が回っていると思います」

 と告げた。

「これは警察庁からの指示でもあります」


 省吾は凛とした彼女の態度に

「流石!」

 と心で言い

「だから、俺たちをここに拘束するということは警察庁の指示に反するということになりますけど」

 と手を握りしめて一気に告げた。


 房田健二は目を細めて

「その連絡が回っていないと言っている。」

 と言い、今朝のことを思い出して顔を顰めていた。


 そう、今朝家に一人の男が訪ねてきたのである。和田秀雄という男で組織の六家の一人である杉山真也の側近で

「組織の裏切り者が分かった。そいつが山形の知事を襲う計画を警察に漏らした。もし警察庁から来るものがいたら追い払え」

 と言い

「出来なかったら、口を封じろ」

 と告げたのである。

「これまで甘い汁をすすってきたんだ。失敗はどうなるか分かっているな。お前の大切な弟分たちもな」


 これまで房田健二が係長にトントン拍子に出世できたのは杉山真也の息がかかった警務部長がいたからである。いわば県警本部のNo3である。その為に人事の操作や新人の背景を隠して合格させてきた。


 だが、警察庁の人間を追い払い、まして誰かの口封じをするなんてことをする必要がこれまではなかったのだ。つまり、小手先の作業ばかりであったということだ。


 房田健二にすれば

「どうして来たんだ。余計なことをしやがって」

 という気分だったのである。

 だが、しなければ自分は失脚だ。いやそれ以上に彼らはどうなるのか。そう考えると苛立ちを隠せなかった。


 房田健二は目を細めて

「話を聞いていない以上許可はだせん。このまま警察庁へ戻ってちゃんと話を通してからにしてもらう」

 と告げた。


 由衣は息を吸い込み吐き出すと立ち上がり

「ではここで」

 と携帯を取り出しかけた。

 が、房田健二は腕を掴むと机に抑えた。


 省吾はそれに

「止めろ!」

 と房田健二の手を掴んだ。


 房田健二は笑むと

「よし! 公務執行妨害で逮捕する」

 と手錠を出した。


 ガシャン! と嵌められ省吾も由衣も顔を見合わせた。まさかである。房田健二は驚く二人を引っ張り廊下に出て正面から歩いてくる人物に一礼すると

「警察学校でイベントをさせると……話を回さずに言ってきたので話をしていたら暴力を振るってきたので公務執行妨害で逮捕しました」

 と告げた。


 由衣はきっと房田健二を睨み

「違います! 先に暴力を振るったのは房田警務課第一係長です!」

 と告げた。


 それにその人物は息を吐き出すと

「残念だが、山形県警の方には話が入っていないので……我々が確認をとっている間は大人しく留置所で休んでおいてもらおう」

 とチラリと房田健二を一瞥した。


 省吾は目を見開くと

「えー」

 と声を零した。


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