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王たちの宴  作者: スギ花粉
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一族

え~~纏める件なんですけど・・・感想では半々?ぐらいで微妙なんですよね。少しの間考えてみます。決定したら報告しますんで、よろしくお願いします。

楽しんでいただけたら、幸いです

「よし・・・今日はこの辺りにしとこうか」


カイはリサに話しかける


「・・いえ・・私は・・・・まだ大丈夫です」


と強がりを言ってるが、明らかに疲れた表情をしている


(・・やっぱり少しペースを上げすぎたかな・・)


と少し自分のペース配分を反省する


「・・・もう日も落ちたし・・まだ旅も続くからね・・・それにこれ以上は俺も歩けないよ」


と、説得を試みるカイ


しばらく不服そうに聞いていたリサであったが・・・・


「・・・・分かりました」


と渋々ながら承諾してくれた




=============    ============




「そんな!!陛下に料理などさせる訳にはまいりません!!」


「いいんだよ・・・俺が好きでやってるんだし」


とカイは慣れた手つきで鍋の準備をし始める


それをオロオロしながら、後ろから見ているリサ


(ど、どうしましょう。わ、私もお手伝いした方がいいのでしょうか・・・・でも・・でも・・料理なんて今までやった事もないし・・・・・)


魔国の将軍として、そして魔王の妹として恥ずかしくないよう・・・礼儀・武術・軍学などは一生懸命に学んできた


・・・・だが、料理なんて学んでこなかった・・・・・・・・・・・・


それは給仕の者の仕事だったのだ・・・・・・・・・・・・


リサが悩んでいる間に、カイはテキパキと料理を作ってしまった



==========    ================



「ほい・・・・できたよ~~」


とカイはリサにお椀を渡す


「・・・・・いただきます」


と申し訳なさそういって、一口食べてみるリサ


「!!!・・・・お、おいしいです」


(・・城の料理よりもおいしいのではないだろうか)


「そう・・それはよかった」


それを聞いて嬉しそうに、にこにこ笑うカイ


「・・・・・・・・」


リサは何故かは分からないが、敗北感をひしひしと感じた


く~~~と体を伸ばすカイ


「それにしても・・・野宿も久しぶりだ。政務をしなくていいってのは、やっぱり嬉しいね」


「陛下!!何を言われます!!魔国のための大事な職務なのですよ!!」


と怒鳴るリサ・・・・それに苦笑するカイ


「リサは真面目だよね~~。まぁ・・俺はそういう所・・好きだけどね」


「!!!」


リサはそのまま固まってしまう。声を出そうとするが、ぱくぱくと口を動かすことしかできない


そんなリサの様子とは対照的に、普段と何ら変わらない様子のカイ


(・・・今のは・・・特別な意味などではないのでしょうね)


「・・・・・ハァ~~~」


と、何やら肩透かしをくらった気分になる


「ん?どうしたの?」


「・・・・・何でもありません」


「????・・・・・あ!・・リサ、肩に蜘蛛がいるよ」


「え?」


自分の肩を見てみると、カサカサっと蜘蛛が蠢いていた


「ちょっとじっとしてて、今取るか・・」


「ひやぁぁぁっぁっぁっぁぁ!!」


バッと立ち上がると蜘蛛を払い落すためだろうか・・・・ばたばたと忙しなく飛び跳ねている


「・・・・・・」


カイはその様子をポカーンとしながら見ていた


そこでやっと蜘蛛を払い落す事に成功し、ほっと安堵のため息を吐くリサ。


が・・・・何かを感じ取ったのか・・リサはゆっくりとカイを見る・・・・・


・・・カイは咄嗟に目を逸らした・・・・


「・・陛下・・ま、まさかとは思いますが・・私が、蜘蛛ごときに悲鳴を上げたとお思いですか?」


「・・・いや・・」


「違いますよ!!・・違いますからね!!魔国第1将軍であるこの私がたかが1匹の蜘蛛如きに悲鳴を上げるなどありえません!!・・これは・・その・・・・・・・・そう!!怪しげな気配を感じたのです!!」


ぴくっとカイが反応した。すたっと急に立ち上がる。


そして鉄鋼のついた手袋を両手にはめ始める、顔が緊張で少し引き締まっている


「へ、陛下?あの・・その・・・怪しい気配といいましても・・その・・消えたというか・・何というか・・」


リサは自分が適当に言った言葉で、カイが戦闘準備をし始めてしまったので慌てている


だが・・・・・・


「・・・・・・囲まれてる」


「!!!」


リサも、すかさずジャリンと抜剣する


陛下はすでに魔力を込め始めている。その両手を黒いオーラが纏っていく


(・・兄様といい・・陛下といい・・何て強大な魔力・・普通はあそこまで、はっきりと見えないものなのに)


こちらも剣に氷の魔力を込める、剣が薄い膜のようなものを纏う。自分にはこれが限界だ。


「・・・10・・20・・いや・・・100?・・・いや・・もっとか?」


カイは辺りを見渡しながら、真剣な表情で呟く


「そ、そんな」


(い、いざとなったら私が犠牲になってでも陛下だけは逃がさなくては・・・)


その時・・・・・・目の前の茂みから凄まじい気配を感じた


二人は前方の茂みの方を見たまま身構える


ぺタラ・・・・・ぺタラ・・・・・ぺタラ・・・・・ぺタラ・・・


茂みの中から現れたのは・・・・・・・一匹の巨大なベアウルフだった。白銀のきれい毛並みをしている


だが、背や腹に切り傷があり、少し毛が赤く染まっている


{・・お久しぶりです・・カイ様}


「ジェミン!!」


と陛下は手に込めていた魔力を解き、その魔獣に走り寄って行った


リサはかなり驚いた。魔獣が誰かに懐くなど聞いた事もない


そんなリサを余所に、カイは気さくにそのベアウルフに話しかけ始める


「その傷!!どうしたんだ!!」


{何の事はございません・・・・少し斬りつけられまして}


「斬りつけられた?」


{はい・・・お二人の後を気配を殺してつける怪しげな集団がいましたので・・・}


「何ですって!!」


リサは驚いた・・・まったく気づかなかった


「・・・驚いたね・・・俺も気がつかなかったよ」


{かなり遠くから秘かに追っておりました故。ですが・・ご安心下さい。我が一族が殺しておきました}


グルルと、そのジェミンと呼ばれたベアウルフが唸ると、周りからグルルという唸り声が無数に聞こえてきた。


「・・・・闇の軍には通常任務を厳命してるし、報告がないのはおかしい。つまり・・レイスか」


{相当の手練でございました・・・・7人おりましたが、楽な相手は一人もございませんでした。6人は我が一族の者が仕留めました。ですが・・一人は別格です。一族の戦士・・40程斬り殺された所で・・私直々に相手をしました・・これらはその時の傷です・・・・殺す気でやりましたが逃げられてしました。ですが・・・・}


プッと口から何かを吐きだす・・・・・・・・それは人の小指だった


{・・・・・一矢報いてやりました}


グルルっと可笑しそうに唸る


「・・・すまない・・俺たちのせいで」


{いえ・・・ここはベアウルフの領域・・・目的が何であれ・・入った者に容赦は致しません。もちろんカイ様たちへの危害は私が許しませんが・・・・それで・・・あそこへ向かわれるのですか?}


それを聞いたカイは腕を組んで考え込んでいる


「う~~ん、実はサイロ村に向かっててね。今回は行けるかどうか微妙なんだよね」


{・・・・そういう事でしたら、私が足となりましょう。そうすれば、時間に余裕が生まれるはずです・・・・ですから・・お願いします・・どうか会って行って下さい}


「・・ありがとう・・こっちからお願いしたいくらいだよ」


(いったい何の話をしているのだろうか?)


リサは話の内容が分からず、オロオロしていた


「・・リサ・・少し寄り道をしていこう」


「寄り道?いったい・・どこに向かうというのですか?」


陛下はこちらを振り向くと少し悲しそうに・・・・


「・・・・・ギルの所さ」


といった


感想・意見どしどし下さい。マジで励みになります

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