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王たちの宴  作者: スギ花粉
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ペタン

え~~楽しんでいただけてるでしょうか?スギ花粉です。毎日の更新がきつくなってきました。少し、遅くなるかもしれません。すいません。では・・どうぞ~~

「魔王やめて~~~~」


今、カイはアゴラスの魔王城の執務室にいた


「陛下・・・・・そんな事をいってる暇はありません」


とリサがまた書類の束を机にドンっと置く


「そんな事いってもさ・・・・どう考えても、これ多すぎでしょ!!俺・・なんか間違ってるか!!リサ!!」


カイが魔王になってからの最初の変化は、リサ将軍に対する呼び方の変化だった


陛下なのだから、呼び捨てしてくれというリサの鬼気迫る勢いにおされたのだ


「いいえ、間違っておりません・・・通常ならこの1000分の1もありません」


「え?じゃ・・・・何で?」


「それは兄様が逃げ回っていたために、溜まり溜まったものです」


「・・・・・・・・・・・・・・」


(ギル!!・・お前~~!!こんなもの残していくな!!)


ハァーとため息をつきながら、ペタンペタンとハンコを押し続ける


リサ曰く、これらはギルが逃げ回っていた時に仕方なくリサやバリスタンが一時的に許可したもので最終的な許可が必要らしい・・・つまりハンコだ。


これがなくても・・普通に世界は動いているのに・・・・・・


「・・・まぁ・・みんな頑張ってくれてるしな・・・俺だけサボる訳にはいかないな。それにしても・・・本当に頑張ってくれてるよ・・これもギルの人望があったからだね」


「・・・・・それだけではありませんよ」


「え?」


「何でもありませんよ」


(言っても・・・・この方は謙遜するだけでしょうからね)


カイが魔王に就任してから、さまざまな魔族がアゴラスを訪れていた


歓迎するような態度であったが、その後には必ず腕試しのような儀式があった


一族の長が代表して来ていたが、その横には必ず屈強な戦士を引き連れていたのだ


リザードマン族、人狼族、鳥人族、巨人族、ミノタウロス族、その他もろもろ・・・・


同じ魔族の種族でも、様々な部族を作っており、それぞれの部族の戦士と闘ったため膨大な数にのぼった


人狼族など、50近くの部族にわかれているため50もの人狼族の戦士と闘うことになった


だが・・・・カイに勝てる者はいなかった


いや・・・・まともに相手になる者すらいなかった。


もしかしたら・・・・・と心配していたリサは、馬鹿らしくなってしまった


みなも認めたようだ・・・強いものには敬意を払う・・・魔族では当然の事だ


(それにしても・・・・・)


リサは思う


(陛下は真面目な方で助かりました・・・・兄様は自分の興味があることにしか、力を発揮しませんでしたから・・・・少し多めに仕事をしてもらいましょうか・・・)


と軽い気持ちで、これからの事を考えていた


その方針が・・・・極限までカイを追い込む事になり・・・その結果、大騒動が起きるのだが・・それはまた別の話


コンコンっと扉を叩く音が響く


「失礼します・・・コーリンでございます」


「ああ!!入ってくれ!!」


とカイは嬉しそうにコーリンを中に入れる


そうすれば、ハンコ地獄から解放されると思ったのだ・・・・だが・・その考えは甘かった


「陛下・・・話をしながらでもハンコは押せますよ」


「・・・・・・・・」


ペタンペタンペタン・・・・と悲しい音が続く


「・・・よろしいでしょうか?」


「うん・・どうぞ」


闇の軍は今や、魔王直属の部隊となっていた。それでもそのトップは未だカイである。隊長格3人の強い希望だった


「それで・・・魔国内の様子はどう?」


「はい・・・数は分かりませんが・・確実にレイスが潜んでおります。すでに幾度か闇の軍とぶつかっております」


「・・そうか・・犠牲は出てる?」


「はい・・ですが・・こちらは集団で一人を追いつめております。犠牲は最小限に抑えられてると思います・・・しかし・・」


「???どうしたんだ?」


「いえ・・・昨晩、部隊が二つ殲滅させられまして」


「・・・殲滅?」


「はい・・一人を追っていたいたはずなのですが・・・・罠にかけられたのかもしれません」


カイは少し考えるような素振りを見せる


「・・・もしかしたら・・相当の手練かもしれない・・・注意してくれ」


「畏まりました。・・・近々、部隊の補充が必要になるかと」


「分かった・・今訓練している者たちも、何人かは後少しで実戦を任せられるようになる。辛いと思うが頑張ってくれ」


「勿体なきお言葉です」


と頭を下げるコーリン。今の会話の間も、ずっとカイは手を動かし続けている


「それでだ・・・・もう一つコーリンに頼みたい事がある」


「何でしょうか?」


「・・・この人物を連れてきて欲しい」


と一枚の書類を手渡す。それに目を通すコーリン。


「あくまで・・・客人として連れてきてくれ。無理やりという形はとりたくない」


「・・・いつ頃お連れいたしましょう・・」


「う~~ん・・・できるだけ早い方がいいけど・・任務もあるだろう?一段落したらでいい」


「かしこましました・・・では」


とコーリンが出て行った


「・・・・陛下・先ほどの人物とはどのようなお方なのですか?」


「うん?ああ・・・それはね・・」


とカイが話始めようとした時、コンコンとまた扉を叩く音が響く


「陛下・・よろしいでしょうか?」


外からバリスタンの声が聞こえてくる


「どうぞ~~」


「フォッフォッフォ・・おう・・リサ様もおりましたか・・これは手間が省けました」


「???どうしたんだ・・バリスタン・・何か緊急の案件か?」


「はい・・・これからの魔国を左右する重要案件でございます」


と懐から1枚の紙を取り出した

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