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王たちの宴  作者: スギ花粉
73/200

謝る

え~~~今日はあとがき読んで欲しいですね。ではどうぞ~~

カイとレンは朝早く・・・森を二人で歩いている


「かっこ悪いとこ見せちゃったね」


とカイは少し照れたように喋る


「・・・・・・・そんな事はない」


いつものように冷静に答えるレン


「でも、少しすっきりしたよ。ギルの事が悲しくない訳じゃないけど・・・死を少し受け入れられたかもしれない」


「・・・・・そうか」


「うん・・・今、アゴラスでは次の魔王についての話し合いだ。まぁ・・リサ将軍が次の魔王で決まりだろうね


・・・・・魔族の中では強さがすべてだ・・・・だから納得しない奴もいるだろう・・けど」


ぱっと跳躍して、空中で様々な体術の型を繰り出す


そしてスタッと着地するカイ


「・・・・・俺が納得させてみせるよ」


にこっと笑いかけてくるカイ


「・・・・・・・・・・・」


それを黙って見ているレン


二人が‘壁’に戻ると、一人の兵士が血相を変えて走ってきた


「カ、カイ将軍!!どこにいらしたのですか!!」


「あ~~ごめんごめん・・・心配させちゃったかな?」


「そんな事より、アゴラスより急使がきております!!今すぐにアゴラスへ帰還するようにとの事です」


「アゴラスに??」


カイは怪訝そうな顔をする


「何だろう?・・分かった・・・すぐに戻ろう・・レンも一緒に戻る?」


「・・・・・・・・・・ああ」


レンはいつにもまして無口だった





================ アゴラス =====================




「ふざけるな!!!」


カイの怒号が響きわたる


「ふぁっふぉっふぉ・・いえ真面目な話です。ふざけてなどおりません」


それにバリスタン将軍は飄々と答える


「次の魔王が・・・・・・俺だって!!俺は人間だ!!魔国の王になれるはずがない」


「いいえ・・・・カイ将軍。


 あなたは人間ではありません・・・・・・・・・・異世界人です」


「子供の屁理屈だ!!」


「ええ・・・子供の屁理屈です。ですが・・みな・・その屁理屈には気付かないようで」


「リサ将軍はどうなるんだ!!その立場は!!」


「・・・・・そのリサ様からの提案でございます」


「な!!」


カイは絶句する


「・・・・・一番ギルバート様を理解し・・・又・・‘壁’での戦いぶり・・カイ将軍こそ王の器だと熱弁をふるいましてな」


「・・・・」


「カイ将軍・・・今この国はギルバート様という主軸をなくしてしまいました。頼れる柱が必要なのです」


カイはバリスタン将軍を睨みつけていたが・・・・・・・・しばらくしてこう言った


「・・・リサ将軍と・・・話をさせてくれ」


「かしこましました」


=============  執務室  ==================




「陛下」


カイが執務室に入ると、開口一番にそう呼ばれた


「おい・・リサ将軍・・やめてくれ・・・なぜ・・俺なんだ」


それの問いに対して・・・・


「・・・・・・私じゃダメなんです」


そういうと俯いてしまう


「何がダメなもんか・・今まで立派にこの国を支えてきたじゃないか」


カイはリサ将軍を説得しようとする。


だが、それをリサ将軍の絶叫が遮る


「ダメなんですよ!!‘壁’での戦いではっきり分かったんです!!神聖帝国の軍勢を見たとき・・私は怖くなってしまったんです。


何も考えられませんでした・・・・・兄様の遺言だったのに・・・・。


兵たちの事さえ考えられなくなってしまった。


けど・・あなたは違う・・しっかりと兵たちに勇気を与えてくれたじゃないですか・・・・」


「俺はただ・・必死に・・・」


「必死でも、できることに意味があるんです!!すべての者が期待しています・・・あなたこそが‘王’です」


「・・・・・・」


バリスタンの時のように絶句するカイ


そして、リサ将軍とカイは睨みあう形になる


リサ将軍の銀色の目がカイを射抜いてくる


その場を沈黙が支配する


・・・・・・・・・・・・・・


カイはそのまま黙って部屋を出て行った



===============      ===================




今、俺たちはコンフルに乗り・・・・・・・・とある場所へ向かっている


カイには俺にしがみついているが、いつもの様に悲鳴を上げたりしていない


俺たちは無言で、空を飛んでいる


しばらくすると・・・・何かキラキラと光の反射が目に入る


・・・・・・・ジャーン湖が近付いてきたのだ・・・・・


そしてギルがいつも釣りをしていた岩山の先へと下りる


そこには・・・・・・・・・白銀のベアウルフ・・・・・ジェミンがいた。


{お待ちしておりました}


「・・・・・・・・・・よく分かったな」


レンとカイは、コンフルから飛び降り話しかける


するとジェミンは、悲しそうな表情を見せる


{・・・・ギルバート様の魔力が消えましたので}


そこで、レンはある事に気づく


「・・・そうか・・・ギルがお前に頼んだこととは」


{はい・・・私はギルバート様の・・墓守でございます。死んでからもここで釣りをするとおっしゃっておりました}


「・・・・・・・・」


カイは黙ったまま・・・ギルの剣を持って岩山の先端へと向かう


そしてギルの剣を突き立てて、その前であぐらをかく


「「・・・・・」」


無言でレンとジェミンと共に剣を見つめる


どれくらいの時がたっただろうか・・・・


その静寂をカイが破る


「・・・・・まさか・・こんなことになろうとはね」


「・・・・・つらいか?」


「重い・・・・・ギルはすごいよ、こんな重圧の中・・弱音を聞いたことがないもんな」


と、剣に話しかける。


「ギル・・これでいいのか?・・・・お前は俺に託してくれたのか?


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ・・・・・・・・・・・・・・・・違っていたら、あの世で謝るよ」


スタッと立ち上がり、ジャーン湖を見つめている


その背中にレンが言葉を投げかける


「・・・・決めたか?」


「ああ・・・・・・・・・・・・・・・・俺は・・・・

 

 ・・・・・・・・・すべてを背負う・・・・・・・・・


 魔国も・・・・・民も・・・・・ギルの思いも・・・・


 俺は・・・・・・・・・・・・・・・・


 ・・・・・・・・・・・・・魔王になる!!」

この小説の正式なタイトルを発表します。「王たちの宴・・first・・魔王編」

になります。え~~長かったですね。まぁ・・ばればれだった気もしますが。

小説のタイトルは変えません、ネタバレになるので。みなさんの心の中に記憶してください

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