お前の国
え~~楽しんでいただけてるでしょうか?割り込み投稿しました。コメディ部分忘れてたので、すいません。タイトルは教育?だったかな。まぁ、読まなくても話は通じますよ。では・・どうぞ~~
あれから・・・・早くも1週間がたっていた
「・・・・おい・・あれ見ろよ」
「ああ・・・・こんな大軍初めて見るぞ」
「こんなに大勢のやつらを、どうやって止めるんだ?」
‘壁’の上ではそんな会話が繰り広げられていた。
目の前には神聖帝国の大軍がいる。
原野が兵で埋め尽くされているのだ
魔王がいなくなり、その機会をのがすまいと攻めてきていた
こんな大軍を前にすれば、不安になるのも分かるというものだ
カイはバリスタン将軍との打ち合わせを行った後、ある人物を探していた
その人物は壁の上から敵を見つめている
「・・・リサ将軍」
カイは魔国第1将軍の元へと近づいていく
「・・・・・・」
だが、リサ将軍はこちらの呼びかけに気付いた様子はない
青ざめた表情で神聖帝国の軍勢を見つめている
「リサ将軍!!」
その声にやっとぱっと振り向いてくれる
「な、何でしょうか?カイ将軍」
「さっきバリスタン将軍と最終確認してきた・・・一応リサ将軍とも確認しとこうと思って・・」
「・・・・分かりました」
明らかに元気がないリサ将軍
それからしばらく、一応の役割を確認していく
話し合いを終え、カイは気付いた事をリサ将軍に伝える
「リサ将軍・・・兵たちが動揺している・・・ただでさえギルが死んで士気が下がっているんだ、少し檄を飛ばしたほうがいいんじゃないか?」
「そ、そうですね」
とすぐに答える
だが、リサ将軍も明らかに動揺している
(・・・自分の兄が死んでまだ1週間だ・・・まだ心の整理もついていないだろう・・・できるだけ負担はかけない方がいいかもしれないな)
「あ~~・・・・・リサ将軍・・・もし・・よければだけど・・・俺がやろうか?ギルのこともまだ整理できてないだろ?」
「わ、私では頼りないというのですか!!」
リサ将軍は激昂してくる
だが、カイは頭を振りながら語りかけるように話す
「そうじゃないよ・・・ただ・・総大将だからってすべてを背負わなくちゃいけない訳じゃない。バリスタン将軍もいるし、他の将軍たちもいる・・もちろん俺もね。だから、辛い時は他の者に任せてもいいと思うよ?」
「・・・・・・・」
「もう少し・・・頼りにしてくれてもいいんじゃないか?」
それを聞いてリサ将軍は俯いてしまう
だけど、小さな声でだがはっきりとこういった
「・・・・お願いします」
「・・・ありがとう」
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カイはゆっくりと歩き・・壁の中央へと登る
「おい・・カイ将軍だぞ」
「カイ将軍」
広場に集まっている者たちと、壁の上にいる者たちが注目する
「・・・みんな不安だろう・・・これだけの大軍を目にするのは初めてだと思う・・・」
カイが話始めると、みなが固唾をのんで聞いている
「だが・・・・・・・・我らは誇り高き魔国の戦士!!
・・・・・・陛下の言葉を思い出せ!!
絶対にこの‘壁’を超えさせてはいけない!!
ここが破られれば・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・魔国で暮らす無数の民が犠牲になるんだ!!
神聖帝国は魔族を獣と同じように考えている!!
自らの家族・友人は殺され、良くて奴隷のように扱われるだろう!!
俺たちは命を懸けるぞ!!」
「おお!!」
と、兵士の雄たけびが上がる。
「死ぬことを恐れるな!!
魔国のために・・・・家族のために・・・・友のために・・・・・
俺たちは・・・・喜んでこの身を投げ出そう!!!」
「おお!!」
「思い出せ!!陛下がおっしゃった言葉を!!あの・・・胸の高鳴りを!!」
先ほどまでのように悲観な顔をしている者は、この場には誰もいなかった
「よし!!!全員・・・・戦闘準備!!」
「おお!!」
兵士たちが走り始め、急に慌ただしくなる
「ホルンを鳴らせ!!」
カイが指示を飛ばすと、近くにいた兵士が角笛に唇をあて、
ブォォォォォォォォ!! ブォォォォォォォォォ!!と、ホルンを鳴り響かせる
他のホルンもそれを受け継ぎ、‘壁’そのものが振動するように思われた
「弓兵隊と魔法部隊・・・お前たちは一人残らず壊城鎚を引いている兵士を狙え!!
敵が一歩一歩進むごとに矢と魔法の雨を降らせてやりたい・・・けど射程距離に入るまで待つんだ・・・矢一本・・魔力も少しも無駄にはできない」
「「「わかりました」」」
そしてカイは壁の上から、神聖帝国の大軍を見つめる
「・・・・ギル・・・お前の国は・・・俺が守る・・・神聖帝国・・・・来るなら来い!!」
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