あれから 神王編
ばっと、起き上がる
「・・・ここは?」
知らない部屋だ・・・ここは・・・どこだろう?
「気がついたか?」
「カ、カイ師匠?どうして、こんな所へ?」
目の前にカイ師匠がいる・・・どうして・・・魔国に帰ったはずなのに
「・・・・・・目を覚ましたのか?」
そこに槍をもったレン師匠も現れる。
「ああ・・・・鉄針を刺しておいたから、しびれ薬の効果もそろそろ切れるはずだ」
「しびれ・・・薬?」
・・・・・針?・・・・じゃあ・・・・カイ師匠は・・助けてくれたのか?
「・・・・・・意外と冷静だな」
「違う・・まだ、頭の回転が追いついていないだけだ。だんだん理解できるようになる」
「・・・・・・」
自分は・・・・・・・西部の平原にいて・・・神聖帝国と・・・・
「!!!!」
ベットから飛び出そうとする
だが、足が思うように動かない、縺れて倒れてしまう。
それでも、腕で這ってでも扉に向かおうとする
「落ち着け。まだ、完全に薬は抜けていないんだ。」
カイ師匠が話しかけてくれる、だが・・・今はそんな事どうでもいい
「あれから・・・・・あれから・・どれだけたったのですか!!」
自分は足を引きづりカイ師匠に近づいて行く
そして絶望的な答えが返ってくる
「ジョンは1週間寝てたんだよ」
「い、一週間・・・・・」
そこで、カイに掴みかかるジョン。
「どうなったのですか!!ダリオン様は??ルーウィン様は??、神聖帝国の軍勢が・・・・・」
「・・・・・・・・」
あくまで冷静に徹するレン師匠。
「すべてを話そう。そう・・・・・すべてをね」
悲しそうな目をするカイ師匠を見て、心がざわめくような、不吉な予感が止まらなかった。