帰還 神王編
今――――――――――自分は空を飛んでいるのだ
「うわわぁぁぁぁぁっぁぁ死ぬーーーーーーー」
カイ師匠は叫んでいる
あんなに強いのに高いところが苦手なのが不思議だった。こんなにきれいなのに目を瞑ってしまうなんてもったいない。
「キャハハハハハハハ!!」
ジョンは魔国に向かった時と同様楽しそうに笑う
「……………」
無言で手綱を握っているレン師匠
ぼふっと雲の中へと突入する。視界が真っ白だ……雲は何と霧のようなものなのだ。乗れるかと思っていたが、それでは落ちてしまうとカイ師匠が教えてくれた。
そして、雲を抜けどんどん高度を下げていく
すると……はるか下にだが、多くの人が集まっているのが分かる……神王の軍が見えてきた
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陣営から少
「ルーウィン様!!」
「おお・・ジョン・・よく帰ってきたな」
「はい!!ただ今戻りました!!」
ルーウィン様だ・・・たった一か月だけど・・やっぱり嬉しい
(・・・・少し・お痩せになられたかも・・・・)
と、ルーウィン様の健康の事を考えていると、ドドドドドっと地鳴りが近付いてくる
そこに騎馬に乗った軍が戻ってきたのだ・・・先頭にはダリオン様がいる
「ふん!!小僧!!逃げずに戻ってきたようだな・・・ちゃんと成長しただろうな?」
「分かりません・・まだまだ学ぶことは多いです」
「馬鹿な小僧だ!!そこは嘘でもハイと言っておけ!!」
と怒鳴られた
「申し訳ありません・・」
久しぶりにダリオン様に叱られる。
けど・・・自分にとってはこれが日常なのだ
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今、自分はブンブンと槍を振り回している
武術の鍛練は毎日しなければならないと学んだ
カイ師匠とレン師匠は、ダリオン様とルーウィン様と話している
きっと魔国と自分たちの軍の事について話しているのだ・・・・・・・・
魔国もいっしょに戦ってくれれば、きっと勝てるはずだ
その時、レン師匠とカイ師匠が出てくるのが見えた
「師匠!!」
二人に駆け寄る
「・・・・やぁ・・ジョン」
「・・・・・・」
(何だか・・・・・元気がない・・大丈夫だろうか?)
「帰ってしまわれるのですか?」
「ああ・・俺達は魔国に戻ることになる」
「・・・・・・」
「残念です・・・でも・・また会えますよね・・・・きっと・・・
・・・・・自分は魔国の皆様にも頑張ってほしいです」
「ありがとう・・ジョン」
「・・・・・」
といって二人は去っていった。
レン師匠は、一言も喋ってくれなかった。
元々無口な人ではあるが・・少し悲しかった