少年
え~~~楽しんでいただけてるでしょうか?では・・どうぞ~~
「魔王陛下は、準備にまだ時間がかかるそうです」
と、神王と呼ばれる男に話しかける。
目の前にいるのはどこにでもいそうな、30代後半の男だった
(・・この人が・・・・・神聖帝国の西部で反乱を起こした・・・神を名乗る教祖・・・・・普通の人に見えるけどな~)
「ふむ。だが、こちらも信者の熱狂がもうすでに頂点に達している。そんなに待つ余裕はない。あと、1か月あまりしたら、中央軍も出てくるだろうと伝えてくれ」
「・・・・・1か月。分かりました。そう伝えます。」
と、会談を終え出ていこうとする俺とレン。
「待て」
それを神王の横にいるダリオンという男に呼び止められた。
「はい?」
と、振り向きざまにいきなり斬りつけてきた。
カイは冷静にそれを避けて、相手の手頸をつかむ。
そのまま後ろにもってくると、地面に叩き伏せ、そのまま馬乗りになる。
「・・・おみごと」
「どういうことですか?」
ダリオンの右手をきりきりと、ねじあげながら問う。
「まぁ、待ってくれ。腕を試しただけのこと。殺気はなかっただろう?その実力を見込んで、頼みたいことがある」
「何でしょうか?」
「一人・・・少年を預かってほしい。」
「????」
「武芸の才があってな。1か月でいい・・・鍛えてみてほしいのだ」
「・・・・・・・・・・・武術はそう簡単に身に付くものではない。」
レンが冷静に答える
「俺も武人だ。そんなことは分かっている。だが・・・・例外というか・・・天賦の才を目の当たりにした!!」
そこで、カイはダリオンの拘束を解く。
腕をさすりながら、地面に胡坐をかくダリオン。
「武器の握り方すら知らなかった小僧が、1か月の鍛練ですでに俺を超えていた」
「な!!」
さすがに驚くカイ。
(この人だって、そんなに腕がたたないわけじゃない。それを1か月足らずで・・・)
「だから、1か月あればさらなる成長を見せるかもしれんのだ!!それをしっかりと見極めてほしい!!頼む、教えてやってくれ!!」
地面に両手をつき、必死に頭を下げるダリオン。
「・・・私からも頼もう。魔法の才もあるのだ。できれば、教えてやってほしい」
と、神王まで頭を下げてきた。
「・・・わかりました。まずその子に会わせてください」
1月でそれほど成長する少年・・・少し興味をもった。
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