声
え~~~楽しんでいただけてるでしょうか?ついに、神王編とクロスしますね。
次の話ですけど・・この人たち誰?という人は、王たちの宴・・second・・神王編もぜひ読んでみてください。別にこちらの本編だけでも、話は通じますので読みたくない人は読まなくてもいいですよ
「おう、カイよく来たな」
「どうしたんだ?ギル?」
「うむ。実は頼みたいことがあってな」
「頼み?いったい何を?」
「うむ。神聖帝国西部へ行って欲しい」
「西部というと・・・・」
「その通り・・・・神王に会ってきてほしい」
「神王に・・・・」
今、神聖帝国の西部で反乱が起こっているらしい。
その中心となっているのが神王と名乗る男だという話は聞いていた。
「ああ、神聖帝国は強大だ・・・魔国だけでは勝つ可能性は相当低い。だが・・・東と西から攻撃されたらどうだ?効果的であろう?我は神王とはちと知り合いでな・・・共に目的は違えど神聖帝国を倒そうと誓った仲なのだ。神聖帝国の精鋭は中央軍だ・・・・これを分断する必要がある。だから細かい日程を決めるべきなのだ」
「行ってもいいけど・・・・・魔国からだと随分時間がかかっちゃうぞ」
「そんな時間はない・・今にも始りそうなのだ・・」
「でも・・どうやって・・」
「安心しろ・・・・コンフルがいる」
「コンフル?」
「空を飛ぶ魔獣だ・・・非常に珍しいのだがな・・鳥人族が飼っている数少ないものを借りたのだ。こいつに乗っていけばすぐだ」
「・・・・・・・・」
「これには魔国の未来がかかっている。人間嫌いなリサなど問題外だし・・・・何というか女だ・・神王にはちょっとな。それに神王も、人間相手の方がよかろう。お前に頼みたい・・・やってくれるな?」
「・・・ぃ・・だ」
「うん?カイ・・よく聞こえんぞ」
「嫌だー!!」
と叫びながらドアを蹴破り、部屋から飛び出していった。
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昼の鍛練を終え、自分の部屋に戻ろうとすると・・・
何やら大変な騒ぎになっていた。
ドンドン!!
「おい!!カイ!!ここを開けてくれ!!」
「嫌だ!!開けたら、俺を縛る気なんだ!!そうに違いない!!」
「そんな訳なかろう。まずは話を・・・・・」
「カイ将軍!!陛下に対してそのような口をきいて、ただでは済みませんよ!!」
魔王の横にいるリサ将軍が怒声をあげる。
すると意外にも、扉の向こうからカイとも思えぬ怒声が聞こえる。
「おう、上等だ!!減俸・懲戒・解雇・なんでもこいってんだ!!それで済むなら安いもんだ!!」
「・・・・・・・・」
(・・・ギルがカイを説得してる?凄まじい状況だ・・・)
レンはすたすた、と近づいて行く。
「・・・・ギル?」
「おう・・・レンではないか」
「・・・何があった?」
「いや、それがな・・・・・かくかくしかじか・・・・・・なのだ」
「・・・・なるほど・・理由は分からないが・・・・状況は把握した」
「うむ。すまんが・・・レンも話を聞いてやってくれ」
「・・・・・わかった」
コンコンと扉を叩く。
「・・・・カイ・・俺だ・・レンだ・・」
「レンか?」
ひどく怯えている。
「・・どうしたんだ?話を聞かせてくれ・・・・ここを開けてくれ」
「開けたら、兵士がなだれ込むんじゃないか?」
「・・・そんなことはしない。俺は魔国とは関係ないから、魔王のいうことに従う必要はない」
============ 部屋の中 ==================
目の前にシーツにくるまり、芋虫みたいになったカイがいる
「ギルがな・・俺に死ねというんだ」
「・・・・・死ね?」
「そうだ・・・鳥の魔獣に乗って空を飛べと・・」
ぶるぶる震えている。
「・・・・コンフルは安全だ」
「嘘だ!!あの時だって・・・絶対安全だって・・・この飛行機は落ちないっていったのに!!」
「・・・・・あの時?・・・・・・ヒコウキ?」
「ああ!!聞こえる!!・・・大空の声がーーー!!」
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「なるほど・・・つまり空から落ちたことがトラウマになっていると・・・・・・・」
「・・・・ああ・・話の流れからするとそうだろ・・あれは一人では絶対乗らないな」
「ふむ・・・困ったことになった。・・・・仕方ない・・・後生の頼みだ・レン・・雇われてくれ・・カイを神王のところに届けてくぬか?」
「・・・・仕方ないな、受けよう。・・報酬は・・・あとで要求しよう・・急ぐのだろう?」
「ああ・・頼んだぞ」
===========- 大空 ===========
カイは目を瞑って、レンにしがみついている。
「おい!!カイ!!もっと手を下にしろ!!馬鹿!!」
「うぁぁぁっぁぁぁぁ!!死ぬーーーーーー!!」
「こら!!危ないっていってるだろ!!話を聞けーーーーー!!」
二人は西へと飛ぶ。
誤字・脱字ありましたら・・・感想・ご意見待ってます。神王編よろしくお願いします