ちなみに
え~~楽しんでいただけたら幸いです。平日は基本2話ぐらいづつ投稿すると思います。よろしくお願いします
カイは今、魔王城のあてがわれた部屋にいた。
「はぁーーーー」
もう何度この溜息をついたのか数える気にもなれない。
俺・・・・人生の選択間違えたかなぁ。
あの謁見の間での出来事のあと、心がざわめき過ぎてその日は眠れなかった。
それほどの感激だったのだ。
それが・・・・・・・・・・
「カイーーーーーー?カイはどこにいるーーーーーー?」
来た・・・・・・・・・・
バンっと、部屋の扉が思いきり開く。
「何だ、いるではないか?返事をしろ、馬鹿ものめ」
「魔王陛下・・・、ノックをしてください・・・・」
「何だ?魔王様とは?普段は、余を名で呼ぶことを許しているのだぞ。さぁ、遠慮するな」
「・・・・・」
(あれを見た後だと・・・余計に脱力する・・魔王の時と普段が違いすぎる)
「じゃあ、ギル? どうしたんだ? 何か、重要な案件でも出たのか?」
淡い期待を込めて聞いてみる・・・・・もはや、夢といってもいい!!
(こんな夢って何なんだろう)
と、本気で悩んだりした。
「ああ、重要案件だ!!これがなければ、我の命に関わる。」
「なんだ?」
「釣りだ!!釣りに行こうと思うのだ!!それがな?リサの奴が厳重包囲網を・・・略・・・というわけで、街へ遊びへ行こう!!」
「釣りはどうしたーーーーーーー!!!」
カイはそう叫ぶと、鉄針を取り出して、3本ほど思いっきり投げつけた
臣下とは思えないが、さすがギル
易々と手でつかんでしまう。
まぁ、本気で投げてはいないが・・・・・・・
「わはははは、そういうな!!さぁ・・街へ出かけようではないか?自由になりたいのだ・・・我は風を感じたいのだ」
カイは部屋の天井を仰ぐ、ギルはいい。
十分楽しんで寝てしまえばいいのだから。
だが、俺はリサ将軍にたっぷりと絞られるんだ!!
あの子、やたらと俺に厳しくない?
やっぱり謁見の間の印象が悪かったな~~利用してやるだもんな~~~
(いやいや、違うんだよ・・・あの時はアドレナリンがね・・やばかったから)
「何だ?嫌なら、はっきり断ってもいいのだぞ?お前にも用事があるだろうしな・・・」
「ホントか!!!!」
このわがまま小僧からするといつになく、引き際がいいではないか・・・・
「但し、断ったら・・・・・・不敬罪で死刑だがな」
「その前に俺が・・・・殺してくれるわ!!!!!」
今度は本気で、鉄針を投げつけてやった。
殺されそうになってるのに、ギルは相変わらず笑っている。
「いやーーー、いいものだ。」
何がだよ、と心に中で思う。
「同年代の、しかも同性の友というものはな!!これほど、愉快なことは久かたぶりだ・・・」
(こいつは・・・・・・急にうれしいこといってくれるじゃねーか!!照れちまうだろうが!!)
「それじゃ、カイ!!いつもの所で待ってるからな!!」
と、慌ただしく出ていく。
部屋に取り残されたカイは、頭をかきながら・・・・・・
「仕方ねーなー」
といって、自らの王を追う
ちなみに・・・・・・
カイはその日、般若の形相となったリサ将軍に、5時間の説教地獄を味あわされた。
さらに、ちなみに・・・・・・その頃
ギルは、何事もなかったかのように・・・ベットでぐっすりと眠っていた
誤字・脱字ありましたら。
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