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王たちの宴  作者: スギ花粉
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秘密?

え~~~楽しんでいただけてるでしょうか?スギ花粉です。いつの間にか・・・お気に入り登録が30件を超えてました。この30数名には、小説を読んでよかったと思えるような話にしたいです。では・・どうぞ~~



俺はドルーン山脈をギルと会話をしながら、歩いている


「・・じゃあ・・ギルはやっぱり魔族なのか?」


「ああ・・我は魔人族という魔族だ。魔人族は少ないのだぞ・・・・結構貴重なのだ!!」


と、少し自慢げに話すギル


湖で会ってから、ずっと3人でドルーン山脈を進んでいる


何度も魔物に襲われながらの旅で、いろいろと語りあった


かなり親しくなったという自覚はある


だから、思い切ってつっこんだ質問をしてみることにした


「・・なぁ・・人間の事は嫌いか?」


「うん?その問いには、まだ答えられないな」


「まだ?」


「うむ。人間だけでは範囲が広すぎるであろう?


どんな人間なのだ? 鬼畜なのか? やさしいのか? 


それも分からないのに答えようもない」


「・・・・」


「意地悪な答えだったな・・・・・まぁ、お前が聞きたいことは分かるがな・・・・・魔族の中にはすべての人間を憎悪している者もいる・・それは人間の中にもいるであろうがな

 

 確かに人間を襲うゴブリンのような魔族がいるのも確かだ。だがな・・・それは人間も同じであろう?


 すべての人間が素晴らしいわけではない。盗賊も殺人鬼もいるであろうが。魔族も同じはずだ


 魔物が人を襲うこと、これは仕方がないことなのだ・・・自然の摂理だからな。人間だって動物を食べるであろうが?


 魔族は誇り高い種族だ・・・・・・人間などよりはるかにな。そして簡単だ・・強さがすべてだ


 人間は恐ろしい・・・我ら魔族は相手を支配することはあっても、奴隷にすることなど断じてない・・だが・・彼らは違う・・我らを捕まえ・・働かせ、見世物にし、あまつさえ・・・・・」


とギリっと歯をかみしめるギル


その気持ちはカイも理解できた・・・だが・・・強さがすべてか・・・・


「じゃあ・・弱いものたちはどうするんだ?搾取されるだけなのか?」


「弱いものは、強きものが守ってやればよかろう?守りたいなら、そう思う者が責任を持って強くなりさえすればいいのだ」


とそこまで言った時、前方から凄まじい気配を感じた。


俺とレンは、すばやく闘えるような構えをとる


だが、ギルはまったく動いていない


そこから現れたのは、3メートルはあろうかという白銀の狼だった


長い牙・・・きれいな毛並みだった


「うむ・・・久しいな・・ジェミン」


と、その狼に挨拶するギル


{はい・・ギルバート様}


「喋った!!」


カイは驚いて、叫び声を上げる。


{・・・・失礼ですね・・我らベアウルフが喋れないほど低知能の魔物だと?}


グルルルっと唸り声をあげる。


「まぁ・・まぁ・・・待て・ジェミン。カイは異世界人でな、ベアウルフを知らんのだ」


{・・そうですか・・ですが・魔獣としての誇りもあります。魔物と勘違いした事を謝罪していただきたい}


「す、すみません」


「・・・・・・・・魔獣を従えたりは、できないはずだが」


「うむ・・従えてるわけではない。襲って来た時に返り打ちにしてな・・・・取引をしたのだ」


「・・・・取引だと?もっと、ありえない」


「ハハハハ・・命を助ける代わりに・・ある事を頼んだのだ」


「・・・・何だ・・そのある事とは」


「ふふふふ・・・・秘密だ」


と、嬉しそうにいう


「・・・・・・そうか」


興味はないといわんばかりのレン


「ところで・・よく分かったな」


{ギルバート様の魔力を感じたので・・・}


なるほど・・と言った所で


「そうだ!!ジェミンよ・・・・我らは魔国に向かう途中なのだが・・乗せてはくれぬか」


{・・・それぐらいでしたら}


「そうか!!カイ!!レン!!これで明日にはドルーン山脈抜けられるぞ!!」


と、ベアウルフの頭をなでているギル。


「・・・・レン」


「・・何だ?カイ」


「ギルってさ・・何者なの?」


「・・・・そのうち分かる」



誤字・脱字ありましたら。

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