昔の話
え~~~楽しんでいただけてるでしょうか?ではどうぞ~~~
俺達は襲い来る魔獣を蹴散らしている
カイはそこで驚いたことが一つある
(あの剣さばき・・・・相当の達人だ)
噛み殺そうと襲いくる魔獣を、流れるように切り殺していく
ギルの武器は、剣だ
その剣捌きには、すでに完成された美しさがあった
しかも・・・魔力も込めてないし、全然本気を出しているようにも見えない。
犬の化け物は、30匹を超える大群だった
だが・・・・この3人だと・・・・・あっという間に蹴散らすことができた
「さて・・・・・・我は腹が減ったぞ」
と、高らかに宣言するギル。
カイはいつものように、鍋を用意して、準備する。
野菜を切って、肉を入れ、調味料を加える。
もちろん全部俺ひとりだ。
(ギルも手伝ってくれてもいいんじゃないか?)
ギルは・・・腹が減った・・早くしろ・・・と騒いでいる。
レンは向こうで槍を磨いている
レンはいいんだよ・・・・・・俺が許す!!
・・・死にたくないからね
「ほれ・・出来たよ」
「おお、待っておったぞ」
と、すばやくお椀を受け取る。
レンも向こうからこっちに来る。
「ほう・・うまいな。カイ。褒めてやろう」
「そら・・・どうも」
「・・・・・うまい」
というレン。
「あれ?チャチンの粉はかけないの?」
「・・・少し前に・・全部切れた。また買わないとな」
(・・・まぁ、あれだけ一度に使えばすぐに無くなるだろうな)
=========== ==============
何となく会話が途切れたので・・・
カイは聞きたいと思っていたことを、二人に聞いてみることにした
「そういえば・・ギルとレンはどんな風に知り合ったんだ?」
「うん?レンとは・・・・もう3年の付き合いになるか・・・・」
と、空を見上げるギル。
「レンはな・・・・・手のつけられない・・乱暴者だったのだ」
重々しい声を出すギル
「・・・・昔の話だ」
と、少しむっとした風のレン。
「へぇ~~~興味あるね、昔のレンって・・」
「うむ。我がある日・・剣の稽古をしてるとな。いきなり森から現れたかと思うと・・勝負とか何とかいっていきなり槍を投げてきおった」
「・・・・・・」
(ま、まったく変わってねーーー。レン・・・それ殺人未遂だからね)
「・・・・昔の話だ」
と、少し恥ずかしそうなレン。
(・・・・・・・・俺にした事・・・・覚えてる?)
「それから、何度も何度も会うたびに、殺されかけたわ」
くくくくく、と笑うギル
「よく生き残れたと思うがな・・まぁ我とレンの話はそんな所だ。それより、我はカイとレンの話が聞きたいがな」
「俺??」
「ああ・・こいつは一人を好む。誰かとつるむなんて今までなかった」
「ああ・・それは俺が頼み込んだだよ。異世界に来たばっかりで、何も分からなかったから」
「なるほど。なるほど」
と一人頷くギル。
「カイはレンが好きか?」
「!!!」
「ああ、好きだよ。こんな、やさしい人そういないでしょ」
「よかったなぁ・・・・レン。カイはお前の事が好きだそうだぞ・・しかも・・・やさしいか」
とニヤニヤしながら、レンを見ている。
「・・・・・・・」
もの凄い形相でギルを睨むレン。
「お前はどうなのかな?」
「・・・・お、俺は・・・」
と、チラっと俺を見るレン。
すると急にキッとギルを睨みつけたかと思うと
「・・死ね!!」
といって槍で、突きかかる。
それを華麗に剣でさばきながら
「わははははは・・・げほごほ・・はははは・・怒りおったわ!!」
と、楽しそうに笑うギル。
「おい!!レン・・どうした!!やめろ!!鍋がこぼれ・・・・あああああーーこぼれたーー!!」
・・・・大惨事となった。
誤字・脱字ありましたら
感想・アドバイス待ってます。励みになるので