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王たちの宴  作者: スギ花粉
13/200

え~~楽しんでいただけてるでしょうか?

がんばりますので、よろしくお願いします

「どう?俺の鍋は?」


アイゼンブルクさんから鉄針をもらったので、俺たちは一途魔物退治へ向かっている


目的地の村へと向かっていたが、日が暮れてしまった


近くには泊めてくれるような民家もなく、宿もないので必然的に野宿となった


自分が分からないことを教えてくれたり、魔法を見てもらったり、鍛冶屋を紹介してもらったりと散々世話になっているので、食事くらいは作らせてくれと頼み込んだのだ


「・・・・・まぁ、食べられなくはない」


と、いいながら汁を啜るレン。


(食べられなくはない・・・・か。大丈夫だよね?・・普通に食べてるし)


「そう・・・・」


といって、向かい合って座ると、自分の分を食べるカイ。


(うん!!うまくいった方だな)


と、自分なりに満足する。


「・・・・・・・・」


と、何かを考え込んでいる様子のレン。


「どうしたんだ?何か、ダメなとこある?」


「・・・・・・いや、ダメってわけじゃないが・・少し薄いと思ってな」


「薄い?」


「・・・・・ああ・・自分なりに調味料を加えてもいいか?」と聞いてくるレン。


「全然いいよ。味覚は人それぞれだしね」


(調味料を入れるかどうかで、作った俺を気遣ってくれるなんて、レンはやさしい奴だな・・・・)


「・・・・・そうか」


というと、袋の中から赤い粉を取り出して、自分のお椀に・・・・・


ふりかける・ふりかける・ふりかける・ふりかける・・・・・・・・・・


「・・・・・・・・」


あっという間に、俺の鍋料理が真赤になっていた。


(え?何あれ?・・・・・やっぱり唐辛子みたいに辛いやつだよね?)

 

と、それを普通に啜り始めるレン。


(・・・・・・・・・・・・・・・・ハ!!もしやあれは・・俺に対する・・・・・

  

「何てもの食わせてくれとんじゃ・・・・・これなら・・この赤い‘何か’を食ってる方がマシじゃボケ!!」


  という・・・俺へのレンなりのメッセージなのか?そうなのか・・・レン!!)


「グス」


「・・・・なぜ泣いている?」


「レン・・不味いなら不味いと言ってくれ・・わざわざそんな事をしなくても・・・言ってくれれば作り直したのに・・・・」


「・・・・???何を言っている。味が薄いといっただろう?」


「その量は、味を濃くするものじゃない!!もはや、別の料理になってるから!!」


「・・・・これはチャチンの実をすり潰したもので、少しピリッとするだけだ。食べてみるといい」


と、お椀を差し出してくる。


(え?もしかして・・・そんなに辛くないのか?)

 

と、半信半疑でお椀を手に取り、啜ってみる。


「!!!」


(な、何だこれは!!辛・・・いや痛い!!の、喉が・・・!!水をくれ・・い、意識が・・・)

===============  ???   ================


(あ、あれ?目の前に川がある・・・・や、やった・・これで水が・・・・

  

 なんという幸運だろう。

 

 これで思う存分飲めるじゃないか!!


 うん??


 あの向こうに見える・・・・花には・・何だか・・見覚えが・・・


 ・・・・・!!・・・あ、あれは・・・・・・・



=============  カイ編   ============


く、っと現世で目が覚める。


「・・・・・・気がついたか?」


目の前に、レンがいる。


どうやら、レンが水を飲ませてくれたようだ。


「ああ・・危ないところだった。あの光景を見慣れていなかったら、疑いを抱かず渡っていただろう。

 まさしく・・・危機一髪だった」


と、奇跡の生還の嬉しさを本心から語る。


「・・・何をいっているか・・・よく分からんが・・・よかったな」といった。


そして、自分の席に戻り‘あれ’を食べ始めるレン。


「・・・・・・レンってさ・・・・」


「・・・・・・うん?」


「すごい奴だよね」


「・・・・お前・・・絶対・・馬鹿にしてるだろ・・・」


 

 二人の取り留めもない話で、夜は更けていく。




   

誤字・脱字がありましたらよろしくお願いします

アドバイス待ってます、励みになるので

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