プロローグ
[....さい! ...き..さい! 起きなさい!!!」
「んん〜〜〜〜.......」
「ほら、はやく起きて。 今日は待ちに待った冒険者登録の日なのよ。」
その言葉とともに、勢いよく毛布を剥がされた。
さむい...目を瞑りながら毛布を探す
...が、見当たらない。 仕方ないか、そう思い渋々起きる
「ん〜〜...おはよ...お姉ちゃん...」
私を起こしたのは3つ年上のお姉ちゃんのリンだった
私はひどい寝癖のまま、まだ開いていない目を擦りながら朝のあいさつをした。
そんな私にお姉ちゃんは、少し呆れたように返事した。
「はいはい、おはよう。 お母さんが朝食作って下で待ってるからはやく着替えて降りてくるのよ。」
「ふゎ〜ぁ...わかったぁ。」
そう言い残しお姉ちゃんは部屋を出た、私はやっと開いた目で窓の外を眺めふと思う。
いよいよか...と。
この世界に転生してはや13年、前世から考えるともう何歳だろう。
まぁ、もうどうでもいいや私はこの世界で好きなことをいっぱいして趣味に生きるんだ。
と言っても趣味と言えるものはこの娯楽の少ないこの世界では睡眠くらいしかないのだけど。
そんなことを考えながら着替えを済ませ下に降りる。
「おはよう、ルナ朝食出来てるからはやく食べましょう」
「おっ ルナ、おはよう。相変わらずすごい寝癖だな」
「ん、おはよ」
そんなやりとりをしながら自分の席に着いた
私が席に着くのと同時にそれぞれが朝食を食べ始める。
「じゃあ、いただきます。」
「そういえば二人とも、今日が冒険者登録の日だったな。どうだ、緊張しているか?」
「私は緊張してたよ、ルナが朝からマイペース過ぎてもう緊張を忘れちゃったけど。」
「ん、私も平気、早く稼いでいっぱい寝る。」
「はっはっはっはっ、ルナは大物になるかもな。 リンもお姉ちゃんとしてルナの事をしっかり見ておくんだぞ。」
「うん、分かってるてるよお父さん。ルナは私の可愛い妹なんですもの。」
冒険者になる事以外にもいろいろと雑談をしながら朝食を食べ進め、会話がひと区切りつく頃には朝食は食べ終わっていた。
「ごちそうさま。」
「はい、じゃあ顔洗って髪整えてきなさい。」
「ん、でも髪は一人じゃ無理だよ。」
「はぁ、リン頼めるかしら?」
「うん、任せて。」
そうして洗面所に連れて行かれ、顔を洗い髪を整えられる。
その後は部屋に戻り冒険者登録をするための身支度を済ませる。
「ルナ、準備できた?」
「うん、出来たよ。お姉ちゃん。」
「よし、じゃあ出発。」
「おー。」
冒険者は誰でもなれるが年齢制限がある、この世界の成人である15歳より2つ下の13歳だ。
私は今年13歳になった、お姉ちゃんは16歳だが私が一緒じゃなきゃ嫌だとわがままを言ったので今年一緒に冒険者登録をする事になった。
そう、私はお姉ちゃん大好きなシスコンである。だってお姉ちゃんすごい美少女なんだもん惚れるよ。私のことすごく心配してくれたりお菓子も作ってくれる、その上努力家、私の良いところも全部お姉ちゃんに取られたような完璧美少女だ。
そんなお姉ちゃんを守る為に私は強くなろうと努力した。
......そう、お姉ちゃんに惚れたあの日から。




