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召喚術士の冒険記  作者: 壬生方 社箱
第一章 エスカード編
6/64

第四話 ※



どんなに記憶を思い出しても、ここが魔の森という話とここから7日で街ということしか出てこない。

方向がわからないのだ。ぶっちゃけ詰んでいる。

でもここから動かないと、森の人一直線なのでとりあえず歩き出した。鑑定しながら薬草を集めながら歩く。

同じところをぐるぐる回るのだけは避けたいので、バールで木に大きな傷をつけながら歩く。

前方にウサギが見える


【ヒュージラビット】

Dランク lv8



はじめの一匹よりレベルが一つ高いようだ。5m先ぐらいなのにウサギは向かってこない。はじめのウサギはどうして向かってきたのか。

魔力のようなものを手に貯め、圧縮しファイアーボールにする。投げる前にウサギがこっちを向き、突っ込んできた


「きた! ファイアアアボーーール!」


ウサギの眉間に当たると、俺の身の丈よりも高い火柱をあげてウサギが火達磨になった。ウサギの突進はおれの1m手前で火達磨になりながら止まった。

一撃である。


「火魔法意味ねーな。種火で十分じゃねーか。」


ふと物音がして右を見るとウサギがもう突進してきている。右腕に頭突きをくらい、俺は左側の木まで吹っ飛ばされて木に激突した。


「っ!! きついぜこりゃ」


痛む右腕を我慢して、両手でバールを握りがむしゃらにウサギを殴りつけた。ウサギも頭突きをしてくるが、距離が近いため速度はそんなにない。意外と避けれる

避けながらがむしゃらにくぎ抜き側でメッタ刺しにする。


「このやろおおお!早く倒れろおおおお!」


10回も殴るとウサギは動かなくなった。


「はぁ、、、はぁ、、はぁ、、あぶねー、、はぁ、はぁ」


上着を脱いで右腕を見てみると、痣にもなってないし、傷もない。傷は作業着が厚手だからこれで防いだんだろう。痣はレベルあがったからか、ハードボイルド効果か。


「ふぅ、、しかしハードボイルド本当に意味あるんかね?」


アイテムボックスからタバコを出し一服しながら先に進む。ウサギは放置だ。

歩きながら自分を鑑定してみるとレベルが上がっていた。




【ステータス】

名前 タカフミ=コンドー 年齢 20

職業 ハードボイルド


LV 3

STR 45

DEX 49

VIT 44

SPD 31

INT 73

MEN 50


スキル

言語理解

召喚魔法lv2 生活魔法 魔力強化lv1

鑑定 アイテムボックス 詠唱破棄 成長促進 



ステータスのあがり方のパターンが読めない。INTとMENは魔法系しかスキルがないんだからこれはわかるが、ほかのステータスの上昇はどういう法則なんだろう。

鑑定しながら薬草を集めつつ、バールで目印をつけつつ先に進む。


先に進むと山か丘かわからないが土の斜面が見えてきた。斜面の右手側に口が開いている。洞窟のようだ。

街もわからないし、目指す目的もないので洞窟の前まで進む。洞窟の入り口に立ち中をのぞくと、当然真っ暗で何も見えない。

ここならもしかしたら、入り口の1m先ぐらいにかまどを作りそこで火をおこせば、安全に寝れるんじゃないだろうか。

昨日は森のど真ん中で寝たが、結構危なかったと思う。それよりはましだろう。

ちょっと洞窟を入ってみよう。


右手に種火をつけ、恐る恐る進んでみる。


「すいませ~~~ん、どなたかいらっしゃいますか~~?」


返事はない。そのまま先に進む。

入り口から50mは進んだろうか、その先に仏壇のようなものが見えてきた。洞窟はそこで突き当たりになっているようだ。

仏壇の手前3mぐらい前まできたとき、むあっとなんか嫌な空気を感じた。

なんて表現していいかわからないが、なにか逃げ出したくなるような雰囲気だ。暑いわけでもないのに汗がぶわっと噴出してきた。


「な、なんなんだよこれ、、、、」


仏壇の前に立つと、仏壇には黒い水晶のようなものが台座におかれている。

洞窟にどのくらいの時間置かれていたかわからないが、毎日磨いているようにぴかぴかだ。

俺は、なぜかそれが無性に欲しくなり、ゆっくり、小刻みに震える手でゆっくり黒水晶に手を伸ばす。

黒水晶を掴もうとする瞬間、背中がゾクリとして俺は急に後ろを確認した。


だが、誰もいない。

軽く短いため息をつくと、どこからかわからないが声が洞窟にひびく


『汝、それだけの魔力を持ちながら、まだ我を欲するか、強欲だのう』


「誰だ!!!」


俺は種火を強くし、辺りを見回す。しかし誰も見えない。


「どこだ!誰なんだよ!出て来い!」


俺はバールを左手で振り上げ、右手の種火をを前に突き出し辺りを警戒する。

30秒ほど全方向を見てみたがなにも見つけられなかった。するとまた声がした。


『ほほう、面白い魂をしておるな。・・よかろう、我を食ろうてみよ!!食えねば我が貴様を食ろうてやろう!!!』


その瞬間、ガタっと仏壇から音がして咄嗟に俺は仏壇に目を向ける。

すると、黒水晶が台座から飛び出し、宙に浮いている。

黒水晶はそこから弾丸のような速度で俺に向かってきた。


「うわっ!」


反射的に俺はバールの持つ手で胸を守るような態勢を取った。弾丸のように飛んできた黒水晶は偶然にもバールにぶつかる。

キン!っと音を立てて黒水晶が弾かれると、即座に俺の周りをぐるぐる高速で回りだした。

俺は動揺してバールを振り回す。


「この!なんだよ!お前誰だ!話を聞け!」


かすりもしないバールを黒水晶めがけて闇雲にふりまわす。するとバールをかいくぐるように、黒水晶は俺の左胸に激突した。


「ぐあっ!」


バールを投げ捨て、痛みに左胸を咄嗟に抑えるとなんと黒水晶は、半分が俺の心臓の真上にめり込んでる。

血も出ていない、服も破けていないのにゆっくりと胸の中にめり込んでいく。


「くっ!くそ!取れない!取れない!!!」


爪を立て種火も消し、両手で黒水晶を取ろうとするが、ゆっくり左胸にめり込んでいく。

両手で取ろうともがいていると、黒水晶はすっぽり胸の中に消えた。

と、同時に体内から燃やされるような、体内を刃物でほじくられるような激痛に襲われた!


「っ! ・・・・・ぅ・・・・・」


痛みが激し過ぎて、声すら出せない。


「・・・・・・ぅぅ・・・・・・・・・・・」


俺は痛みに耐え切れず、意識を失った。



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