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召喚術士の冒険記  作者: 壬生方 社箱
第四章 魔界篇
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第五十四話

更新が遅れて申し訳ありませんでした。


魔王達が会議を始めるので俺たちは部屋から出る。

俺たちを俺たちの住居に案内してくれると、頭から一本角が生えたねーちゃんが先導してくれる。

またこの階段だよ、、、、


「ねえユリア、転移でこの建物の上と下を往き来することは出来るの?」

「出来るわよ、一度行ったから次からは出来るわ」

「良かったわ、これをまた往き来するのは嫌だったのよ」


女達が会話をしだす。

そうだ、ユリアは俺たちの中でも唯一の転移使いだ。だが、ユリアは来栖の元にいずれは帰る。

奴隷にしたんだから、もう手放さないって選択肢もあるにはあるが、そういう強制は避けたい。

来栖が死んだら、、、、、、ってやめよう。

俺たちと来栖は戦うんだ。近い未来に必ず生死をかけた戦いになる。そのときに邪念が入ればどうなるかわからない。

この件は結果だけを受け入れよう。



俺たちは魔王の城?とは言えない建物から出てきた。

魔界の首都ネライクは、一目見た感じはかなりの文明に見える。だが、イマイチ微妙だ。

道路は舗装されていて、片側1車線だ。だが車の数は少ない。そりゃそうだろう、転移があるんだ、趣味の範囲なのかもしれない。

それに車は、一応板金で作ったような外見をしているが、ウインカーもライトもない。まるでタイヤが付いた箱だ。これじゃあな。

サリイ、ナタリー、ユリアは結構はしゃいでいる。


街並みはセメントだろうか、コンクリート作りの建物と木製の建物が7:3ぐらいの割合だ。

木製の建物はイカしたログハウスのようなやつや、木の暖かみを感じるような建物だ、あえて木製を選んでるように感じる。


売っているものは、ギガントムテムやグランダストと大した違いはなかった。住民の服装は、人間たちの街でも、なかなか良いものを着ていたが、魔界は人間たちより少し良いものを着ている。大きな違いはプリント技術があるようだ。



10分くらい歩いただろうか、郊外と言える場所にたどり着いた。


「こちらでございます、魔王様」

「・・・・・・なかなかデカイな」


俺たち住居にたどり着いた。敷地は1000㎡はあるだろうか?

ほとんど庭だが、建物ともわりかし大きい。

2階建てのコンクリート作りだ。窓ガラスも多く、良い家に見える。


「中をご案内します」


二畳ぐらいの玄関を入ると、2mぐらいの廊下が真っ直ぐ奥へと続いている。俺たちはそのまま奥へと向かう。床はフローリングのような板張りだ。


「こちらがキッチンになります」


システムキッチンと言わんばかりの、大きなキッチンがある。、、、、、、これはガスコンロか?


「ガスもあるのか?」

「ガス?でございますか?」

「あー、これは?」

「こちらはこのつまみを捻ると、火がつきます。コンロと言います」

「燃料は?」

「魔石を使用しています。魔石が切れたら火が出なくなりますので交換してください」


まるでカセットコンロだ、冷蔵庫も同じ仕組みか。便利と言えば便利だな。

上下水道も完備されている。これはエスカードでもされていたんだ、魔界がされていてもおかしくない。



各部屋を案内された。

一階には、リビング兼食堂、応接室、大浴場、トイレ、キッチンしかない。ただ、応接室とリビングが20畳近くあるが。

2階に行くと全て六畳ほどの個室だった。

それが7部屋あり、1つだけ倍ぐらいの大きさの部屋だった。

1階2階共に家具はもう全て備え付けてある。

ソファー、テーブル、椅子、2階のベッドは各部屋に一つ、2階の大きな部屋だけはキングサイズのベッドだ。


一通り案内したあと、鬼娘は帰っていった。

すると、家を案内されてはしゃぎ回っていた女共が、急に真面目な顔をして集まってきた。

なるほど、こいつらも危機感は覚えたか。


「・・・じゃあ始めるか」

「ええ、そうしましょ」

「お願いします」



俺たちはリビングに集まり、コーラを全員に出してソファーに座る。


「タカフミの全員を鍛え直すってのは賛成だわ。このままじゃ良いように使われるだけよ」

「・・・アリサ、ユリアもいるのです、逃げるってのはダメなのですか?」

「無理ね、私はまだ弱いし転移するにも港までは無理そうよ」

「それにソニアさんは言ってました!鍵を持つものの場所はわかるって!」


よく覚えてたなサリイ。


「タカフミ、魔王の強さはどのくらいなの?」

「ソニアと同じで鑑定不可能だ。まず戦えば全滅だろうな」

「ご主人様は異邦人なのです、テラーナに援護を求められては?」

「それについては、みんなに言ってないことがある。今この世界には異邦人が俺以外に六人いる。それがテラーナフォルデンにいる可能性はあるか?ナタリー」

「・・・そんなに、、、、申し訳ありません、わかりません。ですがその異邦人に協力を求められては?」

「ダメよナタリー、異邦人は敵と思いなさい?勇者は神によって召喚されたの。タカフミは別路線みたいだけど、あとの五人も神つながりの可能性が高いわ。それならタカフミの敵になるわ」


ナタリーは、そうですか、、、と少し項垂れた。


「これは来栖がこっちに来るときに神に言われたらしいからな。神側の異邦人に間違いないだろう。それにな、信用出来るかわからんし、やり方が脅迫のようで気に入らないが、一応は魔界はこっちの味方だ。あまり敵対するのは良くない」

「・・・だから鍛えるのね、私たちの発言力を得るために」

「そうだユリア。敵ではない、味方かわからない。魔界も俺たちを利用したいならこっちも利用して、好きに生きれる土台を作る、これが最良だろう」


ぶっちゃけ殺されるのは、終焉の使者の俺だけだしな。これを言うとまた面倒なことになるから言わないが、、、、、、アリサ、何故こっちを見ている。


「・・・アンタまたろくでもないこと考えたでしょ?」

「・・・・・・いや?」


こいつなんなの?!マジで表情だけ?ならスゲーな、本当。


「私は自分を鍛えるためにここにいるんだもの、修行は賛成よ」

「数日とかじゃないぞ?いいのか、本当に」

「元から1年や2年は当然と思ってるわ」

「ならいいが。ナタリー、サリイもいいか?」

「良い機会かもしれません。魔界で最強に成りましょう」

「ボクも!」

「なら決まりだ。今日は家で過ごして明日から修行を開始する」





・・・・・・・・・





今日は夕飯を俺が作った。ユリアが米を無理矢理押し込めるように食べるので、ユリアに米を食っても3倍の力にならないと説明すると、


「まさか、嘘だったなんて、、、、、」

「今さらすぎるだろ。来栖と別れたあとでもこっちで食ってたじゃねーか」


アリサを筆頭にみんな大笑いだ。



飯が終わると、俺は大浴場に入る。

まだ湯を張ってないが、沸かすより俺のお湯錬成のが早い。入りながら入れてしまおう。


お湯を張り終えて、先に風呂に浸かると、脱衣場から音がする。

まあ、またあいつらが来るんだろ。

もう俺は悟りを開いた。サリイもまとめて面倒みてやるよ。

扉が開き、アリサ、ナタリーが入ってくる。あれ?


「ご主人様、入ってもいいですか、、、、、?」

「・・・早く来い、サリイ」


ドアに隠れるように、こっちを覗いていたサリイがそんなことを言ってくる。こう、しおらしいときは可愛いんだがな。

サリイは花が咲くように笑顔になると、浴室に入ってきた。


「・・・・・・・・・嘘だろ?」

「な、なによ!わ、私はダメなわけ?!」

「いや、いいけどよ、、、、、」


ユリアもタオルで前を隠しながら入ってきた。

各人風呂から湯をすくい、かけ湯をするとアリサから並ぶ。

毎度のことだ。

アリサ、ナタリーと洗ってやるとサリイも並んだので洗ってやる。


「・・・ご主人様、ありがとう、、、、、、」


あんなことがあったのに洗ってやったのが嬉しかったのか、サリイは涙を流した。

騙されない。洗ってはやったが、こいつが一番腹黒い。

この涙には気をつけないと。

サリイが湯船に浸かると、ユリアが俺の前に立つ。


「正気か?」

「わ、私も奴隷だから!」


俺はアリサを見る。


「そう、これは私が言ったの。ユリアだけ仲間はずれはないでしょ?」

「お前な、、、、、」

「良いのよ、本人が納得してるんだから」


ユリアを見ると、ユリアは顔を真っ赤にしながら、


「こ、これで強くなるなら安いもんだ!はやくやっちゃって!、、、、いや、お願いします!」

「・・・はぁ、なんだかな」


俺は諦めて洗ってやる。どうせ音をあげるだろ、ならあげやすいようにきっちりやってやる。

俺はユリアのタオルを力任せに剥ぎ取り、手に石鹸をつけて隅々まで洗ってやる。シワの奥の奥まで隅々だ。


「んっ!うそっ!んやだ!」

「黙れ」

「・・・っ!、、、、、っ!」


ユリアはビクビク反応してるがおかまいなしだ。

ユリアの胸はアリサの甘食とサリイの中間ぐらいだ。もう少しはあると思ったが。

俺が洗い終わると、ユリアはひときわ大きく痙攣したかと思うと、床にへたりこんだ。

そのユリアを湯船に投げ込んで俺も湯船に入る。

浴槽がでかいから気持ちいい。いつものごとく湯船に浮かび寝そべると、ナタリーが右肩に、アリサは俺の上に、サリイは足元のほうについた。左にユリアがおずおずとやってくる。


「(こんなの初めて、、、、)」

「あん?なんだユリア?」

「何でもないわよ!」


アリサはニヤニヤしながら俺を見る。いや、お前に言われなくても、聞こえなくてもオレだって分かってるから。



風呂から上がり、寝室に上がろうとすると、玄関がノックされた。

誰だ?


「余だ。入るのじゃ」


鍵かけ忘れたわ。次から気をつけよ。

魔王とソニアが入ってきた。

玄関まで迎えに出た俺は、


「なんかようか?」

「今日決定したことの報告なのじゃ」

「とりあえず中へ」


俺は魔王とソニアをリビングのソファーに案内して、コーラをコップに入れて差し出す。


「・・・これは旨いのじゃ、魔界にもないの」

「コーラと言う。俺の専用だ」

「妾もおかわりを」


コーラを二人に注いでやる。


「で、話は?」

「おお、そうじゃ。お主の魔王が決定したのじゃ。7日後に式典を行う」

「・・・・・・避けられないんだよな?」

「当然じゃな」

「分かった。本当に形だけで良いんだな?」

「魔界議員会には出てもらうがの」

「・・・どうせ発言権はないんだろ?」

「そのようなことはない。魔王様は魔王様なのだ、魔王様の言葉が必ず決定権があるとは言えないが、発言もしてもらいたいし、決定権もある」


ソニアがそう説明してきた。


「・・・良いことばかりだな」

「そうなのじゃ、それなのにお主は何を警戒しておる?」

「権力ってのはな、持つと必ず敵を生む。なら敵を対処出来る力がなかったら意味ねーんだよ」

「妾が魔王様を守ろう」

「俺を守ってもダメだ。俺は俺の仲間を守りたいんだ」

「もちろん妾もそうする」

「信用出来ねーな、ソニア、お前は俺と仲間が危険に晒されたら、お前は俺を守るだろう」

「当たり前だ」

「それじゃダメなんだよ、俺は一番後回しにしないとダメだ」

「言いたいことはわかったのじゃ。やりたいこともの。なら、」


魔王は俺を鋭く真面目に見つめて


「こんどはお主が魔王となり、界民全てを守るのじゃ」

「お前がいるじゃねーか」

「かりそめの平和のときは余でも出来るのじゃ。でも長くは続かない」

「・・・戦争が起きると?」

「必ずじゃ。勇者どもは力を集めておるぞ」

「見えるのか?」

「違う、草がいるのじゃ。ある程度はわかる」


来栖は俺に負けて、異邦人を集めだしたのか。それとも神の軍勢か?


「そのときには折れない旗が必要じゃ。頼む、魔界を助けてくれ」


魔王は立ち上がり、頭を下げてきた。


「・・・ずいぶんな変わりようだな」

「初めから敵意はないのじゃ」

「・・・わかった。この話受け入れよう」

「魔王様!」


ソニアも嬉しそうに立ち上がった。


「俺は折れない旗になる。面倒は見てくれよ?」

「任せろなのじゃ」


二人がリビングを出ようとする。


「待て、魔王、名前は何て言うんだ?」

「今日この時から、お主が魔王じゃ。余は丞相じゃ」

「わかった、名前は?」

「余は、レティシアと言う。可愛らしくレティと呼ぶのじゃ」

「・・・レティシアな、わかった」

「レティじゃ」

「レティシア「レティじゃ」」

「「・・・・・・」」

「レティ、、、、」

「なんじゃ?魔王」


レティシアは上目遣いで流し目をする。


「わかったから帰れよ、、、、」

「つれないのう」

「・・・今度は招待するから、、、、」

「本当か!絶対なのじゃ!」



レティとソニアは帰っていった。

子供みたいで可愛く感じるときもあるが、俺の数倍強いんだからな。忘れそうになる。

明日からは修行の毎日だ、難しい話は後々考えるとして、まずはレベル上げをしよう。


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