第四十一話
5月30日
文章の間違いを発見しました。
修正いたしました。
『主、妾に乗って頂上までいけるぞ』
「「飛べるの?!」」
『何を言ってる。翼があるではないか』
朝起きてから、ゴマ吉がそんなことを言ってきた。
朝食、片付けなど、出発の準備を済ませて50mぐらいになったゴマ吉の翼の間に四人で座る。
だが跨がるにはゴマ吉の胴体は太すぎた。
更にツルツルして、落ちそうになる。
「ゴマ吉、ギリギリ乗ってられるが、飛ばれたら風で落ちそうだ」
『心配要らない主、妾の獣神術で飛ぶので風の抵抗はない』
ならなんとかなるかな。
「アリサ、念のためレビテーションの準備だけしといてくれ」
「わかったわ」
ゴマ吉が飛び立った。
ゴマ吉の翼は、バサバサしたりせず、スーっと上空に俺たちごと身体を浮かせた。本当だ、まったく風を感じない。
まるで何かがゴマ吉全体を包んでるような感じだ。車の中に居るみたいだな。
ゴマ吉の速度は早く、すぐに頂上近くにやってくると、山から何かが飛び上がってきた。ジャンボジェットぐらいの灰色のプテラノドンみたいなやつだ。これがワイバーンか。
ワイバーンはゴマ吉の前まで来た。
『主、奴は話しかけてきている』
「通訳してくれ」
『我の名はグウェイン。なんだ、人間か、帰れ』
「「グウェイン?」」
『何しに来た』
「ならグウェイン、人々の家畜を襲うのをやめろ」
『肉をくらい、宝を奪うは竜なるがゆえの宿命。止めさせたければ力ずくでこい』
くそ、やるしかねーのか?なんか気が引けるな。
日本の記憶で嫌な気持ちにさせられるし、抵抗がある。
「空に浮いてるこの状況で、あいつがグウェインと名乗るなら、さしずめ私たちの配役はビューネイね」
「乗ってるものが違うだろうが」
『竜と人間、所詮こうなる定めなのだ!』
グウェインは俺の選択肢を選ぶ時間を待たずに攻撃してきた。
壮大なBGMが脳内で流れる気がする。
グウェインは大きく息を吸い、炎を吐き出してきた。
ゴマ吉もそれにあわせるように、炎を吐き出して相殺する。
グウェインは一度距離を取るために空高く飛び上がる。ゴマ吉は俺たちを乗せたまま追うようについていく。
追っていた俺たちに、グウェインは尻尾を振り回して攻撃する。
ゴマ吉はスウェーして交わすと、
『くらえ、ツインスパイク!』と、グウェイン。
ふっ、と少し飛びか上がったかと思うと、牙をむき出して突撃してきた。
ゴマ吉は余裕でかわす。
「ゴマ吉、もう通訳はいい、、、、、」
「誰も乗ってないのに、何がツインなのかしら」
「なら俺たちはアースライザーしないとダメか?」
「ご主人様、真面目に戦ってください」
「すいません、、、、、」
ナタリーに怒られた。
俺は立ち上がり、バールを取り出すと、
「くらえ!乱れ「パカッ!」」
俺はアリサに後頭部を殴られた。
「エフェクトでないし、漢字も浮き出ないからやめなさい!」
「ちっ、、、、」
グウェインとゴマ吉は空中を飛び交いながら、攻撃しあう。
くそ、ならば、、、、
「ならくらえ!右手に種火、左に種火!、、、、、っれんせええええええ! クリムゾン、フレアーーーーー!」
両手を竜のアギトのように突き出し、前回エスカードでやった半分ぐらいの威力で、真っ赤な光球を打ち出す。
それはグウェインの胸にあたり、グウェインを貫通して山の頂上付近に着弾した。山で巨大な爆発が起こる。
爆風は起こったが、ゴマ吉バリアで大丈夫だった。衝撃波が発生するほどではなかった。
グウェインは山の麓に落下していく。
俺たちもグウェインを追いかける。
グウェインが地面に落ちる前に、ゴマ吉が落下中のグウェインに横付けしたのでアイテムボックスに収納した。
「フレアじゃないでしょ、スフィアでしょ?」
「うるさい、ノリだノリ。それよりグウェインの最後の台詞聞けなかったな」
「アンタ、いい加減にしなさいよ」
ゴマ吉が再び浮上すると、
『主、どうする?』
「とりあえず頂上へ下ろしてくれ」
山の頂上のてっぺんは平らになってしまった。そこに俺たちは降り立つ。
ゴマ吉も小さく戻り、俺の肩に乗った。
「とりあえず下山しながら、龍神王がいるか探してみようか」
『その必要はありません。お待ちしておりました』
俺が皆に指示を出すと、俺の目の前になんの前触れもなく、突然トカゲ女が現れた。
「お前は、、、、、ヴィーブル」
『はい、お久しぶりです。龍神王がお待ちです。着いてきてくれますか?』
「・・・・・・来栖についてるんじゃないのか?」
『その事も含めてお話いたしますので、一緒にお越し下さい』
俺は皆の顔を一巡見回してから、ヴィーブルを見直す。
「まあいい。行くよ。お前には騙されたからちっと不安だが」
『??、私は嘘をついてませんが?』
「嘘つけ!ドラゴン召喚出来るみたいなことを言ったじゃねーか!」
『はい、嘘はついておりません。どうぞ、龍神王のお話をお聞きください』
「・・・・・・」
まさか龍神王に会ったら召喚のレベル5で出来るようになるのか?だがファブニールは無理だと言っていた。
しかし、、、、、、異世界だ、何があるかわからねえ。職業のこともあるしな。
「行くよ。ついていけばいいのか?」
『ありがとうございます。では』
「!!」
俺たちはまばたきするような一瞬で、まったく知らない空間に着いた。空は青紫の暗い空で、辺り一面なにもない平地だ。目の前には巨大な、本当に巨大な城が立っている。
城の入り口の観音開きのドアでさえ50m以上あるぞ。どうやって開けるんだよ。
「ここは、、、、、」
『龍神王の居城でごさいます。どうぞ中へ』
ヴィーブルがドアに手を当てると、ゆっくりドアが片側だけ開いていく。
中に入ると、中の通路の幅も50mぐらいある。まるでドラゴンが通るため大きくしてあるような形だ。
城の中をヴィーブル先頭で歩く。
アリサたちも物珍しそうにキョロキョロしている。
10分以上歩いただろうか、正面はまたまた巨大なホールになっている。ホールの一番奥に誰かが玉座のような大きな椅子に座っているのが見える。龍神王だろうか。
龍神王らしき《人間》に近づいてきた、老人だ。
老人と5mぐらいまで近づくと、老人はアリサとナタリーを舐めるように見る。
エロジジイ、、、、、事と次第によっちゃ俺の乱れなんたらが炸裂するぞ?
『ほっほっほ、どうやらワシからの贈り物は気に入ってもらえたようじゃの』
「・・・は?」
『ほれ、そこのオナゴどもが着とるではないか』
何言ってるジジイ、こいつ本当に龍神王か?
着とるって、、、、、ん?まさかアリサとナタリーのカジノの服か?
「ジジイ、ボケたか?これは俺たちが買ったんだ」
『タカフミ様、龍神王に言葉を慎んでください』
『ほっほっ、よいよいヴィーブル。終焉の使者よ、そのアイテムの価値は知っとるのか?』
は?また出たよ、終焉の使者。
「・・・・・・一気に情報をだすな。ついてけねえ、まずは服だ。これは俺たちがカジノで取ったんだ」
『タダでの。知っとるよ』
「・・・は?見てたのか?」
『見とらんわい、あれはワシの店じゃ』
「?」
『だから、ワシの店じゃ』
「「「ええええええええ!」」」
要は、このジジイが配下にやらせてるカジノらしい。カジノの知識は昔の勇者から教わったそうだ。俺たちにだけこの服がいくようにしてくれたらしい。他のやつには効果のない普通の服を渡してるとのこと。
『神器とも言えるような効果じゃ、たかだか金貨500枚で代えるのがおかしいと思わんかったのか?』
「いや、確かに思ったけどよ、、、、、、」
「なら面倒なことしないでくれれば良かったのよ」
『そこはほれ、遊び心じゃ』
くそが、一筋縄じゃいかなそうなジジイだぜ。
「まあ、それは良いとして、俺たちがここに来た理由とそっちが俺たちを呼んだ理由の話がしたいんだが」
『ふむ、せっかちじゃのう、ならワシの方からいくかの。お主はワシの嫁から呼ばれた終焉の使者じゃ。この世界の歪んだ秩序を終わらしてもらいたい』
「ちょっと!」
「待てアリサ、とりあえず話を聞くから。俺に任せろ」
「・・・わかったわ」
「まずティルノーグはお前の嫁なのか?ひ孫でも通るが?」
『嫁じゃよ。同い年じゃ』
「・・・・・・信じられねえ。だがそれはいい。終焉の使者ってのはなんだ?」
『それを話すにはまずはこの世界の歴史から話さんと行けんの』
ジジイは白いアゴヒゲを触りながら語りだした。
『この世界には6つの大陸があった。まだ人間もいない、動物の世界じゃ。動物から巨大な種が生まれ魔物に進化した。魔物から大いなる力を持つ龍が生まれた。そして、動物から人も進化で誕生した。それから何万年も立ち、人は文明を築きあげた。文明は大気の、そして自身のうちなる魔力に目をつけ、目まぐるしく進化した。そして滅んだ』
「・・・・・・どうしていきなり滅ぶ?」
『戦争じゃ、文明が極限まで進化した人間の力はそれは、強いものじゃった。そして人間は龍に戦いを挑み、ほぼ全ての人間が死んだ』
『ほぼ根絶やしになった人間は、龍と対抗するために魔物の力を取り入れようとした。それが魔族じゃ』
「・・・は?」
「なら、魔族は人間なのですか!」
「そうじゃ、魔族だけじゃないわい、獣人もドワーフもエルフも全ては元は人間じゃ」
「待てよ、ならお前らは敵か?」
『あわてるでない、龍からは戦争を仕掛けてはおらん、ただ龍も仲間を、家族を殺されれば報復をしただけじゃ』
「龍の力は巨大よ。人間がかなうとは思えないわ」
『その頃の人間の力は今よりもっと強かった。お主ぐらいのやつもごろごろしとった』
確かに、俺と同じくらいのやつがごろごろしてたってなら、わからなくもない。
『生き残りの人間は、独自に進化をとげて今の形になった。人間、魔族、獣人、エルフ、ドワーフ、ノームなどじゃな。そして世界は平和になった。龍に対抗するために行われた進化の研究じゃったが、我々龍はもう戦争が嫌じゃった。殺すのも殺されるのもな。じゃから隠れた』
「さっきもワイバーンとやりあったが?」
『龍と言われてるのは、今は世界に20体しかおらん。ワイバーンなどは竜と呼ばれているがわしらとは違う。また独自に進化を遂げたものたちじゃ』
『続けるぞ、龍がいなくなり、世界には平和が訪れた。じゃがまた戦争が起きた。魔族として進化したものたちは、昔の人間のような大きな力を持っていた、じゃが新たに生まれ育った人間は弱かった。弱い人間たちが力を持つ魔族を恐れたのじゃ。そこから魔族に対する迫害が始まる。人間対魔族の血で血を洗う歴史の始まりじゃ』
『魔族は勢力を伸ばし、この大陸の一部以外全てを制覇した。窮地にたった人間は召喚魔法を作り出し、自分たちの犠牲を減らすため召喚者で戦おうとしたのじゃ。これが悲劇の始まりじゃ』
・・・・・・まじか、まだ始まってもいなかったのか
『召喚者はこの世界ではない、異世界からの人間じゃった。そしてその人間はとてつもなく大きな力を持っていた。人間は召喚者を筆頭に魔族をこの大陸から追い返した。じゃが人間は今度は召喚者を恐れた。人間たちは召喚者を殺害しようと躍起になって追い詰めた。追い詰められた召喚者は他の大陸に逃げるも、魔族にも受け入れてもらえんかった。召喚者は全てを恨んだ。そして、この大陸以外の大陸を全て消し去った。そして召喚者はその力を使い、神になったのじゃ』
「・・・じゃあ神は」
『そう、お主の同郷じゃ』
「・・・・・・」
『あやつがどういう心境で始めたか知らんが、自分は天界を作り、神と名乗りそこに住みはじめた。神は大陸の北部に生き残りの魔族を押し込め、魔族を増やし、人間と争わせた。そして、人間が窮地に立つと異世界から勇者を召喚して、魔族と戦わせた』
「復讐で遊んでやがるのか」
『わからん。それが3000年前の話じゃ』
『生き残りのの魔族には、神が元召喚者と知ってるものもいた。今の終わりのない戦争が、元召喚者の仕業とわかっても、天界がどこにあるかもわからず手の出しようがない。ある時魔族の中にも天才が現れ、神の居場所を突き止めた。そして、天界に渡るための鍵を作った』
「・・・・・・まさかそれが?」
『そうじゃ、七つの大罪と言うのかの?お主の故郷の言葉を使って作られたのが、魔王の鍵じゃ』
「・・・だから神は勇者を使って鍵を集めていたのか?」
『じゃろうの』
「待て、おかしい。ならなんで鍵に取り込まれるやつがいたり、俺みたいになんともないやつがいるんだ?」
『鍵は魔族にしか使えん』
「え?」
『魔族にしか使えんのじゃ』
「いや、でも、、、、あっ魔族も元は人間だから?」
『そういうことじゃ。鍵に魔族足り得ると判断されたものだけが正気でいられるのじゃ』
「・・・鍵が7つ揃わないと天界に行けないのか?」
『そのはずじゃ』
「大体理解した。ようは、鍵を集めて天界に行き、神の人の命を使った復讐遊びをやめさせろと、そういうことか?」
『そうじゃ、哀しみの連鎖の終焉を望んでおる。グリンダムと言うものがおった。そのものも神に挑もうとしたが、鍵に認められなかった。グリンダムは鍵の適正者を探し、共に神に挑もうとしたが、探しきれなかったようじゃ』
「・・・腹に鍵をしまう必要はないと思うんだが、、、、、」
『それは知らん。じゃが適正者は鍵を取り込むことにより、神に対抗しうる力を得ると言うぞ?』
なるほど、この??????のスキルは対神のスキルなのか。
「何故お前らがやらねーんだ?」
『天界には力があっても手は出せん。まだ鍵を集めて天界に行けたものもおらん』
「何故俺にやらせる?何故俺を選んだ?」
『選んだのティルノーグじゃ。お主に何かを感じたんじゃろ、それはわからん。じゃが、、、、、お主にやらせるのはワシの願いじゃ。頼む、もうこの連鎖を終わらせてくれ。また昔のように平和な世界を、、、、、』
「・・・平和な時期短かった気が、、、、、」
『それでもじゃ、仕組まれた戦争よりはましじゃ』
神にも同情する気持ちはある。助けたら殺されるとかムカつくにもほどがあるよな。でも今の罪もない人間を殺していいことにはならない。こりゃまいったね。
『長くなったの、飯でも食わんか?』
ジジイの話が一区切りついたので、俺たちは休憩を取ることにした。
消し方がわからなかったので、お知らせ分の二話はそのままにしました;;




