表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚術士の冒険記  作者: 壬生方 社箱
第三章 ギガントムテム編
42/64

第三十八話

夜は見張りを立てなかった。

理由は、、、、、





・・・・・・




「ゴマ吉、お前が見張りをするってのか?」


ゴマ吉はウンウンと頷く。


見張りをどういう順番でやるか話し合ってると、1mサイズになったゴマ吉が俺の目の前に来て、じーっと見つめてきた。

YES、NOしか意思の疎通が出来ないので、いくつか質問をしてゴマ吉の返答を聞いていると、見張りをするのか?の質問で首を縦に振った。


「まさか一匹、、、、、いや一人で見張りをすると?」


ゴマ吉はウンウンと頷く。


「敵が来たらどうするの?」


アリサが質問すると、ゴマ吉は巨大化して獲物に噛みつくようにシャウ!と首を動かした。


「いやいや、レベルはあがったけどよ、まだ一人じゃ危ないだろ。俺たちをどうやって起こすんだ?」


すると、ゴマ吉はまた小さくなって、テーブルに上がると、バネのようにとぐろを巻き、身体をピョンと伸ばして、俺の顔に飛んできた。


「いたっ!、、、、、いや、これなら起きるかもしれんがな」


「大きなサイズでやられたら、内臓破裂するかもね」


「・・・怖いこというなアリサ。本当にやられそうだ、、、、、」


「良いんじゃないでしょうか、蛇は夜行性と聞いたこともありますし、昼間は寝てればいいのです。それに本当に危険なほど接近されれば、多分気づくでしょう」


「ゴマキチさんもお仕事が欲しいんじゃないですか!」


ナタリーとサリイは肯定的だな。


「んー、じゃあ、やってみるか?ゴマ吉」


ゴマ吉はウンウンと頷いて、とぐろを巻いたり、頭をもたげたり、まるで踊るようにはしゃいだ。




・・・・・・・・





朝になって目を覚ますと、俺が一番先に起きたようだ。

辺りを見渡してゴマ吉を探すと、腹を大きくしたゴマ吉が首をもたげて俺を見ている。


「なんか食ったのか。敵が来たのか?」


俺はゴマ吉を鑑定する



【ステータス】

名前 ゴマキチ 年齢 2

職業 暗殺者


LV 9

STR 98

DEX 122

VIT 91

SPD 132

INT 70

MEN 67


スキル

罠探知lv2 気配消去lv3 獣術lv2

言語理解 巨大化 詠唱破棄 脱皮




レベルが3上がってやがる。

みんなを起こして、朝食の準備をして飯を食う。

ゴマ吉は身体が大きいまま、先に馬車に乗り込んだ。


「みんな、気づいたか?昨日の夜魔物が来たの」


「気づかなかったわ。本当に来たの?」


「私も分かりませんでした」


「ボクも!」


ゴマ吉は逃げるように馬車にはいっちまったしな。

大方、暇だからと自分から獲物を探しに言ったんだろう。それじゃ見張りの意味がねーよ。いや、回りから魔物がいなくなるなら同じことか?まあいい。


俺たちは朝食を作り飯を食って、出発の準備をする。

今日もサリイが御者に着いてくれる。

男なんだからこのくらい良いよな。





・・・・・・・・





あれからもう一晩夜営をして、また馬車で旅を続けている。

外を眺めると、左手に巨大な山が、山脈が見える。

山は紅葉なのか、山吹色に色づいている。


「ご主人様、あれがウォブリ山です。あの山には恐ろしい魔物が住み着いていると言われています。それに竜もいるそうです。ワイバーンは目撃情報があります」


「あそこに龍神がいるかもしれないってことか」


「もう先に行ったらいいんじゃない?」


アリサはそう言ってきたが、


「連戦続きだからな、しばらく休みたいよ。あー、連戦で思い出した。そういえば、渡してなかったな、ほれ新しい鎧?服?」


俺はカジノの景品の服を二人に渡す。


【祝福のワンピース】

STR SPD VIT MEN +30% 

対刃 対衝撃 対魔法 上昇効果



【知識のタイトミニドレス】

DEX INT MEN +30%

魔法増幅lv4



祝福のワンピースは、白を基調とした黄色と赤がアクセントに、フリルなども入ってる、肩が丸出しのチューブトップタイプのワンピースだ。淡い小麦色の肌のナタリーに似合うだろう。

知識のタイトミニドレスは、真っ青な下地に花や蝶が所々にちりばめられているミニチャイナドレスだ。


二人が俺の目の前で着替えると、ナタリーは膝上15cmぐらいになった。だが、ナタリーの胸は今にもこぼれそうだ。チューブトップなので肩ヒモがないんだが、ナタリーの巨乳は、まるで無理やり押し込めたように見えるくらいこぼれそうだ。

アリサはかなりのミニだ。股下10cmぐらいか?

これ、ミニドレスをナタリーが着たらパンツ丸出しだな。いや、身長が130~140cmのアリサでさえ、ちょっとでも動けばパンツが見える。


「こ、、、、これは、、、、ご主人様、力がみなぎる感じがします」

「私もよ、身体の内から魔力が溢れかえるような力を感じるわ。それにサイズを計ったみたいにぴったりなのよ」


二人の服はどちらも、身体のラインが浮き彫りになるような服なのに、交換して着るのは無理なほどぴったりなのだ。

ナタリーはこぼれそうだし、アリサはanytimeパンチラだが。



しかし、俺のこの作業服も着やすくて動きやすく、生地も丈夫でいいんだが、この世界でベージュってなんかみすぼらしいイメージみたいなんだよな。ちょいちょいそんな目で見られてる気がするわ。


「そりゃ良かった。サリイ、ごめんな?俺とお前にはまたなんか探して買おうな?カッコいいやつな!」


俺は御者席に顔を出してサリイにそう言う。


「ありがとうございます!でもボクもかわいいやつがいいです!、、、、ご主人様!見えました!」


やっぱこいつ、ニューハーフなんじゃねえか?

まあ、いいか。


「ん?あー、街か?どれどれ」


馬車の先には村と呼ぶくらいの小さな集落が見えてきた。

小さいと言っても100いかない位の建物はありそうだ。そこそこ物資は揃えられるかな。

一応村の囲いの柵もあるし、門番も三人いるな。

だが背が小さいな、子供か?いや、ドワーフだ。


「止まれ、この村に用か?」


「ああ、ギガントムテムに行こうと旅をしてる。今日はここに泊まりたいんだが」


「・・・・おかしなことを言う、ここがギガントムテムだ」


「あー、すまん、首都って言えばいいか?あるよな?」


「カラディンに行くのか、中継で宿を取りたいと」


「そういうことだな」


話してるドワーフの門番の後ろで、二人のドワーフがひそひそ話している。

そのうち一人が、話している門番に耳打ちして、俺たちの馬車の、ランスロット作の旗を指差す。


「・・・・・・お前?ハードボイルド大魔導師か?」


久々に言われたな、ハードボイルドって。

自分でも忘れかけてたのに。


さて、と言うことはエスカードから通達が来てるのか。

嘘をついてもいいんだが、旗を確認されてるし、しらばっくれるのも面倒くせえ。まだ物資はあるし、負けることもないだろ。


「あー、そうだが」


「おお!そうか!、これもソルセック・ロー様のお導き!ささ、何もない村だが中へ!」

「良かった、助かるかもしれん」

「あの噂のハードボイルドだ、助かったな!」


あれ?アリサの顔を見る。


「スタンピードの方の噂じゃない?なんか頼まれるくさいわね」

「ご主人様の勇名は、わずかな日にちでここまで流れてきてるのです」

「サスガです!」


そういうことか、まあ旗も無駄じゃなかったか、クソダサいけど。

俺たちは馬車をゆっくり走らせながら、門番の一人と話ながら歩く。


「身分証を見ないのか?」


「何をおっしゃる、あの旗が一番の身分証ではないですか」


・・・・どうせ覚えられるなら、もっとイカした旗にすれば良かった、、、、


「何かあるのか?」


「話はまずは長老の家で、長老から聞いてください」


「・・・・わかったよ」



馬車は長老の家についた。家はそこそこデカイが馬鹿デカイってわけでもない。4LDKの家ぐらいだろうか?


どんどんどん!


「長老!、サムトです、救世主をお連れしましたぞ!」


「救世主って、、、、、」






長老の家のリビングにみんな通された。


大きなソファーが4つあり、そこに腰かける。メンバーは俺たち四人と小さくなったゴマ吉に長老一人だ。

長老もドワーフだった。ギガントムテム初めての村だが、まだドワーフしか見ていない。グランダスト王国は、2つしかを見てないが、人間だけってことはなかった。ギガントムテムにはドワーフしかいないのか?


「ようこそお越し下さいました、大魔導師様」


「あー、大魔導師ってほどじゃないぞ」


「ほほほ、ご謙遜を。地平線まで焼き払うほどの魔法を持ち、街に余波が来そうなら龍を呼び寄せ村を守る。そんな力をお持ちな方が大魔導師でなくて、誰が魔導師を名乗れますか」


話がちょっと盛られてるな。

そこまでじゃないんだが、、、、龍も呼べんし。むしろ呼びたいのに無理ってわかったばっかなのに、、、、、


「・・・まあいい、で?なんか俺たちに頼みたいような口振りだったが?」


「おお、よくぞ聞いてくださいました!・・・実は村から3日ほど歩いた先にウォブリ山と言う山があります。あそこにはワイバーンが住み着いておりまして、我が村を襲いに来るのです。今だドワーフには被害はないのですが、家畜を襲われてしまっています。ドワーフの被害はないと言ってもこのままではいずれ干からびてしまいます」


「人間の被害はあるのか?」


「これは失礼しました。いえ、ございません。どうもドワーフしかいないもんで、、、《人族》も含めて人間と言われているものに被害はございません」


「そうか、それはいいんだが、あの山はかなり厳しい山なんだろ?国から討伐隊は出ないのか?」


「出ております。ですが、途中で挫折したり誰も戻らなかったりと成果がございません。人的被害が討伐隊にしかないので、国もこれ以上の犠牲を出したくなく、我々の村は二の次になってしまっております」


「・・・ねえ、なんで山に入らないでここで迎え撃たないの?」


アリサがもっともな意見を言う。


「ワイバーンは狡猾でございまして、討伐隊を見ると帰ってしまうのです。討伐隊を雇っている間はずっとお金がかかります。我々も試しましたが、30日で金銭的な限界が来てしまいました」



ふむ、なるほど。やることはやったんだな。

しかしな、、、、、、、


「・・・どうか、そのお力を持って、山ごと焼き払ってもらえないでしょうか?」


「「はあ?!」」


アリサと俺が驚愕の声を挙げる。ワイバーンを殺してくれかと思ったら山を消してくれときた。


「待て待て、ワイバーン退治じゃないのか?」


「ウォブリ山は本当に過酷な山でございます。大魔導師様なら大丈夫だとは思いますが、力ある討伐隊も全て全滅です。万が一がありますといけません、ですので山に入らず山ごと、、、、、」


こいつも頭おかしい系だな、出来るわけないだろ。


「ご主人様なら可能ですが、山には資源とかないのですか?燃えてしまいますよ?」


ナタリー、可能じゃねーから。


「それは仕方ありません」


「うちの旦那様なら超余裕だけど、あの山には龍神がいるんじゃないの?龍神死んじゃうじゃない」


アリサ、ファブニールを覚えてないのか?ファブニールに通用しないのに、龍神が死ぬわけないだろ。


「おお、伝記の龍神でごさいますな?」


「「いるの?!」か?!」


「いえ、あくまで言い伝えでごさいます。村に語り部がおります。連れてきましょう。これ?」


長老がパンパンと手を叩き、召し使い?を呼んだ。召し使いは出ていき、10分ぐらいで御輿のような台に座ったドワーフのばあさんがやって来た。言い方は悪いが、今にも死にそうだ。大丈夫か?


ばあさんのお付きの若い女が、


「ほら、おばあちゃん、こちらが大魔導師様よ?」


ばあさんは、ゆっくりと目を開けて、こちらを探るように右手を伸ばす。


「おお、、、、なんという偉大な波動じゃ、、、、龍に導かれておる、、、、、子供達や、わしのめしいた目のかわりに、よく見ておくれ、、、、、」

「えーと、大魔導師様は茶色い服を着ているわ、汚れてるのかしら、お供の女性は白や青い服で綺麗よ。皆さん若いわ。あっもう一人子供がいるわ」

「おお、おおおお、、、、、」


ばあさんは涙を流した。


「その者、青き衣をまといて金色(こんじき)の山に降り立つべし、、、、、失われし龍との絆を結び、人々を清浄の地へ導かん、、、、、」


「ではこの方が伝説の!!?」


・・・・・・長老、お前馬鹿か?


「・・・ねえ、旦那様」

「言うな」

「でもあの台詞って、、、、、」

「わかってるから言うな」

「でも旦那様の服はベージュよ?」


「・・・おい、ねーちゃん、俺の服は青じゃないぞ?」


「はい、もちろんです。おばあちゃーん、大魔導師様は茶色ですよー。青くないですよー。青いのは女性ですよー」


「ありがたやー、ありがたやー」


ババアは数珠を手にして俺を拝む。


「すいませーん、おばあちゃん目が見えないので」


「俺には見えてないのは目だけじゃないようにみえるがな」

「良かったわね、この世界に著作権がなくて」

「アリサ、もう黙れ」




・・・・・・・・・




ババアを帰らせて、長老と話を再開する。


「まさか、大魔導師様が伝説の青き方だとは」


「馬鹿か?お前も目がみえないのか?青くないだろ、、、、、、あー、もう疲れた。いいよ、倒してやるよワイバーン」


「本当でごさいますか?!」


「いいのですか?戦闘は避けたいと仰ってましたが?」


「いい、ナタリー。どうせ山に用はあるんだ、仕方ない。先に行くぞ」


「はじめからそうすれば良かったのよ。そしたらこんなギリギリのラインを渡らなくて良かったのに」


「うるせえよ、、、、、」





長老は、我が家に滞在をと言ってくれたが、ゆっくりしたかったので、宿に部屋を取った。

部屋は二部屋取った。

外装はあんまりだったが、中は予想に反してきれいだった。これなら満足だ。


「また、ボク、ひとりですか、、、、、、?」


飯を食って、いつものようにみんなで風呂に入り身体を洗ってやり、寝るときになったらサリイが涙目で訴えかけてくる。

き、きつい、、、、、、


「あ、アリサ、なんとかしろ」


「嫌よ!これはアンタのしごとでしょ!」


「お前、ハーレム管理するとか大見得切ってたよな?」


「ぐっ、、、、、、、、サリイ?イイコだから一人で寝ましょうねー?」


サリイは涙をつーっと頬に流し、


「わかりました。ごめんなさい、、、、、、」


サリイはトボトボと歩いてもう一つの部屋に向かう。

背中が悲しすぎる。

仲間なのに、こんな辛い思いをさせていいのか?

いや、でも、、、、、いや、、、、、


「待て!サリイ!」


サリイはピクッと身体を震わせ足を止める。

ナタリーとアリサがガバッと俺に振り向く。


サリイはゆっくりとこちらに振り返った。

顔は涙でぐしゃぐしゃだ。眉も口もへのじに曲げて、今にもワンワン泣き出しそうだ。

無理だ、これを追い返すのは無理だ。


俺はサリイまで歩いていき、腰を落として抱き締めた。


「大丈夫だ、サリイ。一緒に寝ような」


背中をトントン叩いてやり、身体を少し離して顔を見ると、まだサリイはぐしゃぐしゃだ。


「ボク、我慢します、、、、、、。いいんです」


ナタリーとアリサも涙を流してこっちに来た。


「ごめんなさい、サリイ!」

「私たちが悪かったわ!今日からは一緒よ!」


アリサとナタリーもガバッと俺とサリイを包むように抱き締めてきた。


「・・・・・・本当?」

「本当です!」

「本当よ!いつも一緒よ!」


ナタリーとアリサも顔がぐしゃぐしゃだ。

ナタリーとアリサが離れて、俺もサリイから離れて立ち上がろうとした瞬間、サリイの口角がニヤッと嫌らしく上がった気がした。


「え?」


俺が声をあげてサリイを2度見すると、


「どうしました?ご主人様?やっぱりだめですか?」


「い、いや、大丈夫だ、サリイ」


「ありがとうございます、、、、」


子犬のような目で俺を見上げてくる。いや、子猫か。

見た目は完全に幼女だからな、こういう顔が破壊力ある。

しかし、、、、、さっきの顔は、、、、、、




俺たちはゴマ吉を含めて全員で、同じベッドで寝た。

もちろんナニもしないで寝た。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ