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召喚術士の冒険記  作者: 壬生方 社箱
第二章 ザバイル編
34/64

第三十二話 ※



「嘘だろ、、、、、、、、、」


俺たちの目の前には漆黒のように黒く、頭には角のようなものが2本生えていて、2枚の翼を大きく広げているものが《ある》。いや《いる》が正解か。


龍だった。龍は首をぐっと天井めがけてあげる。高さはビルの5階よりも高いか、翼の端から端までは50m以上はあるだろう。とんでもないでかさだ。全長はどれだけあるかわからない。

一言でいうならジャンボジェットを目の前にしているようだ。


『こんなとこまで来やがっててめええええ、俺を食いにでも来たのか、強欲うううう!!!」


「・・・・・強欲?」


『なーーーーにすっとぼけてんだ、俺に隠せるとでも思ってるのか!!! そこまで馬鹿にしてやがるのか!!行くぞ!!!」


それは声というにはあまりにも大き過ぎる、部屋も途方もない大きさだが声の振動で部屋がゆれている。

俺たちも威圧感に押されて、数歩下がった。もうこれは咆哮だ。

アリサ、ナタリー、サリイは3人で固まって俺の前に出だした。

お前ら、、、、、本当に俺のことを、、、、、

俺はさらに3人の目の前に出て、顔を見る。


「ありがとう、お前らの気持ちは伝わった。だからここは俺に任せろ」


「ご主人様、、」

「ご主人様、いけません」

「・・・・・ナタリー、旦那様に任せましょう。撤退の指示はちょうだいよね」

「わかってる、、、、、、」


俺は龍に向き直りハッタリをきかせるため、いや、自分の中の恐怖をごまかすためにタバコを一本召喚し、火をつけた。


「・・・・ふうーーー。今俺を強欲と呼んだのか?」


『てめええ 誰に口を聞いてやがる!!!かけら風情が誰に上等切ってんだコラア!!』


「・・・・俺はタカフミ=コンドー。人間だ。強欲じゃない」


『それが俺に通用すると思ってるのか?!!!それが舐めてんだろっていってんだよ!!!!』


「・・・悪い、強欲が何かわからないが、俺の体内には黒水晶が入ってる。それが強欲で間違いないのか?」


『ああん?』

龍は俺のその言葉を聞くと、漆黒の身体がまばゆく光りその光が収束すると1人の男が立っていた。

体長は2m超えぐらい、えらいがっちりしてる。真っ黒な髪を後ろで束ねたオールバックスタイルだ。

顔を見ると、歳は40台ぐらいに見える。

背中には同じく漆黒の2mはあると思える大剣を背負っている。ものすごい幅広の剣だ。


鑑定し忘れたので鑑定する。

だめだ、、、、鑑定できない。


すると、その男はこっちに歩いてきて、

『ジャッジメントだあ?、、、、強欲じゃないだと?てめえ何者だ』


あ、鑑定のことか?ジャッジメントって。

「俺は異邦人ってわかるか?異邦人なんだが」


『!!!!!』

『てめぇ、おとなしくこっちきてみろ』


10歩先ぐらいで俺をそう呼ぶ。


「無理だ、、」


『ガタガタぬかすんじゃねええええ!!!! 殺すならとっくに殺してる!!!!早くきやがれ!!!!』


たしかにそうだ、力が圧倒的すぎる。殺すならとっくに殺してる。

俺は納得できたので、タバコをアイテムボックスにしまい元龍に向かって歩く。

元龍の前に付いたところで、すでに元龍はびっくりした顔をした。


『インベントリもあるのか、てめええ勇者か?』


「違う」


『まあいい、突っ立ってろ』

少し言葉が柔らかくなってる。

元龍は、俺の胸に右手をかざしている。10秒もそうしてると、いきなり笑い出した。


『がーーーっはっはっはっはっは! こりゃあおもしれええ!!えらいもんみたぜええ・・・・てめえ、強欲を食いやがったな?』

笑ったと思ったら、全てを凍らすような目つきで俺をにらんできた。


「食ったかどうか、わからない。ただ黒水晶は、俺を食ってみろ、さもないと俺が貴様を食うといっていた」


『で、てめえは神に召喚されたのか?』


「そうだ、なんか軽いやつだった幼女だったぞ」

なんだ、こいつ話しが出来るな。大丈夫かな。


『・・・・・幼女?名前は?』


「んー、はっきり覚えてないけど、ティアノーラとかティンクルとかなんかそんな名前だった」


『・・・・・・・・・まさか、、、、、ティルノーグか?』


「ああ!!!そうだ!!そいつだ! すげーふざけた奴だった!!あいつのせいで俺はすげー苦労したんだ!!!」


『・・・・・てめえ、嘘は言ってねえだろうな、、、、、、、』

元龍は、睨みだけで殺しそうな視線を俺に向ける


「内容もわからないのに、嘘のつきようがない、なあそいつは一体なんなんだ?俺はあいつを一発殴らないと気がすまねえ」


ほえ?っとした顔をして、

『ぶあーーーーはっはっはっはっはっはっは!!!そうか!!ティルノーグを殴るか!!こりゃ傑作だ!!』


「おい、なんなんだよ、教えてくれよ」


『甘ったれんじゃねー、何故俺がてめえに教える?』

また急に冷たい視線になった。結構表情がころころ変わるな。


『・・・・・・まあいい、ひとつだけ教えてやろう。ティルノーグは神じゃねえ。神は他に居る』


「ああ、なんか勇者を召喚したのは違う神とかだった気がするからそりゃそうだろうな」


『違う、神は1柱しかいない』


なんだ、、と?じゃあ俺を召喚したのは神じゃないのか?ああ龍神王がティルノーグってオチか?

「龍神王に会いにこいって言われてるんだが、それがティルノーグか?」


『はああああ?てめえがオヤジに呼ばれてるだああ?!』


「なんかヴィーヴルってやつにそう言われたんだが」


その名前を出すと元龍は一気に不機嫌な顔になった

『てめえ。クソアバズレの使いか?』


「いやちがう、そいつは龍神王の命令で勇者について回ってるって言ってた」


『・・・・・なーぁるほどなあああ、、、だんだん見えてきたぜ』


「・・・・もったいぶんねーで教えてくれよ」


『もったいぶるのは智を持ってるものの特権だ。俺の名は、地と智の眷属ファブニールだ。まあ大体話はわかった。てめえが強欲を食ったのもわかった。てめえらは殺さないでやる』


まてまてここまで来てそれだけかよ、それはこっちが納得できない。殺されないならもっとがめつく根こそぎいただこう。


「俺たちはここのダンジョンを踏破して、最下層の宝を取りに来たんだが、報酬はそれだけか?」


『なああにいいいいい?!、、、、、、、あ、いや、よおおおしお前ら良くわかった。じゃあ行くぞ』


『よく聞けてめえら!!』

『ここが!ココこそが!智を司る最下層ファブニールの間だ!!!死を恐れぬ冒険者よ!この世の叡智を求めるものよ!かかってきやがれ!!』


そして、いきなり大剣抜き、俺にものすごい速さで振り下ろした

。俺は咄嗟にバールで受けたがアリサたちのところまで吹っ飛ばされた。


『がああっはっはっは! てめえ軽いな!その程度でオヤジに会えると思ってるのか!さあ!かかってきやがれ!』


マジか、あいつとやるのか。龍の形でいられるよりはやりやすいかもしれないが、俺が一撃で吹っ飛ばされたぞ。相当やべー。


「サリイ、前へ出ろ!ナタリー後ろに回れ。いいか勝たなくてもいい、死なないようにしろ!」


「はい!」「はい、ご主人様」


2人が対峙すると、サリイは防戦も維持できない。ナタリーが攻撃してるからなんとか生きてるが、一発盾にもらうだけで、衝撃で硬直する。

「アリサ、魔力を込めて全力であいつにぶっぱなせ」

「わかったわ」


俺はサリイの後ろについて、左手にファイアーアローを作って魔力をファイアーアローに溜め込む。それをしながらバールをサリイの後ろから突き刺す。


ファブニールはサリイに一撃入れると、その勢いで後ろに剣を横なぎに回りながらぶわっと切る。

ナタリーはそれを両手のククリで受けると、

「きゃああ!」

受けた勢いで数m吹っ飛んだ。サリイはファブニールの背中に盾を前面に出して、盾で肩から体当たりをする。所謂バッシュだ。

それをファブニールを左手で受け止め、ニヤアっとする。

俺はバールをファブニールの顔をめがけて投げて、それと同時にサリイの肩に手をかけて上にジャンプする。ファブニールの頭上にくると、

「くらいやがれ!!」

ファイアーアローを至近距離で発射した。同時に、ファブニールの大剣が俺めがけてやってくる。

ナタリーは起き上がってきていて、両手のククリを突き出しファブニールに突っ込んできていた。

「ご主人様!!」


ファブニールは俺を切るのをやめ、剣でナタリーを止めた。ナタリーの突撃はぴたっと一歩も押せないくらいに止められた。俺はナタリーの後ろに着地する形になり、ファブニールは


『しゃらくせええええ!!』


と咆哮して、剣をぶるんと一周まわすと全員がぶっ飛ばされた。

ナタリーとサリイは悲鳴をあげながら、飛んでいく。


「行くわよ!全開!!!!! エアカッター!!!」


全員が離れてるところにアリサの全力のエアカッターがファブニールを切り刻む。

血だらけのファブニールが立っている。ナタリーはアリサとサリイのほうに向かって走る。


『てめえら、、、良くやってくれた!!さあ!ここから本番だ!!!』


ファブニールは龍に姿をとり、3人の姿を見ると


『さあくらいやがれ!龍のブレスを!!!』


ガパっと口を大きく開き、赤く輝く光がファブニールの口の中に収束していく。


「お前がくらいやがれ!!行くぞ! アブソリュートゼロ!!」


俺はアリサたちと直角に位置取り、この数秒の間で右手に水、左手に風を魔力を思いっきり込め、練成していた。

風で水を冷やし、冷えた水で風を冷やす。それを循環させて極限まで冷やすイメージだ。

竜の顎のように開いた両手から竜巻状に放出して、ファブニールに食らわす。

瞬間に全てが凍る竜巻がファブニールを襲う。


『な、なんだそりゃあああああああ!!!』


同時にこっちにブレスを向けて発射するが、-273℃の冷気の渦が全ての消失させていく。

ブレスは押し返され、消失する。ファブニールの黒い身体は瞬時に霜が張り表面から空気中の水分を身体にはりつけ凍っていく。

ファブニールはブレスを吐いてる格好のまま、全身を凍結させた。


「あ、、、、あぶなかった、、、、、」


まわりの空気は、-20℃ぐらいまで下がっている。冷気自体はファブニールに向けていたが余波でその周りも冷えてしまった。このくらいで済んでるのは魔力操作が上がっているからだろう。

3人は俺のところにやってきて、


「寒いわよ!まあでも良く私たちも凍らせないでやり切ったわね。旦那様も上手くなったわね」


「アレの2の舞だけはごめんだからな」


「ご主人様、さすがですね、龍を凍らすなんて」

「すごいです!」

いや、まだだ、、、、、このくらいで勝てるなら苦労しない


「いや、まだだ!みんな気を抜くな!まだ来るぞ!」

俺の言葉を聞くと、綻んだ空気に緊張が走る。


「・・・もう無理よ、、、魔力がギリギリよ」

みんなダンジョンを駆け抜けて戦闘してきて、最後にこいつだ。本当にギリギリだろう。


「仕方ない、召喚するぞ!今ここで召喚しないと意味がない。頼むぞ!俺たちを守る強いやつを召喚させてくれ!!行くぞ!」


俺は右手に魔力を込めて、さらに念押しで魔力を込める

3人は、息を飲んで見守る。


「頼むぞ女神!レベル4召喚!!」


光が縦に手のひらサイズに立ち上る。

すると、手には一升瓶が、、、、ラベルが貼ってある

「・・・山以蔵、、、、、、、、」

「やったじゃない!超高級焼酎よ!!私飲んで見たかったのよ~」

「ふざけんな!今はいきるか死ぬかだぞ?死んだら飲めないんだぞ?、、、クソがあ、、、あのクソ幼女は2度と信じねえ、、、この大事な時に、、、レベル4なのに、、、、」



すると・・・・・


龍の表面の氷は、バリン!!っと割れる音がしてパラパラ落ちだした。

唖然としてみんなで見ていると数秒でファブニールは動き出してしまった。


『・・・おどろいた、、、、、なかなかやるじゃねーか。こりゃ見たことねー魔法だぞ?どこで覚えた』


「ま、、、まだやるのか、、、もう全力だ、、」

マジでこれ以上は無理だ。


『ああ、いや、もういい。まあ合格だ。 もう楽にしていいぜ。で、どこで覚えたんだおめえ』


「・・・いや練成したんだ、、、」


ファブニールは身体を人型にもどした。もう傷はない。参った、これ100%勝てねーな。

『練成?練成ってなあ、なんだ?』


「生活魔法の浄化と乾燥を、魔力を込めて両手に作ってそれを錬金術の練成で合成したんだ。こうなるイメージを作って」


『せ、、、生活魔法だと、、、、、があーはっはっはっはっはっはっはっはっは!!参った参った!!グリンダムのやつでさえこんなことできなかったぞ!!しかも錬金術で魔法を作ったのか!!こりゃあ参った!』

ファブニールはがはははと大笑いだ。


『しかし、なるほど、どうりで、、、、、、、、、、合点がいったわ。よしゃ、オヤジには会わせてやろう』


「本当か?!、いやそれより色々謎なことがあるんだが、それを教えて欲しい」


『ナマいってんじゃねえ!、てめえが全てを知るのはまだ早過ぎる。なんでも人から聞いてなんとかしようとするんじゃねーよ。てめえの足でまわり、てめえの目で見て、てめえが判断しろ』


ぐっ正論だ。言い返せない。

「まあ、そうだな。でも言えることだけ教えてくれよ」

「意外とケチ臭いわね」


俺はもう大丈夫だなと確信したので、タバコに火をつけ一服した。


『さっきからそりゃあ、なんだ?葉巻か?』


「・・・ふぅー、まあ葉巻みたいなもんだな。日本産だ」


『・・・・・・ちょっと寄越せ』


俺はタバコを召喚してファブニールに咥えさせ、火をつけてやる


『・・・ふぅー、、、、、、、、うめぇな、、葉巻より遥かに旨えぇ』

・・・こいつもしかしたら、こんなダンジョンの中にいるんだ。俗物的な物に飢えてるんじゃないか?


「こ、こんなのもあるんだが、、?」

俺はクソ女神の祝福で出した山以蔵を、封を切ってファブニールに向ける。匂いで釣るためだ。殴りあいの戦いは終わった。ここからは俺のフィールドだ!!


『・・・・・・これも、、、酒だよなあ?』


「ああ、俺が召喚したものだ。飲んでみるか?」


ファブニールは俺から山以蔵をもぎ取ると、らっぱ飲みで飲み出した。一気に半分も飲みやがった。


『・・・・・・これはうめえ、、、、格別だ、、、俗世の物には飽きていたが、こんなうめえのがあるとは、、、、』


これはもらった!!勝ったな!ガンガン飲ませて食わせてこいつを味方にしよう!可能なら召喚だ!


「食い物もあるんだが?お前が食ったことないものだが?」


『・・・なんだ、、、と?』

もうファブニールの顔は欲求に負けている。ゴリゴリ接待で、根こそぎ奪ってやる!!


「よおーーし、みんな宴会だ!!準備をしろ!」


「はい!」「かしこまりました」

「アリサ、お前は日本の料理を全力だ!」

「わかったわ、本気を出しましょ。そうね、揚げ物を見たことないわね、揚げ物メインで攻めてみましょ」

「任せた!頼むぞ!」



俺たちは宴会の準備をする。俺はありったけの食材や調味料を出して、米を炊く。さらにテーブルとイス、かまどは4つ用意し、火を起こす。さらに山以蔵とタバコを山盛り用意した。アリサたちは料理に取りかかっている。



・・・

・・・・

・・・・・



ファブニールは、山以蔵を5本も空けやがった。料理は唐揚げにトンカツ、肉の照り焼きなどがメインで、魚を煮付けたり野菜のスープなど盛りだくさん出した。

ファブニールはがつがつ食って、うめえうめえ言っていた。

アリサたちも一緒に食い、アリサは山以蔵に大感激していた。

しかし、飯の間ファブニールはずっとナタリーをチラチラ見ている。

俺の乳を狙ってるのか?


まあ、そろそろ本題だな。


「ねえ、ファブニール様?私と旦那様のレベルが★がついてて、もう上がらないのよ。これどういうこと?」


ファブニールは落ち着いたのか、山以蔵をちびちびやりながらタバコを吸っている。

『そりゃあ、キャップだな』


「キャップ?上限ってこと?」


『そうだ、ジョブによってレベルのキャップが決まっている。それ以上はあがらん』


「ジョブってのは職業ね?旦那様の職業はハードボイルドで、私は娼婦なのよ。スキルを使うときの効果が上がるだけじゃないの?」


『ぶはは!そんなジョブでよくここまでこれたな!おもしれえ奴等だ。、、、、スキル云々も間違いじゃないが、ジョブごとに上限もあるんだ。諦めろ』


「諦めろって、、、職業を変えることは出来ないの?」


『・・・出来なくはない。ただ出来るのは神かオヤジぐらいだな』


「じゃあ龍神王に会えばいいのね?なら通り道じゃない。良かったわね」

アリサは俺に向いてそう言った。


『オヤジに会ったからって、ジョブを変えてくれるとは限らんぞ』


「それはいい、対策があるならなんとかなるかもしれんし。そんなことより俺の召喚だ。あのクソ幼女のせいで食い物や飲み物しか出てこねえ。本当に必要なものが出るって言ってたのに!」


『がははは!ならてめえに必要なのが出たんだろうよ。あ、、、、、、ティルノーグが言ったんならそうなんだろうよ』


「ずいぶん庇うな。あいつと知り合いなのか?」


『・・・知ってるが知り合いじゃあねぇな。あね、、、、、、ティルノーグはそう簡単に会えるもんでもねぇ』


「まあ、それもいい。今大事なのは召喚だ。俺がドラゴンを召喚出来るようにしてくれよ。ヴィーヴルは龍神王に会えばみたいなことを言ったぞ?」


『アバズレが何言ったか知らねーが、お前が召喚ってことはお前を認めたやつとしかできねぇぞ?物とは違うんだ、簡単じゃねぇ』


「じゃあお前が来てくれよ!酒とタバコ飲み放題だぜ?」


『ふざけんな!!てめえらごときが俺を召喚??!!!身の程を知れ!!それにな、オレァここを動けねぇ。理由があるんだ』


「それはなんだ?」


『・・・お前が知る必要があるなら、勝手に知るだろうよ。知らねえなら知る必要がねえってことだ』

なんかファブニールは悲しい顔になった。この件は掘り下げないほうがいいな。まだ何ももらってないし、機嫌を損ねるわけにはいかない。


『・・・・・・下僕が欲しいのか?ねーちゃんたちが居るじゃねーか』


「下僕っていうより、仲間だな。お前みたいに強いやつと出会った時、お前みたいに話がデキルやつとは限らない。みんなを守るために強い仲間は欲しい」


『・・・・・・』

ファブニールは何かを考え込んだようにして、俺に真顔で向き合う。


『どうやらお前は、根本から勘違いしてるみてぇだな』


「あん?どういうことだ?」


『お前の召喚はお前の元居た世界からしかできねぇぞ?』


「・・・・・は?」


『ドラゴン?龍のことだろ?いたのか?龍?』


待て、待て、世界が揺らぐ。

まさか、いや、マジか?


『ティルノーグにそう言われたのか?』


「いや、あいつは本当に心の底から必要だと思ってるものが召喚出来ると、、、、、」


『なら、嘘は言ってねぇじゃねえか』


「待て、なら地球にいた生き物なら召喚出来るのか?熊とか」


『クマってのはしらねぇが、生物ならお前のことを認めてるやつしか無理だな』


絶望的じゃねーか!いねーよ!俺を認めてる熊とか!どんなプーさんだよ、いやプーさんにも認められてねーが、、、、、


「お前が間違ってるってことは?」


『ねぇな、俺ぁ地と智の眷属だぞ?あり得ねぇ』


「なら次は化粧水ね」


「ふざけんな、アリサ。俺は━━━」


「ドラゴンは無理なのよ?何を召喚するのよ?爆弾とか召喚しても、もうアンタのが威力がある魔法撃てるじゃない。意味ないわ」


・・・・・確かに。だからって化粧水は、、、、、


「いやいや、待てよ。だから選べないんだって。もう召喚はいい、後回しだ。それよりファブニール、ナタリーに関して何か言いたいことがあるのか?」


『ああ、あったがもういい。どうも寝てるみてぇだしな。あのボインちゃんに《入ってる》のは憤怒だ』


「憤怒?入ってる?食ってるのと違うのか?」


『てめえの強欲はてめえの欲望、つまりてめえが元から持ってる強欲の感情に食われている。、そうだ言ってやりたかった、てめえが元から強欲だから、強欲に狙われるんだよ!!ちったあ自重しやがれ!!』

ぐっ、やっぱり俺が強欲なのか。


『でだ、ボインちゃんに入ってるのは憤怒だ。食われても食ってもいねえ。半分起きてて半分寝てるみてえな状態だ。今は落ち着いてるが、きっかけがあれば憤怒に食われる可能性もある』

ナタリーの方をファブニールは向いた。チラチラ見てたのはこのせいか。でもボインちゃんってやっぱりみてんじゃねーか!


「取り出せないのか?」


『殺していいなら取れるが?』


「・・・・・・」


『そういうこった。大事ならそれごと守ってやんな』


・・・・・・


俺たちは宴会のやり直しをして、この長い一日を終えた。

この日はここで寝た。



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