表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚術士の冒険記  作者: 壬生方 社箱
第一章 エスカード編
22/64

第二十話 ※

すいません、十九話、一節のみ編集しました。



「じゃあな、来栖、またな」


俺たちは来栖の家を後にした。


出る前にまず、日本製品をこれでもかというほど召喚させられた。特にコーラは6畳の部屋の床が埋まるんじゃないかってほど召喚させられた。何本かも覚えてない。

来栖に連絡魔道具は定期的に見るようにと念を押された。今日から来栖たちは獣人国のヴォーデンに行くようだ。途中まで転移で行って、そこから馬車で行くと行っていた。転移で行かないのかと聞いたら、まず転移は行ったことがあるところしか無理なのと、長距離を飛ぶと、その分魔力を食うみたいだ。行きは馬車だとしても、帰りに一発でここまで戻れるかというと、無理だとのこと。

もし、俺が空間魔法を覚えたら、一発でいけるのだろうか?


俺たちは街を歩きながら、


「じゃあ、今日は実践と街探しだな。俺は実践から行こうと思うんだが」


「どうして?家からのがいいじゃない」


「そしたらまたレベル上げいけないだろ。アリサは重力魔法が使えるようになったんか?」


「まだね、詠唱がわからないもの。魔法障壁は杖に詠唱が入ってるみたいで使えるみたいだけど、私はレベルが低過ぎてまだダメみたい」


「じゃあ、重力は機会があるまで後回しだな。闇魔法は?」


「あれは、、、、、使い過ぎると精神が汚染されるらしいのよ」


「だからお前性格悪いんだ」


「!! ひっどい!! 性格悪くないわよ!! アンタ本当デリカシーないわね」


「、、、、、、、、、、すまん、ちょっと言い過ぎた。まじめに反省する」

アリサ本人はもしかしたら闇魔法で両親を殺したかもしれないと、まだ自分を疑ってるんだったな。これは俺が悪かったな


「う、うん、、、反省してるならいいのよ、、、、なんか真面目に謝られるとやりづらいわね、、、」


「本当に悪かった、、、。えっとナタリーは来栖に教わったし、レベル上げとかないと、いざって時に選択肢がなくなるだろ。実際来栖と殺し合いになってた可能性もあるんだ。前もって準備しとかないとな。だからレベルあげメインで、家を探そう」


なんだかアリサとナタリーは凄く残念そうだ。そりゃあ家も大事だが、命の危険を回避できるほうが大事だろ。

なんか考えがあるのか?風呂がどうしてもはいりたくなってしまったとか。




まずはアリサとナタリーのギルドカードが必要だろう。さくっと作って行くか。ぶらぶらしてるとまた時間がなくなっちまう。

冒険者ギルドに向かってる。歩いてる間にナタリーに確認した。


「そういえばナタリーはもう冒険者に登録してたんだよな?パーティとか組んでたのか?」


「はい、ご主人様、、、、、それが色々ありまして、、、、パーティは組んでましたが、もう解散してます。ギルドカードは紛失してしまいました。確かランクはEだったと思います」


「おお、パーティ組んでたのか?今そいつらはどうしてるんだ?まさか森の風じゃないよな?」

ここで実は元パーティメンバーだったとかフラグを立てるなよ!なんかあいつらだったらやだよ!


「いえ、パーティを組んでいたのはテラーナフォルデンです。ですからパーティメンバーは今はいません」


「じゃあテラーナに行ったら、会えるんだな。ナタリーも挨拶ぐらいしたいだろ?」


「いえ、、、それが、、、、、、」

何か少しうつむいて、凄い言いづらい顔をしている。なんだ、気になるが、、、、、、


「いや、いい。言いづらいなら言わなくていい。誰にも過去にはいろいろあるし、詮索しても俺らのこれからが何か変わるわけじゃない。それに、言わなかったらまずい内容なら、ナタリーだって言ってくれるんだろ?」


「それはもちろんです!!、、、、ご主人様、ありがとうございます。私はご主人様に買っていただいて、本当に幸せです」

なんか、お礼が重いな。そこまで嫌なことだったんだな。

しかし、これがナタリーだろ。時々壊れるからな。アリサは壊れたほうが素だと言うが、俺にはこっちにみえるんだがなー。


「そういう気遣いを私にも忘れないでよね!」


「言われればそうなんだが、なんかアリサには、、、、、、な?」


「私をなんだと思ってるのよ!扱いをヒイキすると、後で後悔するわよ?

アリサは腹黒い顔でニヤッとする。


「ちょいちょい、なんかこれからあるっぽいこと挟んでくるよな。それも気になるけど、まあアリサが楽しそうだから聞かずにとっとくよ」


「、、、、、私は、アリサとご主人様の仲がいいのがうらやましいです」


「仲良くはねーだろ」

「仲良くはないわよ!」


「ほら、仲がいい」



そんなことを言い合ってる間に冒険者ギルドについた。

今日は受付に結構並んでいる。副ギルドマスターのとこだけ空いている。森の風は親しみをもっておっちゃんとか呼んでたが、他の人にはやっぱり人気ないんだな。やっぱり。

俺たちは副ギルドマスターの前に行く。


「こいつ、アリサのギルドカードを作ってくれ。それとこっちナタリーはギルドカードを他の国で作ってなくしてしまった。どうしたらいい?」


「・・・・・じゃあ、ここに血を垂らしてくれ」

すっげーーー事務的!!まあそりゃそうだな。お互い好きでもないのに、愛想振りまかなくていいし、これはこれでいいかもしれない。

副ギルドマスターは木の板に鉄板が張ってあるのを2枚、針を2つカウンターに出してきた。

ナタリーはすっと前に出て、普通に血を垂らす。あれ?アリサは?


「ちょっと、、、、手伝いなさいよ」


ナタリーは身長が160下ぐらいだから、普通にできるみたいだが、アリサは140前後だ。出来なくはないが、ちょっと高さ的にやりづらかったみたいだ。


「おお、そうか、そんじゃ」


俺はアリサを後ろから抱きかかえてやって、ちょっと上に浮かす。アリサは針を持って指に刺し、血を垂らした。


「ほら、やっぱり仲がいいですね」


あの合宿キャンプ以来、あまりナタリーと絡んでない。ナタリーがたまにおかしくなるのは、それのせいかもしれないな。早く2人で寝れるようにしなくては!!


「ああ、まあ、、ナタリーはこれからじっくりな」


「はい、期待しています」

満面の笑みで俺に返事をする。こうしてればマジで可愛いのに。

俺がナタリーを見ていたら、抱えたままのアリサにかかとで蹴りを入れられた。

「ヘラヘラしてないで、早くおろしなさいよ!デレーッとしちゃって!!」


突っ込みだすと進まないからスルーしよう。

しばらく待ってると、ギルドカードは出来た。

ナタリーはランクEと表示されてた。やっぱり国が違ったり、紛失しても大丈夫だったみたいだ。ちょっと不安だったんだ。アリサは普通にランクFで出来た。


「じゃあ銀貨5枚頂く。再手続き手数料だ。依頼を受けていくのか?」


俺は銀貨を払って、

「いや、とりあえずいいや。ゴブリンは耳さえ持って来ればあとからでもいいんだよな?」


「ゴブリンとオークに関しては、それで大丈夫だ。あとこの間のゴブリン砦は焼け野原で敵もいなかったぞ。今行ってもいないと思うぞ」


「まあ、そうだろうな、まだ数日だしな。いいよ、適当に探す」


「あとこの3人でパーティを組みたい」


「じゃあ全員のギルドカードを出せ、パーティ名はどうするんだ?」


「ハーレムジャパンよ!」

アリサが言う。


「なんだそれ、さすがにそれはないだろう」


「いいのよ、どうせハーレム作るんだし、ジャパンの意味は誰もわからないわ。ジャパンだけは入れたい!!」


「ナタリーは何にしたい?」


「ではアリサの意見を汲んで、タカフミジャパンでいいんじゃないでしょうか?」


「最低だよ!!!ナタリーは意味わかってないから言ってるだろうが、それ最低だから!!」

アリサは大笑いだ。つぼに入ったらしい。


「、、、、、じゃあ来栖ジャパンで」

俺が副ギルドマスターに言うと、


「待ってよ!!!それはないわ!来栖いないじゃない!! 来栖がかわいそうでしょ!!それだけはやめてあげて!」


「、、、もういいよ、、、じゃあもっといいのをアリサ決めちゃってくれ。お前が決めないなら自動的にアリサジャパンな」


「、、、、、、どっかの飲み会集団みたいになっちゃうじゃない、、、それだけはイヤだわ、、、、、じゃあ、トラベラーで」


「ジャパンどこ行った?!!!!!お前の意思の固さ、豆腐以下だな!」


「ではトラベラーで登録する」





やっと登録が終わって、俺たちはギルドを出た。

万が一、今日森で野営になってもいいように、念のために屋台で食料を多めに買い込み、森に向かった。俺がこっちに初めて来た魔の森に行くのだが、ゴブリンの集落とは逆方向に行ってみることにした。俺は獲物を探すために、気配探知をしながら歩いた。街から1時間ほど歩いてからだろうか、たぶん50mは先にいるだろうゴブリンを2匹発見した。



「アリサ、ナタリー、この先にゴブリンがいる。まずは俺がやって見るから、2人は見ててくれ。その後にナタリーにやってもらうからな」


「はい、かしこまりました、ご主人様。もし危なくなったら私が盾に入りますので」


「いや、大丈夫大丈夫。このくらいだったら平気だから」


「そうよ、こいつ異常者なんだから、絶対大丈夫よ」


「、、、間違ってないかもしれんが、異常者はないだろ、、、じゃあ行くぞ!」


俺はバールを取り出し、2人とはぐれないようにゆっくり歩きながら、ゴブリンに向かう。

ゴブリンは、びっくりしたようだが動かない。なんだ?ラッキーだな。

俺はゴブリンをバールの棒側で突き刺した。余裕で腹を貫通した。バールを抜いて返す刀でゴブリンの頭を横から殴る。

ゴブリンの首はゴキッといって、完全に折れた。

2匹とも一撃で絶命した。


「とまあ、こんな感じだったんだが、ゴブリン襲ってこないから練習にならないな」


「襲ってこないっていうより、私には恐怖で萎縮して動けなくなってたように見えたわ」


「ふむ、、、なるほど?」


また探知をすると、右手50mぐらいにゴブリンが2匹いる。


「じゃあナタリーとアリサで行ってきな。この方角にまっすぐ50mぐらいに2匹いるから。俺は後からついてくから、やばかったら手を出すよ。怪我は死ななければポーション風呂もあるし、上級もあるからちょっとやってみてくれ」


「ポーション風呂ってなによ、気持ち悪いわね。私は闇魔法つかうのやーよ。杖で殴ればいいかしら?」


「下級の高品質がでかい樽に満タンはいってるのを持ってるんだよ。怪我したらそこにつっこんでやるから安心しろ」

「それと、ナタリーが前に行ってアリサはそのあとついていけ。俺はその後ろからだ」


「はい、かしこまりました」

「わかったわ」


今改めて気づいた。こいつら2人ともスカートだ。戦闘を舐め過ぎてないか?


「今きづいたが、、、、なんで2人ともスカートなんだよ。俺も鎧買ってやるの忘れたな」


「私は後衛だからいいわよ。返り血が付かないように頑張るわ」


「もっと頑張れよ」


「私は避けますから大丈夫です。返り血が付いたら洗濯します」


「血はなかなか落ちないぞ?まあ落ちなかったら買えばいいか」


アリサは水色の膝下までのワンピースで首の下にリボンのアクセントがついているやつだ。

ナタリーは淡いピンクのシャツと膝上丈のフレアスカートの上下だ。2人とも靴はちょっとハイカットの紐が付いた革靴を履いている。気づかなかったがサンダルや街履きじゃなくてよかった。

ナタリーはウエストポーチから自分にククリを2本、アリサに杖を渡す。装備はもうナタリーに渡してあった。



「では、行きますね」


2人は進んで行った。俺はその後ろ10mぐらい開けて付いていく。後ろから見てみると、ナタリーは左手のククリを盾にするように垂直に立て持っている。そしてこっちに気づいて2匹同時に歩いてきたゴブリンのうち1匹を右手のククリで袈裟切りに切りつける。なんか腰をちょっと落として足を止めてまともに切りあってるようにしかみえない。あれ?避けるのは?


「グギャ!」


ゴブリンの1匹は悲鳴をあげたが絶命してない。ゴブリンの錆びた剣で反撃を食らう。それを右手のククリで払う。もう一匹のゴブリンは攻撃を受けたゴブリンのちょっと後ろから、ナタリーに槍で攻撃する。ナタリーはその槍を左手のククリで払った。なんか見ててバランス悪いな。それは片手剣の戦い方だな。態勢も右も左もククリを払ってるからなんか地に足が踏ん張れてない感じがする。

アリサは左からナタリーの前に回りこみ、「ていっ!」っと声を上げて後ろのゴブリンの頭を杖で殴った。

どうみても子供が棒でチャンバラしてるようにしか見えない。まあアリサは仕方ない。あいつは魔法使いだしな。

アリサは寄生させてレベルをあげされるしかない。


ナタリーは一匹目にとどめを挿し、アリサは2匹目のゴブリンから槍を突き出されるのを一生懸命避けてる。攻撃する暇はなさそうだ。そのうちにナタリーが来て、2匹目も殺した。

ナタリーが耳をククリで切り取り、ウエストポーチに入れてる。


「うーーん。アリサ、とりあえずお前は何もしないで見てるほうがいいかも。いやアリサが悪いんじゃないが、ちょっとレベル上がるまでは仕方ないだろ」


「まあ、そうかもね、少し寄生させてもらうわ」


「で、ナタリー、それは片手剣の戦い方だな」


「はあ、、、」


「こう、、、右手で切ったら遠心力で回るように左手を出して、またその遠心力を利用して右手を出すみたいなやり方のがいいと思うんだ」


「、、、、、、目が回りませんか?」


「ああ、ぐるぐる回れっていうんじゃなくて、、、、ナタリーちょっとククリ貸して。俺も剣ができるわけじゃないんだけど、ステータスは高いから、どういうものかっていうのを見せるのは出来ると思う」


「かしこまりました、お願いします」


俺はアイテムボックスにゴブリンを入れる。あとで燃やすためだ。

探知するとここから90度左に100mほどでゴブリンが3匹いる。そこに全員で向かう。


俺たちはゴブリンの近くにくると、

「じゃあ、やってみるから2人は後ろからみてて、攻撃されない程度にゆっくりやるから」


「はい」

「はーい」


俺はゴブリンに向かうと、ゴブリンは向かってきた。あれ?びびるんじゃねーの?即座に鑑定すると、ゴブリンソードマンが3匹だった。普通のゴブリン以外は向かってくるのね。


俺はまず先頭のゴブリンを左手のククリで上から下に向かって切りつける。


「グ、、」


ゴブリンは断末魔のように小さな声をだす。もうそれで致命傷みたいだが、ナタリーに見せるために、まだ倒れてないゴブリンに追加で攻撃を入れる。

下に振り切ったククリのいきおいを利用して、1回転させるように回って、今度は右手のククリをゴブリンの腹に突き入れた。


2番目のゴブリンが剣を振り上げて切りつけてくる。右手のククリを腹から抜くいきおいを利用して、右肩を後ろにそらし、そうすると勝手に左肩が前にでるので、左手のククリでゴブリンの振り下ろされる攻撃を上段で受け止める。受け止めた上段のククリを左に払う。ゴブリンの剣もその方向に流れる。払う横方向の力を利用して、右手のククリでゴブリンの首を横なぎに刈り取る。

その後ろからはもう次のゴブリンが向かってきてる。俺は右手で首を刈ったいきおいでその場で左足を軸に1回転し、正面を向いた時に、右足を踏み込みながら、右手のククリを最後のゴブリンの首に突き刺した。

この一連の流れを、一切止まることなく連続で行った。


「とまあ、、、こんな感じだと思うが、ナタリーどうだ?」


「すごいですご主人様!!!!」

「やるわね、意外とかっこよかったわよ」


「まあ、、、ありがとう。遠心力をつかうってのはどういう感じかつかめたかな?」


「はい、意味はわかりました。、、、、、こうやるんですね?」


直径1-2cmほどの細い木が立っているのをナタリーは敵とみなして、俺にこうやるんだろう?と見せる。

ナタリーはその木をぐるっと回るように、まず左で木を切り落とし、左足を軸にして遠心力で同じ木を右のククリでも切る。

そのあと、その木の180度反対側の木に向かって右足で踏み込み、右のククリを突き刺すまねをする。木までは距離があるので刺さってはいない。

右のククリを抜くそぶりをすると抜く力を利用して反対側を向きつつ、大きく円を描くように左のククリを振り下ろす、それに追随して右のククリも振り下ろす。右のククリを振り切りながら回転していく、回転する力を使って、軸足を右足に切り替え、シュッと前に飛びながら、左のククリを鋭く突き刺すまねをする。


すごいな、一度見ただけでこうまで出来るのか。これが2刀流のスキルがあるってことか。

しかし、綺麗だ。踊っているようだ。キレもあるし、優雅だ。ぶっちゃけパンツは丸見えだが。


「すげーじゃねーか。一回見ただけでわかったのか。それだよそれそれ」


「ブルマーは必要ね」

アリサはちょっと困った笑顔で俺を見る。


「なんだかとっても動きやすいです。今までが嘘のよう、、、、今までもずっとこうやって戦ってきたようにしっくりきます、、、、これ、、、、これですね、、、、私の本当の力はこれなんですね、、、、」

ナタリーはククリを両手にもったまま、自分の両手をじっと見ている。


「あ、ナタリーは職業踊り子じゃない。今の踊ってるようだったわ。それが関係してるんじゃない?」


「ああ、俺もそう思った。ナタリーの職業は無駄じゃなかったのかもしれない」


「じゃあそれでやって見よう。左に100mで4匹いる。行けナタリー、暴れて来い。しにそうになったら助けてやる。最悪腹を貫かれてもなんとかなると思うが、即死だけはするな。本当に命の危険になるまで、手をださないぞ。やってみろ」


「はい!!やってみたいです!」


ナタリーはパンツが見えるのも気にせず嬉しそうに走っていった。

俺たちはあとを付いていく。

敵が見えてきたと思ったら、もうナタリーはゴブリン4匹の中にいる。1匹はすでに致命傷だ。

水を得た魚のように、躍るようにゴブリンを次々切っていく。さらに切りながらゴブリンの攻撃も避けている。避けるといってもナタリーの殲滅速度が速すぎて、1-2撃しか避けてない。


「すごい!!!これです!!!これだったんです!!!」


ナタリーは両手を突き上げ、空に向かって叫んでいる。

俺たちが近づくと、ナタリーは俺に向かって走ってきて、

「ご主人様!本当にありがとうございます!!! 私は、私は戦えます!必ず強くなって、ご主人様の役に立ちます!!!」


えらいハイテンションだ。そういえば実家が騎士だったんだっけ。剣で戦えるのが嬉しいんだろう。


「良かったな。このままレベルを上げよう。でも今度はズボンを買って来ようか。丸見えだ」


「いえ、可愛い服がいいので、それはスカートでいいです」

さっきまであんなにハイテンションで笑顔だったのに、一瞬で、本当に一瞬で真顔になった。


「み、見えちゃうじゃないか」


「ご主人様に見えても一向に構いません、むしろ見ていただけるなら嬉しいです」

また満面の笑みだ。


「そうだ!いかがでしょうか?スカートの裾に短剣を何本も縫い付けて、遠心力を使ってスカートでも攻撃できるようにしましょう」


「何でお前は残念な方向に行きたがる?!! それもう完全に色物だから!!」


「やらせてあげれば?街に帰った時に後悔するから大丈夫よ」


「そのまえに太ももが血だらけになるだろ」


ナタリーはシャドーボクシングならぬ、シャドーダンス、ククリバージョンをしてる。


「よし、じゃあ、ここからちょっと奥に向かうと2-30匹のゴブリンがいる。俺たちも攻撃するから、ナタリーは好きに戦え。危ないと思ったら絶対に無理せずに、俺のほうに来い」


「はい、わかりました!」


「いいか、絶対に無理するなよ?ハイテンションだからこえーよ」


「大丈夫です!冷静です!」

ククリを持ったまんま、両手で胸の前でガッツポーズをするようなポーズを取る。胸が両腕のせいで寄せられてすごいことになっている。


「まったくそうみえないけどな、、、、」


俺たちはゴブリンの近くまで歩くと、ゴブリンの姿が遠めに少し見えただけで、ナタリーは突っ込んでった。ニタアと笑うような笑顔だった。


「冷静じゃねーじゃねーか」


俺とアリサも付いていく。

ナタリーはもうばっさばっさと切りつけている。俺も遠慮がちにゴブリンを倒していく。少しゴブリンをバールで押さえつけたりしてアリサにも杖で殴らせる。アリサがゴブリンの頭を殴ると、血が飛び散る。アリサの服に付いた。


「ああ、もうついちゃったじゃない!」


「気にするなよ、そんなもん」

と言いながら探知をしたら、いやな感じがナタリーのほうにいる。ナタリーは気づいているのかわからないが、気づいているよな。

ダメだ!!!そいつに切られそうだ!!俺はダッシュでナタリーのほうに向かいながら、敵を鑑定する。ジェネラルだ!!


【ゴブリンジェネラル】

Cランク lv22


俺はナタリーに向かってバールのくぎ抜き側を、するどく突く様に向ける。そして、速度は速く力は優しくナタリーの肩にL字を使って引っ掛けてそのままこっちに引っ張った。ナタリーはびっくりした顔をしながら俺をみる。

ゴブリンジェネラルの剣は空を切った。

俺は左手で種火に力を込め、それをジェネラルに投げつける。ジェネラルはゴオオオオオっと音を立て全身を燃やして、息絶えた。


「、、、バール、、、、、役に立つな、、、、、、大丈夫かナタリー」

「は、はい。大丈夫です」


「こっちが大丈夫じゃないんだけど!!!痛ーーい!!」


こっちを振り向いてたからか、アリサが肩をゴブリンの棍棒で殴られた。

アリサの周りには3匹のゴブリンがいる。


俺はナタリーをそのままに急いでアリサに駆けつけて、周りのゴブリンを即座にバールで片付ける。


「大丈夫か?今の一撃だけか?」


「うん、、、大丈夫、、、」


ナタリーはまた残ったゴブリンを殺し始めた。あっちはもうほっといていいな。


「こっちも俺が片付けるからちょっと待ってろ」


「うん、、、」


俺はナタリー側じゃないほうのゴブリンを全てバールで殺した。

あたりは死体だらけになり、回りに敵はいなくなった。


「ふう、まず治療するか」

俺はポーション樽をだす。アリサのほうを向くと、


「そこに私を突っ込むつもり?イヤよ絶対」


「大丈夫、怪我したところに塗るだけだ。肩だけか?」


「うん、私はそれ以外ないわ」

アリサは左肩をぺろっと出した。赤くなって痣になりかけてる。

俺は横に寝かせたポーション樽から手でポーションをすくって、アリサの肩にぬってあげる。

赤みはすぐに消えた。


「痛みは引いたか?」


「ええ、治ったわ。いいポーションね」


ナタリーもこっちに歩いてきた。

よく見ると服も少し破けてるし、浅い切り傷も何箇所かある。


「ほら、きをつけろって言ったろ。たくさん切られてるじゃないか」


俺はポーション樽の側面のところに蓋をして、ポーション樽を縦にした。

バールで樽の上部を力任せにぶち抜く。


「ナタリー入れ」


「はい」


ナタリーはまったく躊躇せず、全裸になりポーション風呂に足から肩まで漬かる。

ポーションはザバーっと溢れた。もったいないけどいいや。数秒でナタリーは樽から出たので、おれはタオルを出してアリサに持たせ、ナタリーの肩からお湯を作りながらかけてやる。ナタリーはアリサからタオルをもらって拭いてから同じ服を着なおした。


俺はアイテムボックスから買ってあったナイフを出してアリサに渡そうとする。


「アリサ、耳とってきて」


「イヤよ!!気持ち悪い!!」


「お前、冒険者になるならこれが当たり前だぞ?魔物の内臓を取ったりしないといけないんだぞ?」


「そういうのはダーリンにお任せするわ」


「クソが、、、、」


「ご主人様、私が取ってきます」


「ああ、じゃあ頼む」


俺はその間にみんなを鑑定して確認した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ