第十一話 ※
俺は冒険者ギルドについた。
カウンターを見ると、前回と同じ並びで受付が立っている。右のテーブルには、昨日と同じ二組が座っている。なんだあいつら、ギルド警備員か?ニート的な意味で。
右のおっさんは、なんか説教食らったからもうやだ。おっぱいにするか。でもなんかこっち来んな的な顔してやがる。・・・・あえてこいつだな。
おっぱいの前に立った。
なぜお前は、いきなり胸を手で隠す?昨日だって見せつけていたのに・・・
「買い取りをお願いしたい」
「、、、じゃあここに置いてください」
ぶっきらぼうは想定してたが、顔に似合わす声がハスキーだ。そういう女は嫌いじゃないがまだ胸を手で隠してやがる、、見たい訳じゃないがイラっとするわ、見るけど。
俺は右腕をカウンターの上に出し、アイテムボックスを開こうとしたら、昨日の説教受付おっさんが話しかけてきた。
「顔、、いや、全身の傷はどうしたんだ?」
このおっさん、昨日は始めは敬語だったくせに、俺に説教したからか、いきなりタメ語だ。わかりやすすぎる、舐めてやがる。
一回腕を引っ込めて話をする。
「ゴブリンと戦ったからだ」
「昨日行ったんだな、ほら舐めてかかると危険だといっただろう」
めんどくせー、めんどくせーわこいつ。やっぱ話いらないわ。せめて女ならよかったのに。
「ゴブリンの耳5枚で銀貨1枚だったな?」
「そうですよ」
と、おっぱい。
俺は右手をまたカウンターの上にだし、アイテムボックスから、全ての耳をカウンターにドサドサッとぶちまける。
「いくら?」
「「・・・・・・」」
「いくらだ?」
「「・・・・・」」
「おい」
「あ、はい!失礼しました! すぐ数えますので少々お待ち下さい!」
先に動き出したのはおっぱいだった。
おっぱいは篭のようなものに耳をいれて、裏に行った。
「・・・・・」
おっさんはまだ固まってるが、俺は黙っておっぱいを待つ。
右のテーブルから、昨日俺をバカにしたやつが来た。ふう、なるほど女神め。ここからがテンプレか。
「や!ハードボイルドの兄貴!どこで耳を買ってきたんだい?俺にも教えてくれよ!」
「黙れ、俺に話しかけるな、次は殴るぞ」
「なんだよハードボイルド(笑)の兄貴~つめてえこと言うなよ」
俺はタバコを素早く出し、火をつけると、説教おっさんに向かって、
「俺は警告したぞ、もういいな?」
「おい、無視す━━」
俺は右手で死なない程度に殴るとそいつはテーブル側の壁とカウンターの壁との角に向かって吹っ飛んだ。角に飛んだので両肩が内側にはいり、むぎゅっとした感じになってる。
そいつの仲間が剣の柄に手を掛け立ち上がったが、もう一人の仲間がそいつを後ろから抱きつき拘束して止めた。そいつは歯までガチガチ鳴らし、ガタガタ震えている。
羽交い締めにされた男は、抱きついてきてる男に
「お前、何をそんなにビビってる?」
「お前には、、、わからねーよ、、、」
歯をガチガチ言わせながらそう言った。
ふむ、オーラ出ちゃった?ああ、魔力かな?戦闘行動すると魔力あふれちゃうルール?
俺はタバコを咥えながら黙ってそいつらを見てたが、説教おっさんに向き直り、
「まだ?」
右の方で、吹っ飛んだ男を剣柄男と歯ガチガチ男が抱えて連れ出そうとしている。
「お前な、問題行動は━━」
そう言いかけたとき、おっぱいがダッシュで走ってきた。
「副マスター!!」
「・・・なんだ?」
「ちょっと大事なお話が、、、、」
「あとにしろ今忙しい」
「後には出来ません!!」
おっぱいの鬼気迫る顔に、
「ここで言え」
「い、いいんですか、、、?」
「かまわん!早く言え!!」
「ゴブリン耳は、総数150! ジェネラルが10体!キングも2体あります!!その他半分以上が通常種ではありません!派生種です!」
ずっと俺の顔を睨んでおっぱいと話していたおっさんこと副マスターだが、ギギギギと音か鳴るようにゆっくりカクカクとおっぱいの方を向いた
「この数はスタンピートの前兆レベルです!早急な対処を!!」
・・・
・・・・
・・・・・
・・・・・・
「査定はまだなのか?」
俺がおっぱいに向かって話しかけると、回りの時が動き出す。
「お前さん、どこでこれを?」
と、副マスター。
「森だが?」
「どこの森だ?」
「あんたに教わった場所だが?」
「これで全部か?」
「さあ?めんどくせーから半分くらいで耳取るの止めた。残りは全部燃やしたからもうねーよ。つうか、なんで耳だけで種類がわかるんだ?」
「全部、、、、殺したのか?」
「ああ」
「・・・・お前さん、ちょっと上にこい」
「いやだ、行く意味がわからねぇ。早く金をくれよ。あと俺の質問に答えろ」
「・・・調べる魔道具があるだけだ。いいからちょっと上にこい!」
「・・・・なあ?冒険者はギルドの部下なのか?俺らはお前らの下っぱか?俺の認識では、ギルドが依頼を取りまとめる。冒険者がそれを遂行する。お互いに協力しあう関係だと思ってたが違うのか?」
おっさんはギリギリと歯噛みをした。だがおっさんも大人だからか言葉だけは敬語になった。
「・・・・・・悪かった。お願いいたします。詳しい話を教えて下さい。話しやすいようにどうか上の会議室に来て下さい」
「頼んでくるなら行ってもいいが、これだけは始めに言っておく。密室になったからといって、俺に害を加えようとするなら、、、、、、、殺すぞ」
「・・・・あんまり強い言葉を使うと、お前自信が弱く見えるぞ」
俺と副マスターがもう殺りはじめようとするくらいのにらみ合いをしてると、
「ダメだ!!!!おっちゃん!!!! 絶対に手を出すな!!!そいつに関わっちゃいけねえ!!いいか?!絶対早まるなよ!!」
後ろを見ると歯ガチガチ男が、剣柄男と一緒に吹っ飛んだ男に肩を貸しながら、そう言ってきた。
そいつらはそれだけ言うと、逃げるようにそのままどこかに出て行った。
「お前、、、そんなにか、、、、」
「なにがだよ」
「あいつらはあれでもCランクだ、結構な修羅場も渡ってきてる。ゴブリンの集落だって3人だけでつぶしたこともある。この街じゃあ上位の冒険者だ。それが不意打ちで殴られたのは別として、あんなに怯えるわけがねえ」
「知らねーよ、俺の後ろに背後霊でもみえたんじゃねーか?」
「お前魔法使いか?」
「生活魔法は使えるな」
「そんなわけないだろ!言え、昨日は実力を隠してたのか!」
「・・・・隠してねーし、変わってねーよ。嘘もついてねぇ。それにな、何でお前に命令されて、いちいちハイハイ俺の全てをさらさねえといけねえんだよ。お前頭おかしいんじゃねーか?」
「貴様、、、、、ギルドを敵に回して生きていけると思ってるのか?」
「敵に回してるのはおれじゃねえ、普通に買取して金をくれるだけでいいのに、なぜ食って掛かってくる?喧嘩が趣味なのか?」
パンパンパン、手を叩く音が三回聞こえて、左の階段から女が降りてきた。
若いな、まあいい女だな。チャイナドレスのようなぴっちりと体に張り付くロングスカードに腰までスリットが入っている。むちむちじゃないから俺はパスだが。
「いいかげんにしなさい。副マスター、貴方の仕事は冒険者に喧嘩を売ることなんですか?それともこの街の安全を守るために、情報を取りまとめることなんですか?」
「・・・・・・」
「貴方たちは早くこの方の査定を《きちんと》して金額を私の部屋に持ってきなさい。部下が失礼いたしました。管理責任で私のミスですが、どうか許して頂けないでしょうか?」
女が丁寧に頭を下げてきた。部下って言ったな。じゃあこいつがマスターだな。
「俺は喧嘩を売りにきたわけじゃねえ、耳を売りに来たんだ。言葉が丁寧じゃなくても筋が通ってるなら話は出来る」
「ええ、心得ております。私はここエスカード支部のギルドマスターをしておりますシャレーナと申します。お名前を伺っても?」
「タカフミだ」
俺は鑑定する。
【ステータス】
名前 シャレーナ=ルーデンバーグ 年齢 328
職業 精霊術士
LV 223
STR 48
DEX 209
VIT 98
SPD 348
INT 459
MEN 558
スキル
火魔術lv3 水魔術lv3 風魔術lv4 土魔術lv2 生活魔法 魔力強化lv2
森林歩行lv3 気配探知lv1 魔力探知lv3
おお、おお、つえーつえー 完全に魔法特化だな。
魔法だけなら、勇者クラスか。しかしレベル223でこんなものってのは拍子抜けだな。あれ?年齢328歳?!あ、エルフ?見た目若けーーー、20台前半って見た目だ。耳は?エルフは耳が長いんじゃないんか?あれ、どうだったっけ?忘れたわ。
「先ほど査定に出された内容は、この街では大変危険な兆候と言われているのです。申し訳ありませんが、どうか私の部屋でお話をお伺いできませんでしょうか?」
そうそう、言葉がどうでも内容がこうなら俺だってけんか腰にはならんよ。切れるナイフじゃないからね。
「いいよ、あんたは少しは話せそうだし、俺のわかることなら協力するよ」
俺はギルドマスターの後ろから付いていって階段をあがった。ケツはいいケツしてる。付いてくだけじゃなくて突いてみたい。
3階に着くと、ギルドマスターがドアを開けてくれて、中に入った。テーブルにはいつ用意したかわからないが、湯気が出ている紅茶を入れるようなカップに入ったお茶が置いてある。ソファの入り口側を進められ、テーブル挟んで対面のソファにギルドマスターが座る。足を組まないでください。話に集中できません。
「ではまず、視ましたね?」
「え?!いや見えてないよ!そもそも見えるように歩いてないでしょ!気になるなら足を組むなよ!」
「・・・フフッ いえそちらではありません。面白い方。ではストレートにお聞きします。鑑定を私に使いましたね?」
マジか、、、、、バレルのかよ、、、、、、またまた想定外。
一回だけとぼけてみようか
「なんの話かな?」
「フフフッ 警戒なさらくて大丈夫です。鑑定をお持ちになってる方は珍しいですが、1万人に1人ぐらいはいますよ。それにしても、、、、、すごい魔力をお持ちになっているのですね」
ああわかった。魔力探知だ。これのレベルが高いと色々探知できるってことか。範囲は変わらないとか説明しないで、レベルでどうなるかきちんと説明しろよ!本当この世界は、微妙なところがいちいち不便だな。
「生活魔法しかお出来にならないと聞こえましたが、それでゴブリンキングを倒されたんですか?」
「ああ、武器も使ったが、魔法は生活魔法だけだ」
召喚は言わなくていいだろ。実際意味ねーし。
「私も長年生きていますが、生活魔法で戦闘する方を見たことがありません。もしよろしければ、ここで見せて頂いてもよろしいでしょうか?」
あんたも使えるじゃねーか と言いそうになったが、簡易鑑定だと思われてたらめんどくせーから黙っとく。
「いいが、天井が吹っ飛んでもいいのか?」
「・・・・・私も生活魔法が使えるのですが、ほらこれですよね?」
ギルドマスターは無詠唱で右手に種火を作り、俺に見せてくる。
「それだな」
「タカフミ様が行うと?」
「全力でやったことがないから、わからない」
「まあ・・・・」
「もうそれはいいじゃねーか、見せても俺にメリットがない。それより、アンタはエルフなのか?」
「はい、エルフでございます。エルフを見るのは初めてですか?」
「ああ、耳は長くないのか?」
「それは個人差でございます。ちなみに私はAカップでございます」
ナ、ナニイッテンダコイツ!聞いてねーよ!まだ。
「フフフ・・大丈夫です。エルフを初めて見た方は皆様気になさります。私もこの年齢ですから何度も、もう何度もそういう質問をされてきましたので、慣れております」
「俺が慣れてないんだが・・・・・」
「ウフフ 可愛いお方ですね」
ダメだ、ずっと向こうのペースに飲まれてるわ。さすがエルフ、歳食ってるだけある。
「で、本題は?なんか聞きたいんだろう?」
「今が本題なんですが。私は貴方とお近づきになりたかったのです。ですから今現在のお話が本題ですよ、ゴブリンの方は、、、、そうですね、場所も副マスターがわかっていることですし、タカフミ様が倒してくれたんでしょう?なら、ゴブリンの方は解決ですね♪」
やっかいだ、こいつはやっかいだ。ステータスとか関係ない。女として手錬すぎる。早いとこ帰りたい。丸裸にされそうだ。
「いや、ゴブリンがいいならもういいだろう。俺は帰るよ」
「まだ査定金額が届いておりません、それまでだけでもお付き合いいただけませんか?」
だからなんでこのタイミングで足を組みかえる!しかも少し大きめに組み替えやがって!男は気があろうとなかろうとそれをみたら目線が動かせなくなるんだよ!! ああクソ、、、、DTでもないのに負けてしまいそうだ!!
「わかったよ・・・」
「では、本当の本題に入らせて頂きます。空間魔法をお持ちなんですか?」
もう無言で帰ろうかな。見てなかったはずなのになんで知ってるんだよ。魔力探知でわかるのか?
はいと言ったら転移魔法とか知らない空間魔法を要求されそうだし、いいえといったらアイテムボックスがバレる。
チートがばれても流れにまかせて生きていくと決めたが、YES・NOで選択できるとなると迷ってしまう。
ああ、面倒だ!!!!
「もってねーよ」
「持っていらっしゃらないのですか?」
「ああ空間魔法は持ってない」
「ほ、本当に、、、持ってらっしゃらないのですか?」
ギルドマスターはお茶を取ろうとして、カップの取手を持つ。カップを口に運ぼうとするも、カップを持ち上げる手が震えてカタカタと震えている。
そこまでか、そこまでレアなのか
「言い方がいやらし過ぎる。自分だけ情報を得ようとするな」
「これは大変失礼いたしました。そうですね、エルフは長命でございます。そしてエルフの伝記には過去のさまざまな出来事が記されております。そこに書かれている内容なんですが、過去アイテムボックスを持っていた方は勇者しか確認されておりません」
あっちゃー勇者認定されたのか。アイテムボックスって言葉も知ってるんだな。
本当にこれが本題だったみたいだ。
「俺は勇者じゃないぞ。さらに勇者は他にいるぞ」
「ええ、存じております。タクト=クルス様ですよね。こちらの街にもたびたび訪れて頂いております。それはいいのですが、エルフの伝記では、過去をさかのぼっても勇者が2人いたことはございません」
「それと、、、、タカフミ様は異邦人、、、なんですね?」
まあこれは遅かれ早かれだ
失敗したら違う国に行こう。
「ああ、そうだ。過去にも異邦人はいたのか?」
「はい、伝記によりますと、100年に1人ほどは確認されております。その全てが勇者だったとのことです」
まあ今は7人いるけどな。つうか今まで1人ずつだったのが7人いるってなんかの前触れか?それほどやばいことがおきるのか?
「あと、ちなみに俺が異邦人だってのが原因なんだが、俺はこの世界の常識を当然知らなくてね、まだ4-5日しか経ってないんだがその4-5日でもうこの街には居たくないと思うほど嫌なことばっかりでね。数日したらこの街を出て行こうと思っている」
「まあ、それは大変申し訳ありませんでした。住民を代表してお詫びさせて頂きます。・・もしよろしければ、この街は辺境伯様が統治なさっているのですが、ご面会の機会を作らせて頂きますが」
「いや、領主とかと関わるつもりはないんだ、俺のイメージだけで悪いんだが、どうも貴族ってのに偏見がある。トラブルの元にしか思えない」
「確かに人間の貴族には、タカフミ様が思うような貴族も多ございます。ですが、この辺境伯のように聡明な方もいらっしゃいますよ。いかがですか?色々優遇していただいて過ごしやすくなると思いますが」
「俺が目立つ必要ないだろ、そういうのは勇者にしてやってくれ。アンタは俺のことを過去にもいなかった2人目の勇者とか思ってるのかもしれないが、俺はそんなに強くないし、この世界にもなにも貢献できない。副マスターが言ってたように俺がやったことなんて、Cランクのパーティが出来る程度の内容だ、珍しくないだろ」
「魔物相手でしたらそうかもしれませんが、例えば戦争となると、アイテムボックスを持ってる方がいると、いきなり何万もの兵が現れて攻撃してくる、なんてこともできるのですよ」
「生き物は入らないが?」
「兵そのものがはいらなくても、支援物資だけでも入ってしまえば行軍速度は飛躍的にあがります。それこそ情報を知ってから準備などできないほどに」
「なるほど、他国に俺が行くと面倒だから、俺にここにいろと脅してきてるわけだ」
「い、いえ、決してそのようなことは、、、、いや、ある意味そうなのかもしれませんね、、、、」
「じゃあ、アンタは俺にここにいるように仕向ける、そして従わないなら殺すってわけか」
「そのつもりは一切ございません。なぜなら私たちエルフは異邦人様たち全てに敬意を抱いています。過去今まで異邦人様たちにしていただいた恩恵は、返しても返しきれません。今現在でもエルフは異邦人様を手厚く歓迎することとなっております。これは全エルフの総意です」
「ほう、こんな邪悪な俺でもか?」
「私にはタカフミ様が邪悪には見えません。少し悲しい思いをしたため今は心が痛まれてるだけでしょう。エルフの国に行って大虐殺でも行えば、またちがうでしょうが、異邦人様をいきなり冷遇することはエルフにはありえません。」
「ただ、異邦人様と明かさないならば、人間を嫌っているエルフもおりますので、そういうこともあるかと、、、、」
「どうですか?エルフの国、テラーナフォルデンに行ってみませんか?たぶん心健やかにお過ごしできますよ」
「そこはエルフの国なのか?」
「正確には違います。どの国でも単種族しかいないという国はありません。ただどの種族の権威が強いというのはございます。ここグランダスト王国は人間が国王をしておりますので、人間族が多い国です。テラーナフォルデンはエルフの議会が統治しております。ヴォーデン共和国は獣人の長が治めております。ギガントムテム国はドワーフとノームが統治しております、王はドワーフですね。もう一つエルデン帝国というのがございまして、皇帝は人間ですが、人間族、エルフ族、獣人族、ドワーフ族がほぼ均等に生活しております」
「そうやって聞くと、その帝国が一番いい国に聞こえるな」
「確かに悪い国ではございませんが、帝国は北の亀裂に隣接しておりまして、うわさでは魔族もいるとかどうとか言われてます。魔族が普通に暮らしているわけではございませんが、魔族の襲撃の際には必ず帝国が糸を引いていると噂されています」
「ふーん、色々あるんだな。まあ必ず全ての国は回りたいと思ってるが、俺も人間だからな、この国に拠点を作りたいと思っている。ただ、人間にこだわりがあるわけじゃないから、過ごしにくいならほかにいくさ」
「・・・どうかお手伝いをさせていただけませんか?」
「必要ない、俺は俺の力だけで生きていく。情報操作などして余計なことをしないでくれるのが、俺にとって一番の手助けだ」
「かしこまりました。エルフの精霊神に誓って、今日のお話はここだけのお話とさせて頂きましょう。また一切の便宜をせず、どんな状況に陥ろうとも今後も普通の対応のみをしていくと誓いましょう。、、ただ、もし異邦人ということを明かしてエルフの国に行きたくなったら、お声をかけてください、国をあげて盛大にお迎えさせて頂きます」
「まあ、ないだろうが、そんときゃアンタを窓口に頼むよ」
「ありがとうございます。今日この時間をいただけたこと、本当にありがとうございます。・・・副マスターが来ましたね、お話はここまでにしましょう・・・・・・お入りなさい」
コンコン
「失礼します」
副マスターがちいさな袋を持って入ってきた。
「それで、おいくらになりましたか?」
「はい、金貨20枚になりました」
「・・・キングが2体とジェネラル多数ですよね?少なくありませんか?」
「いや、いい。俺は値段に文句を言うつもりはない、こいつが20枚というなら20枚なんだろう。もしちょろまかすなら、ちょろまかしてもいいさ、それがこの街の答えなんだろう」
「タカフミ様はお厳しいですね、、、、ジェイド、ゴブリンの砦はどうするおつもりですか?」
副マスターはジェイドっていうのか、似合わねーな。
「はい、もうすでに冒険者3組を確認に向かわせております。またこやつがぶっ飛ばした森の風ですが、現在治療院にて療養中です。騒ぎに関しては不問としました。」
「言葉を慎みなさい、ジェイド、、、わかりました、、、、、よろしいですか?タカフミ様」
「俺はなんでもいいよ、言葉もこいつでもおいでもいい、普通の対応をしてくれたらそれでいい。無駄な迫害とか過度の要望とかないならそれでいい」
「それはギルド員に関しましては、決して今後起こさせないとお約束させていただきます」
ジェイドがいう
「それと帰りにカウンターに寄れ、ギルドカードのランクを更新する」
「おい、Aとかじゃねーだろうな?」
「ふざけるな、規定の数があったから、FからEにするだけだ」
あら、そこまでじゃないか。ちょっと恥ずかしい。
「ジェイド、、、、、、」
「いい、いい。分かった。今降りよう。じゃあなギルドマスターさん」
「シャレーナです。よろしくお願いします」
「ああ、マスターさん またな」
「、、、、、、、また」
俺と副マスターは一緒に黙って降りて、事務的にギルドカードを更新した。
そして俺は冒険者ギルドを後にした。
あまりに疲れたので、まだ夕方前だったが、今日は宿に帰って飯も食わずに寝た
長い、長い俺のテンプレはやっと終わった。




