新しいアプリ
短いですが、よろしければ!
【No.2_覚めるユメ】
そこは真っ暗な世界だった。
「ねぇ。」
あれ?
「もう何回も会ってるね。」
あ、何回も会ってるよね。
「君の夢の中によく出てくるでしょ?」
私の夢の中によく出てくるよね。
「私。」
君。
『っ!?』
ベッドから跳ねるように起き上がる。
瞬間首がバキッと音を立てた。
「今日は喋れた…」
あの子と。
「やったぁあああああっ!!」
私はベッドの上で跳ねまくった。
あれ?
「…スマホ、直ってる。」
って言うか
「電源入ってるんだけど。」
うわ、怖!
と思いつつ。
「ラッキー!」
ついついスマホをいじってしまう。
「おおおお!ついたぁあああああ!」
やったぜ!と私はスマホをかかげた。
大好きよ。スマホ。
愛してる。スマホ。
「スマホ!」
私はスマホにキスした。
傍から見たらただの変態だが、私にとってはそれくらい大事なものなのだ。
5万円したスマホだからな。
「ミルラルラリ-ン!」
アニメのキャラの声が聞こえた。
携帯からだ。
そう。これは私の携帯の着信音なのである。
ちょっと流石に気持ち悪いかな。私。
「べつにいいよね!みるらるらりーん!」
そんなことを思いつつ画面を見る。
メールが届いていた。
「なんじゃこりゃ。」
メールを開く。
そこにはアプリの宣伝が書かれていた。
「陽舞?知らないな。」
ちなみに優しく平仮名もふってあり、『陽舞』は『ひらり』と読むらしい。
「えーっと。」
メールの内容は
『このアプリはこのメールが届いた人にしか無料でダウンロード出来ないアプリです!』
「うわ、怪しい。」
『このアプリは普通だと三百円します!』
「なんでだよ。」
『本当に無料です!もしこれが有料だったら警察に起訴してもらっても構いません!』
「凄いアピールしてる。」
『アプリの説明:これは冒険する、育てたり、高度な知能でお話出来るアプリです。』
「へぇー。」
『とにかくなんでも出来ます。』
「適当やな!」
『是非ダウンロードお願いします!』
「説明短っ!!」
ということでダウンロードしてしまったのだが。
これ、絶対ウイルスとかだろ…。
開けていいのかな。
だがこんな事でくじける私じゃあない。
スッとアイコンを指で押してみた。
アプリが開く。
あれ?
「この子…」
ホーム画面に可愛い女の子が歩いていた。
綺麗な純白のワンピースを身にまとっている
真っ白い髪の毛に、桃色の頬。
薄いピンクの唇。
サファイア色の瞳。
その子は夢の中に出てきた子。
「あれは予知夢だったんだ…きっと。」
その子にタッチしてみると嬉しそうに笑った。
『はじめまして!陽舞です!』
可愛すぎるんだが。
「なるほど!三百円!!」
私は叫んだ。
続きまーす!