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その4-1 仮設出張所

みぢかいよ!

 『ただの洞窟』へ着いた私は、そこにできていた宿を見て開いた口がふさがりませんでした。


 これ、え?


 これ、思ってた以上にしっかりした造りです。こんなの普通に建てるのに何か月かかるんですかね。っていうか今までの冒険者から異常無しって報告があったってことは本当につい最近できたってことですか?

 いやまぁ、それはそれでいいんですけどね。なにせAランク冒険者様が1枚噛んでいるということで、それすなわち何があってもおかしくないってことですから。


 Aランクの伝手を考えれば、数日で宿を作るようなスキルを持っている人だって居ておかしくないですからね。


 で、早速宿のオーナーさんに話を伺ってみましょう。

 受付にいたソリン……じゃなくて、イチカさんに応接室まで案内されて、オーナーを呼んでいただきました。


 しばらくすると、白くシンプルなドレスに身を包んだ金髪の美少女がやってきました。白い肌に金髪金眼。天使(2人目)がいました。

 あとへんなのが横に居ました。


「お初にお目にかかります、オーナー様ですか。……なぜケーマ様が?」

「まぁ、パーティーごと雇われてる身なので。とりあえず秘書みたいなもんだと思ってください」


 あ? 秘書? じゃあおとなしく控えてなさいよ、こちとらギルドの支部長よ! 支部長! 私1人支部のだけどね!


「……少しオーナー様と話をさせていただきたいのですが」

「どうします、オーナー?」


 オーナーちゃんはにっこりと頷いた。

 ……やべ、鼻血でそう。


 とりあえず、鼻血をこらえてこちらの要件を伝えます。宿の正面に出張所作って、宿借りて、あとお金はギルドが責任をもって払うと伝えました。


 ……私はオーナーのロクコちゃんに話しかけてたのに、その都度横からしゃしゃりでてくる変なのがすごい邪魔でしたね。ええ。


 え。食事がランク別に分かれてて、別料金なの? しかも一番上が金貨1枚とかハハッなによそれ。え? ああ、Aランク冒険者のハク様をもてなすなら確かにそのくらいで妥当なのかしら。

 とりあえず私はEランクにしました。デザートは気になりますが、このくらいが食事に使える限度でしょう。宿泊費とあわせて1日銀貨1枚って結構きついですよ?


 っと、忘れるところでした。

 ウゾーさんとムゾーさんの救出依頼の話をしておきましょう。


「……受けたいと思いますが、宿次第ですね。どうします、オーナー?」


 ロクコちゃんはニッコリと頷いた。ぶふぉ、可愛い。

 救出依頼にもあっさり許可出してくれる当たり、そこのクズとは器が違いますね!


  *


 と、実りある会話ができた所でさっそくテントを張ることにしました。

 ぱぱっと仮設出張所テントが出来上がります。おじいちゃんに鍛えられたので手慣れたものです。


 ここが私の城になるのだー!


 はぁ……虚しい。あ、でもしばらくは接客しなくていいっていうのは気休めになりますかね。 ……お、さっそく救助に向かうって? ふむ、まぁがんばってください。期待しないで待ってますねー。


 ……


 ……暇ですね。

 ってか、誰も来るわけないですよね。来るとしたらあのクズでしょ? あー萎えるわー。


 でもどうしよう、ダンジョンに潜ってくるわけにもいかないし、この暇をどうするべきか……私が優秀すぎてやることがないとか。さすが私。

 そういえば、宿には温泉っていうのがあるって言ってましたっけ。

 天使ちゃんやロクコちゃんも入ってたりしないかしら?


 あ、そうだ。今日はまだ建てただけ。出張所が稼働するのは冒険者を本格的に呼ぶようになってから、ってことで、今日は業務終了! 我ながらナイスなアイディアです。


 さーて、温泉いってきまーす。



  *


 温泉サイコー!

 何がいいかって、天使ちゃんが居たんですよ天使ちゃんが!


 し・か・も!


 温泉の使い方を天使ちゃん自らが一緒に入ってくれつつレクチャーしてくれたんです!

 ああ、お湯に濡れた滑らかな褐色の肌に釘づけで聞いてなかった、なんてことはないですよ? 天使ちゃんの声は聞き洩らさずにしっかり覚えましたとも!


 ……湯浴み着、別になくてもいいんじゃないかな(


 そして風呂上がりの私を待っていたのは『マッサージ椅子』という魔道具でした。

 ……銅貨、いっこいれる。5分動く。 そんな魔道具初めて見ましたよ?!


 さっそく使ってみます。


 座って、銅貨を入れると……お、おおぉぉぉ……振動が、振動がっ あぁ、なんかすごい心地よいです……あ、寝そう、寝ちゃいそうっ! あっあっ、でも寝たら罰金?! そんな、そんな殺生なぁあ……スヤ……はっ! 危ない、寝落ちるところでした。

 いつの間にか5分経っていたようで、振動は止まっていました。


 ……これはハマる。


 幸い今は私以外お客さんが居ないようなので、独占ですよ、独占。

 も、もう一回やってみましょう。……ふぁ、ふあっ! あぁぁ……


  *


 私が宿にすっかりハマって数日後、自部屋でのんびりとしていると、イチカさんがやってきました。


「おーいシリアちゃん。ウゾーとムゾー、無事救出したでー」


 ……まじですか。っていうか生きてたんですか。









そういえば依頼うけて救出までに数日開いてたね。すっかり忘れてたよ(

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