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いせてん!  作者: 遊路
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第九話 立ちふさがる寮長

世の中はGWですね。インドア派の私には関係ないですけど・・・




 寮に着くと、寮の出入り口には大量の荷物が山積みにされていた。えっと、今期の入隊って60人しか居ないよな?明らかに300人分以上はあるのだが?良く見てみると縄で括られている大きな荷物の塊がほとんどだ。もしかして、貴族様共は寮室の広さを知らないのかな?


「注目せよ!私が寮長である!」


 突然大きな声をあげて出入り口に現れたのは禿げ頭の塾長などではなく。マリー教官の色違いかな?という第一印象のドワーフの女性だ。緑色というファンタジーにありがちな奇抜な髪色をされているが、この国における緑髪率はおそらく3割ある(私調べ)。青髪のマリー教官が現れたら要注意だな。三つ子の姉妹だとか言い出すに違いない。まあ、よくよく見るとマリー教官と同じ髪形で同じくらいの身長をしているというだけで顔はマリー教官よりも大人っぽいし、モデル系だな。胸のあたりが。


「エリザベス・シャープネスの名のもとに!これより荷物の選別をしてもらう!各人最低限の荷物だけを取り出し寮室に入るべし!残った荷物は家に送り返す!入る前に私がチェックするので必要のない持ち物を持ちこもうとすれば、即没収するので注意せよ!そうだな。目安は一週間分の着替え。以上だ!」


 もちろん、貴族の坊ちゃまたちから不満の声があげられる。


「ほう。不服か。ならば、私が必要なものを選んでやる。不服なものはいますぐ前に出ろ!」


 普通はこういう時、誰も前に出ずに不服ながらも荷物の整理をするものだが、ひとり前に出ちゃった。ジャックである。


「私を美しく見せるために厳選した衣装たちを手放すなんて、私にはできません!」


「ほう。なかなか勇気があるな。ならば私が選別してやろう。名を名乗れ!」


「ジャック・スパイラルと申します。美しき人よ。」


「な、なにをいって・・・」


「だが私のほうが美しい!」


「よし!貴様は三日分だけで十分だ!この荷物だな。これがパンツか?なんという細さ・・・貴様!さては変態か!!」


「何をおっしゃいます。それは私の美しい体をより美しく見せるために極限まで面積を・・・」


「全部送り返す!貴様の服は私が選んで買って来てやろう。もちろん料金は貴様の実家に請求してもらうからな!」


 いやいやをするジャックを踏んづけて、とっと荷物を業者に引き渡す作業を進める。エリザベス寮長。マリー教官に負けず劣らず男前やな。親戚かしら?それともドワーフの女性はみんなこんな感じなのだろうか?


「なあ、ロビン。ドワーフの女性ってみんなあんな感じなの?」


「え?ち、違うよ?僕の知っている限り、むしろ文系の大人しい子が多いんじゃないかな?男が鉱山夫や鍛冶師の場合が多いから、女は酒場や食堂を経営する人が多くて、勘定計算を小さい頃から勉強させられるからね。」


 ああ、肉体労働系の男が多いから、それらを支える食事や酒を出す仕事をする女って感じなのね。種族の職業の偏りがそういう状況を生み出しているのかなぁ。


「そうなんだ。じゃあ、マリー教官とエリザベス寮長は珍しいタイプってことかなぁ。」


「うん。僕もこんなに男らしい女性たちを見るのは初めてだよ。」


 ちなみにロビンはもじもじしながら話をするので、いちいちかわいい。男の子のはずなんだけどな。心が女の子とか言い出すんじゃないだろうか?あ、マイケルが萌えを感じている。おい、そっちに行ってはいけない!男の娘は男色への第一歩だ!(偏見である)


 最後まで踏んづけられているジャックを放っておいて、私たち三人はとっとと荷物を持って寮室へ向かう。私は庶民なので最初から最低限の着替えだけを持って来ていた。なので、エリザベス寮長のチェックもすぐに終わり寮室に向かうのだが、いちいちパンツを広げて確認するエリザベス寮長。女子のパンツとかは一切見ないで素通り状態だ。あれはひいきじゃなくて、ジャックとは別の種類の変態じゃないのだろうか?気をつけよう・・・




読み返しが辛くなってきたので、読み返さずに投稿して行こうと思います。矛盾点や、誤字脱字があれば教えて下さるとありがたいです。完結後に修正していきます。

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