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旅立ち  作者: 白銀みゆ
34/119

展開 8

一部の傷跡を残しながらも、その後の検査も無事に終え、

ようやくマロンに触れられるようになった。

健康体に快復したマロンは、

元気に走り回る活発な子犬になった。

公園で見つけた時には、想像すら出来ない位、

本当に元気な姿で、時には度を越して困らせる事もあった。

けれど、いつも笑顔をくれた。


あれだけの仕打ちを受けながら、

人に対して攻撃をする事は決してなかった。


家族の中でケンカが起こりそうになると、

絶妙な間でおかしな事をして和ませてくれた。


どこにでもついて来たがり、

置いて行かれるとわかると数々の抵抗を見せた。

玄関に居座り、玄関を開けさせまいとしたり、

靴を隠したり、

部屋のなかを駆け回ってめちゃくちゃにした事もあった。


最初は叱った事もあったけれど、

一緒に居たいだけだとわかってからは、

極力一緒に居られる様に工夫した。

置いてけぼりにされる事だけが、

マロンにとって許容できないことだった。


3人と1匹の家族は、揃って家族。

1人でも1匹でも欠けてはいけない。

そんな家族になっていた。


そうして11年が過ぎ、私が17歳になろうと言う時、

それは突然やってきた。

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