表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旅立ち  作者: 白銀みゆ
30/119

展開 4

アルテルの腕の中で、

何を嘆いているのか見失う程に嘆き続けた。


その腕は頼もしく、優しく包み込んでくれていた。

何故だか、それすらも悲しくて、

暫く「どうして、どうして…」

と、何かを責めるように言い続けた。

そうして、何故なのかを悟った。


今、私は頼もしい温もりに優しく包まれているけれど、

マロンはあの不可解な球体の中にいる。

それは、どんな感触なのだろ。

寂しくないのだろうか。

もはや、感覚はないのだろうか。


冷静に考えれば、

マロンがどんな存在だったかも、わからなかった。

わからないまま居なくなってしまった。

今となっては、確認のしようもない。


「アルテル…マロンは一体なんだったの?」


答えなど期待していなかった。

ふと、口を吐いてしまっただけのこと。

しかし。


「マロンさんは、マロンさんです。

 あなたの知っているマロンさんが、全てです。」


ますます謎が深まる。

何故なら、マロンは私が此処に来る数日前に、

死んでしまっていたから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ