表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旅立ち  作者: 白銀みゆ
18/119

発見 6

マロンが世界に入り、

サンプルを集めてくれたおかげで、

全く新しい発見があった。

無機生物の存在である。


サンプル容器の中、

絶え間なく動き続けるそれは、

少しずつ成長した。


容器から溢れ出そうになると、

外見的な容器の大きさはそのまま、

容量だけを変化させた。

あまりに何度も繰り返したので、

もはやどの位の大きさになっているのかわからない。


その生物がいた世界の様子を確認しても、

大して変化は見られず、生物の正体は知れなかった。


「マロン、もう一度この世界へ行って、

 サンプルを回収してきれもらえる?」


ある日、マロンに頼むと、

珍しく難色を示した。


「うーん…。」


考え込むマロンに、私は敢えて次の言葉をかけずに待った。


「…彩伽、あの世界へは、あの後も何度か行ったんだ。

 けれど、ボクは気付いたら此処に戻っている。

 多分、あの世界はこの生物そのものなんじゃないかな。

 ボク、食べられているんだと思う。」


思いも寄らない話に、目を丸くしながら、

一つ思いついた事を口にした。


「何が起きているのかを、私が見ていたら確認できるわ。

 もし本当に食べられているとしたら、

 何度も食べられるのはいい気持ちがしないだろうけれど…

 行ってきてもらえるかしら?」


そう言うと、マロンは勢い良く頷いた。


「もちろんだよっ!!

 もっと早く話して、そうすればよかったね!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ