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旅立ち  作者: 白銀みゆ
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発見 2

時間の概念が存在しているのかも怪しいこの世界で、

確かに世界は育つ。

裏を返せば、

この身の内から溢れ出し続ける光の粉によって、

世界が育つという事だけが唯一の事実だった。

それはあくまで作り物で、

“宇宙空間にある惑星”と、言う風ではなかったし、

最初はそう思っていた。


しかし、実際には宇宙のような大きな空間に

惑星が生まれているらしい。

そう気付いたのは、

とある世界が高速で流れて無くなるその時に、

他の世界に衝突したからだった。

完全にタイミングんが一致しており、

それは、少なくとも二つの世界が、

同じ空間に存在している事の証明だった。


他の世界も同じ空間にあるとして、

地球が存在している宇宙の中にある星雲なのか、

それとも宇宙そのものが違うのか。

考え始めるとキリがなく、答えも出ない。


ある程度の時間を経て、

私は考える事をやめた。

必要だと感じるものは作れば良い。

それが答えだった。


太陽や月のない空間へ、

太陽と月に似た存在を作り出し、

結果的に朝と夜を作ったのは私だ。

今、太陽のような恒星は3つ存在しており、

月のような衛星は5つ存在している。


どこまで出来るのか、

何が出来るのかを探りながら、

恐らく果てのある空間へ、

溢れ出す力の赴くまま、

世界を生み出し続けた。


マロンはいつでも傍に居て、

時折遊ぶ事やエサを強請る。

しかし、多くの時間を世界の種を植え、育てる事に費やす為、

マロンが足元で眠ってしまう事も多々あった。

今思えば、

夢中になる事で考える事を避けていたのかもしれない。


此処には私の望む物が現れるけれど、

マロンの望む物は現れない。

ちょうど1ヶ月ほど前、

世界の中に楽しそうに駆け回る犬を見た時、

マロンを器の中にある世界に入れられるか、

試しに念じてみた。

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