フューチャータイムズ
すがすがしい朝、街並みの中をしずくは走っていた。
「もう8時だよ。遅刻しちゃう。今日はクラスに転校生が来るっていうのに。これじゃあ転校生にまで馬鹿にされちゃう」
息をきらしながらしずくは学校へと走っていく。しずくは学校中のいじめられっこで転校生にだけはいじめられないようにと意気込んでいたのだ。
なぜこの子がいじめられっ子かはまた後程。
学校の鐘がなり響く中、しずくはようやく学校についた。息をきらしながらそっと教室の扉をあける。
「す、すいません、遅刻しました」
しずくはおどおどしながら言うと教室の中にいる人達は皆先生までもがケイベツするような目でしずくを見る。
「ちっ、しずくのやつ来やがったぜ、早くこの魔法学校からいなくなってほしいぜ」
クラスの誰かが大声で言った。その声でまわりがしんと静まりかえる。
しずくは下を向いている。そんなしずくのもとに先生がちかずき一言いった
「遅刻とはいい度胸してますね、しずくの分際で。遅刻した罰に学校に来ても7日間出席停止です」
「そ・・・そんな」
震えた声でしずくは言うとそこへしずくの知らない男の子が二人の話に割って入る。
「先生。なんでさっき遅刻してきた男子には何もないんですか?」
しずくを助けるように話にはいったのは転校生だ。
「妖君。ちょうどいいから言っておきます。その子は前世で多くの人を殺した羽の生えた猫又なんですよ」
「羽の・・・生えた猫又・・・」
「ええそうです。だから前世で多くの人を殺した罪をあたえているのです!私たちを殺した罪を!」
しずくはずっとうつむいたまま動かない。きっと転校生にもいじめられるとしずくは思っていた。しかし妖の言葉はしずくの心を大きくうごかす。
「前世なんて関係ない」
その言葉に先生はいう
「何を言うんだい君は?しずくに味方しようとでも?」
しずくは妖の言葉に顔をあげじっと見ている。
「風・・」
妖のまわりには魔法を使っているのか風が舞っていた。
「なんのつもりだい?妖君」
「先生、よく考えてみてください。その子がもし猫又だったとして先生達のいじめによって力が解放されてしまったら・・・」
妖は目をつぶりながら言う。
「誰一人生き残れませんよ」
妖がもう一度目をあけ先生を見ると妖の目はもはや人間の目ではなく口は裂けていた。
「う、うああああああ!!!!」
先生は叫び声をあげる。クラスメート達は何が起こったのか全く理解できていない様子でびっくりしながら先生をみつめる。どうやら妖の顔は先生以外は普通に見えているようだ。
「あの子の罰はなしにしてくれますよね?先生?」
妖はイタズラっぽい笑みを見せながら先生に言うとはいと一言こたえ先生は教室を走って出て行った。
「よかったな。えっと・・」
妖は名前を呼ぼうとしてつまった。
「し、しずくです」
しずくは慌てながら言った。
「しずくかあ。僕は妖。よろしくね」
しずくはこの時妖から向けられた笑顔がとても眩しかった。はじめて出来た友達が嬉しくてたまらなかった。その上、席は隣ときたもんだ。
まわりがしずくを見る目はかわらないがそんなこと気にならないくらい嬉しいのだ。
「ここって魔法の実戦だけじゃなくて授業もあるんだね」
妖は不思議そうに聞いた。前に通っていた学校は実戦しかなかったのだ
「うん。それよりさっきはありがとう。その・・・かばってくれて」
「ううん、いいのいいの。それに僕も前世妖怪なんだ」
「だから助けてくれたんだ」
しずくは笑いながら言った。笑ったのはいつぶりだろうかと思う。
すると妖は少し顔を赤らめてボソッと言った。
「いや、違う。しずくの事見たとき、はじめて会った気がしなかったというかその・・ほっとけなかったんだ」
「えっ・・・」
しずくも妖の言ったようになぜだか彼を前から知っているような気がして、そしてドキドキした。
それ以降、しずくは顔を赤くして黙ったまま学校に学校の授業も残り1時間となった。考えてみると妖のおかげで今日は全くいじめられていない。
「次は実戦だね」
そう言うと妖はしずくを待つようにして教室をでる。実戦の授業はほぼ自由に近く、勉強するのもよし、友達を誘って実戦練習するのもよしというサイコ―の時間だ。
おまけに先生もほとんどいない。
「妖君はどんな魔法を使うの?」
「朝にみただろ?」
妖は言うとしずくはきょとんとした顔をうかべた。
「僕は風と幻の魔法を多くつかうよ。火もつかうかな」
「へえ、なんでも出来るんだね、幻なんて使うひとこの学校じゃみたことないよ」
「君は?」
「私は・・・魔法に自信ないし・・・」
すると妖はしずくの肩に手をのせていった。
「自信をもてばなんだってできるさ。いじめだってなくなる」
「そんなのなくならないよ・・・」
すると二人の前に三人の男子があらわれ道をふさいだ。
「こんな所にいたのか。しずく、探したぜ。なあ、今から三対一のバトルしようぜ」
三人のうち一人が言うと妖が答えた。
「いいね。僕がしずくのかわりにやるよ」
その言葉にしずくは戸惑った。
止めに入ったが妖は大丈夫と言わんばかりの顔でしずくに言った。
「いいから見てて」
「なめやがって!」
三人は一斉に妖しに向かって走りこむ。が、妖には全く攻撃があたらない。接近戦に関しては圧倒的なまでに妖は強かった
「くそ!三人かかってこれかよ!強ええ」
「すごい。」
しずくはただ茫然として妖の姿を見ていた。すると一人がしずくに向けて火の魔法を放った。
「・・・!!」
しずくが目をつぶろうとした瞬間、しずくの目の前に妖が背中を向けて立ち火は妖の背中に直撃した。
それを見た三人はかばったのが面白いのか笑いながら妖の背中に魔法を当てていきついに妖は膝をついて倒れた。
「あ・・・妖君!!」
しずくは目に涙を浮かべながら妖に近寄る。
「わ・・私のせいで妖君が」
「はっ!なめてるからこうなるんだ!しずくにかかわるとこうなっちまうぞ!これからもな!」
すると妖は体を半分起こし、しずくの顔をみていった。
「気にしなくていい」
「でも妖君が・・・私と・・一緒にいるから・・・大切な友達を・・・」
「いいかいしずく。例え前世で恐れられていたとしてもしずくが避けられたりいじめられる理由にはならない。昔の君がどんなだったかは知らないけど今のしずくからは恐怖でもなんでもない優しい魔力であふれてるじゃないか。だから堂々としてればいい。誰もしずくを認めないのなら・・・僕がしずくを認めるから。支えるから。ずっと・・・守るから」
そう言って笑ってみせるとより一層しずくから涙があふれた。
「あいつ・・・まだ立てるのかよ」
「なあお前ら・・・やられる準備はできたか?」
妖の言葉使いが急に乱暴になる。
妖が三人のうちの一人をにらみつけるとその男は一瞬にして風に吹き飛ばされ壁に叩きつけられる。
それと同時に息を大きく吸い込んだ。
「狐火!」
妖な口から炎が放たれると瞬く間に残りの二人を包み込むよおうに直撃する。
「うああ!!・・・あ、熱くない?・・・」
二人は不思議に思い体につく火を見ている。
「狐火は狐が使う火の幻だよ」
いつの間にか妖は二人の目の前まで来ていて手のはどこからか槍が握られている。
「僕・・・前世狐なんだ。白い狐」
言うと同時に二人のうち一人を槍で峰うちをし気絶させる。
最後の一人がすかさず魔法を使おうとするがその前に妖から放たれた風の魔法で動けなくなってしまう。
「ねえ君。しずくが今までどんな思いで生きてきたか、どれだけ苦しい思いをしたか考えたことある?」
男の足元が急に真っ黒になりそこから無数の手があらわれ男をつかんだ。
「な!?なんだこれは!や!やめろ!?」
男は必至にもがくが体が動かない。
「約束しろ、しずくをもう二度といじめないと。じゃないとこのままあの世に引きずりこまれるよ」
妖は笑いながら言うと
男は涙を流しもうしないといった。男の足元から無数の手が消える。
男たちは叫びながらその場を去っていく。
「妖君」
妖のもとに走り寄ると妖は言った。
「妖でいい。僕もしずくって呼ぶから。わかったんだ、しずくを懐かしくおもった理由」
「理由?」
「うん。僕たちは前世で恋人同士だったんだ。だけど僕が人間に狐という理由でケイベツされ死んでいったのに怒って君はたくさんの人を殺してしまったんだ」
「え、私と妖君がこ、恋人同士、え、あ」
しずくは顔を真っ赤にしていった。
「妖でいいって。それと・・・これからもよろしくね」
「え、それって・・・うん!」
しずくは真っ赤な顔で答えた。
今日は私にとってサイコ―の日になりました。
なぜってそれははじめて私を認めてくれる友達ができたからです。人は頑張れば報われるって言うけど、私は今日の今この時から辛かった毎日から報われたきがします。妖にあえて本当によかった。
END
初めての投稿になります
いろいろと未熟ですが作品を好きになってくれる方がいると嬉しいです




