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魔法科学  作者: ひのきのぼう
――第3章――
27/59

27話 さらばスペリアム

 朝食―――改めて皆そろっての食事だがグレイルさんの姿が見えない。

「夫のグレイルは先程帰りましたが。会議が朝までかかったしまい今は寝室で休憩しております。この場を借りて私から礼をさせてください…ミアの事をありがとうございますリザイアさん、セレクトさん、マリーさん…昼食には豪華な食事をご用意しますので、グレイルから改めて礼をさせていただきます。食事が冷めないうちにいただきましょう」

 クローチェス夫人が礼を述べた辺りから誰かさんの腹の虫が鳴り、気を使わせる。そしてそいつは今僕が食べようとした鶏肉をかっさらおうとしやがる。それを横目にミアちゃんの面倒を見ながらリネアさんが食事をし、リザと村長はクローチェス夫人と会話する。フィアさんは従者なので食べ終わった皿を片づけていた。

 朝食を食べ終えた僕達は夫人に呼び出される。

「ミアやリネアから皆様の事は聞きました。本当にミアを助けてくださいましてありがとうございます。なんとお礼を申し上げればよいか夫と相談をしていますが、皆様に見合った物が分かりません…ですのでここは一つ皆様に要望を聞いておきたいのですが、何かございませんか?」

「僕達の要望?」

 今回の報酬と言う事だろうが。正直僕の望みは既に叶っている。スペリアムでとれる資源…創生の大樹の捜索と入手だったが、女神からもらった種で僕の目的は果たされていた。

 マリーやリザを見ても困っている様子だ。

「うーん…保留と言う事でお願いします。僕らも考えておきますから」

 いらないと答えても逆に気を使われるだけだし、今後負い目を感じさせてしまうだろう。だから今は保留とさせてもらった。

 僕は廊下を歩きながら考える。お金や名誉をもらっても余らせてしまうだけで逆に目立つだけだと。今更だが議会で出された勲章も辞退させてもらおうと考えている。

 マリーやリザも報酬などは考えておらず、善意の気持ちでここまで来ている。

「お前さん方は欲が無いのう」

「そんな事は無いですよ。僕は研究して、より魔法を知りたいし。マリーだってもっと強くなりたいだろう?」

 もちろんと頷く。

「リザは?」

「皆といろんな所に行けてうれしい」

 だそうだ。

「ほほぅ。どれも人から与えるより、自分自身で叶える事しか出来ない事じゃな…どんな聖職者よりもお前さんらは純心じゃな。はっはっは」

 村長様は今回の件でミアちゃんやリネアさんに対して何かした訳では無かったが。魔王の卵討伐の件で教会の方から何か贈られる事になっている。

 昼までに報酬の内容を考える事にして各自解散する事になった。

 とりあえず部屋へと戻り考えるが、これといって欲しい物が浮かばない。

「お金でも少しもらっておこうかな…いや気がひけるなぁ」

 女神様からもらった紅茶でも入れて考えようと思い。ポットに入れる水をもらいに厨房に移動する。

 

 そわそわと赤茶色の髪が揺れている後ろ姿が目に入る。

「朝食を食べたばかりじゃないか」

「む、セレクトか…仕方ないじゃないか。いい匂いがするんだから」

 すっかり食いしん坊キャラになったマリーを連れ厨房に入る。

 忙しそうにしている中、フィアさんも駆り出されて昼食の準備を今から始めている。

「あ、セレクト様にマリー様どうしました?」

 そう、大樹から帰って来てからフィアさんの話し方が変だ…いやこれが本来のフィアさんの対応なのだ。

「あの…フィアさん?セレクト様とかやめてください」

「…本当に失礼ばかりしてしまいました。どんな罰でも受ける覚悟はございます」

「いやいやいや。前みたいに普通に話してください。あ、でも…」

 名前で呼ばれた事が無く、あなたとしか言われていない。

「セレクトって呼び捨てで構わない…無理ならさんでもいい。でも様はやめて」

「うう……でしたらわたくしめの事はフィアとおよびください。それでしたら」

 改めて呼び捨てにするのは抵抗があるが彼女なりの譲歩だ。

「じゃあ…改めてフィア。水をもらいに来たんだけど、もらえるかな?」

「へ!?あ…はい!!」

 反応がいまいちだったが、ポットに水を入れてくれる。

「なぁセレクト。折角だしお前も何か料理を作ったらどうだ?まあ私が食べたいだけだが、皆にも食べてもらえ。フィアはどうだ?」

 勝手に作るのはだめなのでフィアに直接聞く。

「良いと思います」

「ああ…じゃあ簡単なものにしようか。何がいい?」

「プリンがいいな!」

 手軽だし悪くない。フィアに材料を聞くと全部この場に在った。

 手慣れた動きで卵を掻き混ぜ、砂糖を溶しキャラメルを作り、あっという間に冷やすまでに至る。

「これはどんな食べ物ですか?」

「ああ、甘くてとろけて。とても美味だ!」

「フィア、食事の最後にこれを出してね」

「…はい」

 最後までぎこちなさそうだったが、そのうち慣れてくれるはず…

 

 マリーとは別れて自室へと戻ると、扉の前でリザが今まさにノックをしようとしている。

「リザ。どうしたの?」

「あ、セレクト…よかった。少しお話がしたくて。どこへ行ってたの?」

「水をちょっとね。まぁ途中でマリーに遭遇して厨房でプリンを作るはめになったよ」

「じゃーこれから材料とか買いに?」

「いや、もう作り終えたから。とりあえず部屋でお茶でも飲まない?リアム様からもらったやつを飲もう」

 リザと部屋に入り、水の入ったポットを魔法で温めて、紅茶をカップに入れる。その際に辺りに広がる香りだけでも、やすらげる効果がありそうだ。

「お砂糖とミルクはいる?」

「そのままでいいよ」

 紅茶の入ったカップをテーブルに置く。

「いい香り」

「うん」

 しばし二人で匂いと味を堪能する。

「………」

「ふう…話って何?」

「うん、私やミアちゃんに起きた魔晶石化の治療の事を聞きたくて。出来れば私も治せるようになりたいの!だって今回みたいに毎回セレクトに頼ってもいけないじゃない?」

「いけなくは無いけど。たしかに僕が居なかったら誰も治せなくなっちゃうしね」

 僕はリザに治療を伝授をする。まず今回のミアちゃんの場合とリザの場合の違いを説明する。

「リザは空気中のエーテルを通常の人の何倍も吸収してしまう体質で、吐き出した魔力を再度吸収する悪循環とかで魔晶石化してたけど。ミアちゃんはそんな事は無くて魔力の欠損箇所も普通の人より多かった程度…」

「普通の人より多い?」

「うん、皆気が付いてないけど魔力の欠損は個人差もあるけど大なり小なり持ってるんだ。魔晶石化するにはまだ足りない要因だ」

「…そういえばナターシャ様が魔力の欠損を調べて治療が出来るとか」

「うん、リザの時もそうだった。沢山エーテルを含んだ食べ物を治療とか言って取らせてた…それでも魔晶石化は稀な例だろうけど…神殿のミアちゃんが置かれていた部屋覚えてる?あそこはエーテルが異常なまでに濃かった」

「…その事はナターシャ様に話した?」

「いや………」

 話せていない。この国が率先して患者を魔晶石化させようとしていたなんて。当事者のグレイルさん達ですら気が付いてない様子だった。

「少し考えれば分かりそうなのに…」

「魔力の欠損って体内の魔力が少なすぎる状態だと思われてる事が多くてさ」

 魔力が少なくなると貧血に似た症状…一時的にだが眩暈や気を失う事から、魔力の欠損が生じ魔晶石化してしまうと勘違いされている。

「でも過去にはそれが間違いだと訴えた人も居たけど教会は認めなかったとか」

「…知らないって怖いね、セレクトが居て本当に良かった」

 リザの綺麗な瞳が物悲しげに僕を映す。

「ええと、話がずれちゃったね。じゃあ魔晶石化の治療に必要な魔法を教えるよ」

 そして昼食に呼ばれるまで僕は治療の仕方をリザに教えた。


 昼食は外に並べられた豪華な食事に囲まれて執とり行われる。

 その際にはグレイルさんも参加し、教会の意向について聞いた。

「君たちへの勲章はスペリアムで最も輝かしい創生神話賞に決まった、それにスペリアムでの地位も聖人となるだろう」

「それなんですけど、すみませんが僕は辞退させてください」

 スマイルのまま何を言われたのか分からないという表情をするグレイルさん

「………え!?」

「僕は地位とか名誉をもらっても、まだ扱いきれずに振り回されそうなので」

「だが、教会は君の事を…」

 頑張ったで賞ぐらいならもらっても良いが、創生神話賞は自国のセプタニアで言えば英雄賞…国王と3大貴族が容認した賞で過去に数える程しか授与されていない物と同等。そんな物を国外の平民、それに15歳の子供が貰ったとして危険にさらされるのがおちだ。

「そうだな…じゃあ保留と言う事で。僕がもう少し大人になったらもらいます」

「………それならわかった…そう伝えておくよ。君達はどうする?」

 僕の思ってる事を分かってくれた。

「セレクトが要らないと言うなら私もいらないです」

「私もだ」

「ほっほっほ、これじゃあ教会の面目が丸つぶれじゃろうから、わしは貰っておこうかの」

 村長が何とかもらってくれる事で、国民や兵にも言い訳が出来ると言う事か。

「妻から聞いていると思うが。教会とは別に私から君たちに何かを送らせてほし…」

 そんな時だった。遠くのテーブルでお皿の割れる音が響いた。

 目を向けるとリネアの手を掴んだフレイン司祭とそこに急いで駆けつけるフィアの姿。

「おやめくださいフレイン様!リネア様が嫌がっています!」

「何を言っている、私のリネアなのだ。婚姻の契は交わされ私は待たされているのだ!さぁ直ぐに式を挙げよう」

 何も言う事を聞こうとしないフレインの手をフィアが引き剥がそうとするが。逆にフレインの一撃がフィアの顔に入りうずくまる。

「おお、グレイル殿さっそく式を挙げたいのでこの場を借り」

 言い切る前にフレインが吹き飛ぶ。僕とマリーの堪忍袋が切れてフレインを殴り蹴り飛ばしていた。

 グレイルさんも怒りを露わにしていたが、マリーと僕の豪快な拳と脚に呆けている。

 リザがフィアの介抱をしているのを見た後。

「そうだ、僕の願いが決まりました!」

 僕は先程から俯いているリネアさんの手を取り、グレイルさんの前へと連れて行く。

「リネアさん…学園に来た理由とあなたが思って居る事をグレイルさんに伝える。それが僕の願いです」

 リネアさんは何故その事を知っているのかと言いたげな顔だ。

「いいなそれ、私もそれにしよう」

「私もそれがいいな」

 三人のお願いが決まった。

 リネアが顔を上げ、改めてグレイルと向き合う。

「リネア………」

「………お父様…私は…ずっと我慢してしまいました。お父様とハイデン様との夢のためと思いこの婚約に意を唱えず賛成しようと、自分にずっと嘘をついて……それでも決意しきれずに学園へ逃げてしまったり…フィアには本当に迷惑をかけてしまいました………」

「いや…」

「最後まで聞いてください!…私は結婚も婚約も誰かに決められてなどしたくはありません!だからこの話は無かった事にしてください。お願いです!」

「すまなかった…リネアがそんなにも苦しんでいるなど気が付いてあげられなくて。実は先程婚約は破棄したんだ」

 地べたに這いずっていたフレイン司祭の口から洩れるように何か聞こえてくる

「嘘だ嘘だ嘘だ!皆が言ったじゃないか!教皇にだってなれるって、リネアと結婚すればなれるって!何でだ何でだ何でだ、親父も俺の事を間違いだとかぬかしやがって!どうしてこうなったクソがぁ!!」

「何だまだ喋れたか…」

 マリーがぽきぽきと指を鳴らしフレインに近づく。

「ひ、ひいいいぃぃぃ!!」

 フレインは脱兎の如くその場から逃げて行った。

 リネアさんは胸をなでおろす。

「ふぅ…ありがとうございます。セレクト様…私は人を傷つける事に臆病になり逃げていました。しかし、時には人を傷つける勇気を持たなくてはいけないと今知りました」

「そこまで分かったらもう一つ…その勇気は諸刃の剣で自分の心も傷がつきます。でもリネアさんの周りにはフィアやリザ、僕達が居ますからその時は甘えてください。傷が癒えるまで力になりますし一緒に居ますから」

 彼女の顔から本物の笑みがこぼれる。

「はい」

 これで本当の本当に幸せな終わりを迎えた気がする。

 その後気をきかせたフィアがプリンを持ってきてくれたおかげでその場がにぎやかになった。ミアちゃんはこの世にこんなにおいしい物が在ったのかと驚いていた。


 昼食も終わり使用人が皿を片づけている時にグレイルさんが近づいて来た。

「セレクト君一ついいかな」

「何でしょう」

「もしよかったらリネアと…その結婚してはくれないないかい?」

 何を言い出すとかと思えばこの人は…

「あの…リネアさんの話聞いてました?人に言われて結婚とかしたくないとか」

「ああ…だが君なら」

「あのですね、確かに僕が大人になったら聖人だの勲章だのもらうからって駄目ですよ。僕は平民ですよ!周りからどんな目で見られるか…少しは考えてください!」

 まったくもうという気分で僕はその場から立ち去った。


 午後に村長だけが教会から恩賞を受け取り大樹の上へ戻る。去り際に…

「なぁ、お前さんらはウェルキンと言う名の小僧を知っているかのう?」

「とても知っています…学園で校長をしていますから」

「ほほぅ…なら伝えてくれ。すまなかったと、それとたまには顔を出せとな」

 二人の間で何があったかは分からないが僕は伝えるだけだ。

 スピアスの街の修復は魔獣の卵だった魔晶石の塊を売り復興費にするらしいが、お釣りの方がかなり多いらしい…僕はそんな魔晶石をタダで少しだけ分けて貰う事が出来た。

 その後は特別な事は無く、もう二日程滞在した後に学園へと向けて出発した。


 来る時とは違い、僕は女装をしなくて済むようになったり。途中の中継交易都市ミアスの門でリリア商会に顔を出す。すると僕たちの顔を知る者が数人いてだいぶ驚かれた。そんな彼らに街の案内を頼み色々と良くしてもらい、ヤルグ充てに請求書を偽造して土産を買った。


 そしてスペリアムの国境を出た夜の事…

「…まさかな」

 僕は部屋を出て廊下を歩く、

「リザにはマリーがついてるから大丈夫か…リネアさんの方に行くか」


 足音を殺し廊下を進む。リネアさんの部屋の前まで来て

「鍵が壊れてる…」

 聞き耳を立てると中から…

「へへへ、静かにしろよ…騒いだらブスリとやっちまうからよ」

 なんて不審な声が聞こえた。扉越しに魔法で確認すると部屋の中には3人の賊が居る、一人が内側から扉を守りもう一人はリネアさんを拘束している、最後はフィアにまたがった賊。適当な魔法を選び扉を隔てた賊二人を静かに沈黙させる。フィアにまたがった賊には魔法が届きそうにない。

「依頼主はお前は殺してもいいと言っていたが勿体ねぇぜ」

 フィアに注目していたのか仲間が倒れていることにも気づいていないようだ。

 後ろから襟首掴み引き剥がす。

「ほう、依頼主が居るのか…ならこの船に乗り込めたのも頷けるな」

「だれ…」

 騒がれる前に一撃で沈め、フィアから引き剥がす

「セレクト…様…よかった来てくれるって信じてた」

「少し遅れちゃいました。すみません」

 フィアの顔には擦れた跡がある…

 そしてリネアさんの拘束を解くと抱き付かれた。

「ちょ…あ…リネアさん?もう大丈夫です。とりあえずこの部屋から移動しましょうか」

「少しだけでいいのです…こうさせてください」

 リネアさんが落ち着くのを待ち、気絶した三人の賊を魔法で運ぶ。


 見晴しの良い甲板に出るとマリーが十数人の賊共を縛り上げていた。

「お、マリー早いね。もう終わってる」

 横に居るリザも何の問題は無さそうだ。

「セレクトも無事か…そうかナターシャ先輩の方に行ってたのか」

「うん。リザ、他に潜伏してる奴らは居る?」

「ううん、居ないと思う」

「どうするこいつら」

「とりあえず依頼主が居るみたいだから洗いざらい聞き出そう」

 適当に気絶の振りをしている賊の額に魔法で作った火を近づける。

「あちゃちゃちゃ…」

「起きたかな…聞いてたよね。依頼主って誰だ?」

「……教えるわけが無いだろ……」

 簡単に答えてはくれないが、まぁいいか。舌をかまれると面倒なので口を綱で塞ぐ。

「リザ、この人の頭の中覗いてみて」

「そんな事出来ないよ」

「大丈夫、昔は出来て今出来ないなんてないよ。リザの事だから無意識に力を抑制してるんだ」

「じゃあやってみる…」

 集中して賊の頭の中を覗き込む。

「こいつらは僕達を殺そうとしたんだ。慈悲なんてかけなくていい。むしろ依頼主がはっきりしない方がまたなにか仕掛けてくるよ」

 リザは雑念を捨てて集中する。霧の中を進むイメージで賊の記憶をたどり、どこかの酒場…フードをかぶった有翼人の男が、

「あ、見えた!フレイン司祭だ」

 今はもう司祭の座も奪われてただのフレイン。

「やっぱりそうか」

「なんだ。お前は分かっていたのか」

「この船の結界を超えるには色々と道具が必要でさ、賊が手に入れられるような代物じゃない」

 そんな時だった。

「大丈夫かいリネア!賊が君たちの船を狙ってると聞いて飛んできたんだ!」

 白々しい男の姿がある…

「よかった。後は僕に任せてくれ」

 声を聞くだけで反吐が出そうだ。

「それ以上近づくとこいつらと同じ目に合わせるぞ」

「おいおい、それが助けに来た人への態度なのかい……羽無し共が。何かの間違いなんだよ。ねぇリネア?あの時も恥ずかしくて言えなかったんだろ。僕たちが一緒になれば全部元通りさ!ほら」

 乾いた音が響く。リネアさんが前へと出てきてフレインの頬を叩いていた。

「信じられません!あなたの様な人を少しでも好きになろうとした自分が本当に恥ずかしい…それに負い目を感じていた事も憎いです。早く私の前から消えて、もう二度と現れないで」

「は…はは…知らないからな…泣いて謝っても絶対に許さないぞ!この屈辱!!は…はははぶっ」

 逃げようとしたので魔法で一撃食らわして気絶させる。

 リネアさんには申し訳ないがこいつは首謀者だ街までは運ばせてもらおう。

 それにちゃんと捕まり法の下裁いてもらうのがベスト…

 砂漠と渓谷の間にある小さな町でいったん下り。賊とフレインを預け、直ぐに僕たちは学園へと飛び立った…


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