表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/91

第捌什陸話 センスが問われるあのお店

「いらっしゃいませー」

「服…か。余所行きの服は母さんとヒナがいつも買ってきたからな。」

やはり同じジャージ何着も揃えて着回すのが1番楽。ここジャージあるのか?

「あー、激しい運動に適していて通気性の良い服、ありませんか?」

「それでしたらこちら一帯になります。」

「ありがとうございます。」

おお、スウェット・ジャージ・トレーナー…種類が豊富。

「このスウェットでいいか。それにしても帽子にスーツ、ドレス…これだけ様々な服があるならあれあるかな…」


あったあった。ジッパー付きパーカーとキャスケット帽。俺が自分で買う服なんてこれくらいしかない。

「さて、会計して帰ろ。」


「2,500円になります。加魔工はされますか?」

「加魔工?」

「防汚などの日用的な物や、攻撃魔法軽減効果等の特別な物が付与されている糸で刺繍をしてそれを服に付与するものです。効果の強い物は少々お値段は張りますが…」

手持ちがもうそれほど無いんだよな…

「いや、やめときます。」

「承りました。ご来店ありがとうございました。」


「うん、いいモン買った。あれ?」

「あら、月斗さん。今お帰り?」

「エミリアさん。」

「あら、新しい服買ったの?」

「ええ、まあ。いつまでもエミリアさんに服を作って貰うわけにはいかないので。」

「そう…残念。」

ちょっとシュンとするエミリアさん。何が残念なんだろう?

「それより、加魔工はしてあるの?」

「いえ…高くなるとのことだったので。」

「あとでしてあげる?」

「出来るんですか?」

「糸に魔法をつけるためのある程度の魔力、裁縫の腕前、刺繍のアレンジスキルがあれば出来るの。」

つまりとにかくエミリアさんは凄いということか。

「わたしとシエルの服もお手製加魔工がしてあるわ。」

「ならお願いいたします…結局エミリアさんに頼ってますね。」

「もっと甘えてくれていいのよ…!」

甘えるのはまた違うような…

「それは…遠慮しておきます。じゃあ帰りますか。」

第捌什陸話 センスが問われるあのお店 完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ