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第陸什話 自由人しかいませんねこの世界

「よっ、ふっ、はっ。しょっ…と。」

「何故…何故当たらぬ…」

「まず足運びが悪い。振りかぶってから打つまでが遅い。握りが下手。打ち終わってからも相手を見る。」

その辺の小学生のチャンバラごっこにも匹敵する程度の刀使い。習い始めてからそんなに時間は経ってないのかな?

「うっうるさい!そもそも貴様は1度も攻撃してこぬでは無いか!もしかして怯えているのか?」

この期に及んで挑発するか…ま、安い挑発に乗ってやるのも年配者の務めか。

「ほう、言ってくれる…ならば我、荒神月斗が全身全霊御相手しよう。」

「ぐっ…いや、負けはせん。負けられん!」

で、数分後。やはりと言うべきか案の定と言うべきか…

「どうした、幕引きか?まだ五発程度しか触れておらぬが…」

「はぁ…はぁ…なんだこの強さは…体の内側を解されるような疲れ…四肢に力が入らん…」

当たり前だ。的確にツボを突いたからな。そこに無闇に木刀を振り回す疲れも加わればもう動けん。

「体力作りも励むことだな。それでは俺に勝つどころか野の獣にも狩られてしまうぞ?」

「かぁっ…駄目…か…」

「何をしとるんだ貴様らはァ!」

「う、士郎。お帰り。」

あちゃー…これはマズいマズい。ぶった斬られて生きてられるかなー。

「さて、なにをしていたのか聞こうか。」

「あー…そらぁ…」

「だってお兄ぃ、こいつが誘拐犯だから…」

「こいつはそんなことをしでかす奴じゃあないぞ妹よ。」

はい?Are…兄妹!兄妹かー!なるほどなるほど。理解出来るかッ!

「いやいや、そこの2人を馬車に乗せて誘拐しようとしてたでしょ!」

「こいつらは俺の連れだ。不用意に手を出すもんじゃあない!」

「状況証拠が揃ってるんだからやいのやいの!」

「そんなことを言おうがぎゃいのぎゃいの!」

速報、この兄妹面倒臭いことが判明。それで、言い合い終わらないしどうしろう。いやどうしよう。

「ふぁ~…んーむ…あら、お揃いで♪」

「おはようございますぴー…」

姉は起床、妹は半眠。まるでナマケモノだな。

第陸什話 自由人しかいませんねこの世界 完

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