表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/91

第肆什弐話 夜、ベッドで。

「只今…流石にもう寝ちゃってるか。」

エリナとの話を終え、部屋に戻って来た時には既に二人の姿は無かった。

「さて…俺も明日に備えて寝るか…」(月斗と姉妹の寝室は別々)

寝室に入り、ベッドに潜り込む。そこで何か違和感を感じた。「よっこらしょ…ん?なんかベッドが暖か…」

「こんばんは!」

「…」←月斗

「…」←シエル

「…シエル。お前はここで何をしているんだ。」

反対側を向くと、なぜかそこにはシエルが居た。

「何って、月斗さんが寒くないようにお布団を温めているんですよ?」

「…うん。なるほど。分かった分かった。んじゃ俺はソファーで寝るわ。お休み。」

布団から起き上がり、部屋の隅にあるソファーに向かう。

「ああ~!ちょ、ちょっと待ってくださいよぉ~!」

「…何だ。」

「駄目ですよぉどこか行ったら。月斗さんの寝る場所はここなんですから。」

そう言いつつ寝転がりながら布団をぽんぽん叩くシエル。…何を考えているんだ?

「うん、とりあえず俺の布団から出ようか。」

シエルも起き上がり、ソファーに座る。

「さて、まず初めになぜ俺の布団に潜り込んでいたのか聞こうじゃないか。」

「だからぁ、月斗さんが寒くないように…」

「うん、それはいい。さっき聞いた。で、それ以外は無いのか?」

「?」

…なんでこいつは「それ以外の理由なんてありませんよ?」とでも言わんばかりの顔をしているんだ…

「とりあえず部屋に戻りなさい。エミリアさんが心配するぞ?」

「お姉ちゃんには許可を取ってきましたから大丈夫です!」

俺が大丈夫では無いのだが…あの人もあの人で何で許可出してるんだよ…

「俺は明日早起きしなければならない。だから部屋に…」

「私が優しく起こしてあげます!」

「…」

「ほらぁ、どこにも一緒に寝ちゃいけない理由がないじゃないですかぁ。」

「じゃあ、せめて同じベッドは勘弁してくれないか?」

「む~…じゃあじゃあ、同じ部屋なら良いですか?」

「ああ、それなら何とかギリギリ…」

「しょうがないですねぇ…」

「じゃ、お休み。」

「はい!お休みなさい!」

結局、シエルは俺のベッドで、俺は同じ部屋のソファーで寝ることになり、王都での2日目は過ぎていった…

第肆什弐話 夜、ベッドで。 完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ