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第肆話 住居と新家族
「そしたら住む場所も決まったことだし、村長に挨拶に行きましょうか。」
「村長?」
こっちの世界にも村長という役職が存在するのか。
「そう、村長。この村ができたときからの、最古参のうちの一人。」
「村長さんは結構お人好しだから案外受け入れてくれるかもね〜」
ふむ…この村に住むには村長さんの許可を取らねばならないらしい。
「村長さんは村の奥にいるから、私が案内するね!」
シエルは俺を構いたくてしょうがないみたいなので、とりあえずついていくことにした。
「じゃあ、お邪魔しました。」
「お邪魔しましたじゃなくて、行ってきます、でしょ?」
本当に俺はここに住むことになったらしい。
俺は少し照れつつ
「…行ってきます」
高校からは寮だったのでこんなことを言うのは久しぶりだな…
そんなことを思いつつシエル姉妹(&俺)の家を後にした。
第肆話 住居と新家族 完