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第弐什肆話 再び王都へ

「急に押しかけて申し訳ない。俺は王国直属騎士団副団長ヴェリウスという者だ。」

「王国直属騎士団副団長…」

「実は2日ほど前に我が騎士団の団長が誰かから貰ったという芋を国王陛下が手違いで食し、とても気に入られてしまってな。」

「…それで?」

「その芋を貰った人物に会って見たいと言い出してしまって…この通り捜索中というわけだ。」

「で、見つかったらどうするつもりなんですか?」

「王都まで来てもらって…そこから先は王の意向次第だな。」

「はぁ…なるほど。」

「?それを気にするってことは、もしかしてお前なのか?」

「ええ、まぁ…確かに俺ですけど、俺だけじゃなくてこのシエルって娘も一緒に行きましたが…」

「そうかそうか!いや、実はその人物を探し始めて4日目だったんだ。流石にこれ以上探しても居ないと思っていたから、こんな辺境にも訪れた甲斐が有ったというものだ。」

そう言うとヴェリウスは部下の元へ行き、何かを話し始めた。

「さて…これから俺たちどうなるんだろうか。」

「さあ…あの人は『王が気に入った』と言っていたので悪いようにはされないと思いますが…」

シエルと今後のことについて話していると、馬車を引いてきたヴェリウスが、

「さ、二人共、乗ってくれ。王都まで護衛する。」

あ、やっぱり王都まで行くことになるのか。面倒だが王の命令だ、行かないわけにも行くまい。

「わかりました、でもその前に家の人に事情説明を…」

「あらあら、大変ねぇ。」

「うわっ、びっくりした!急に背後に立つのやめてくださいよ…」

「うふふ、ごめんなさいね。でも結構大変な状況になってきちゃったわね。と、言うわけで…」

「まさか…」

「私も付いて行くわ♪」

やっぱり…この姉妹の性格からしてこうなると思った…

「いや、でも、その間畑と動物たちの世話は誰がするんですか?」

「あ、それなら儂と村の若い衆で交代でやっておくから行ってくると良いぞ。」

村長…そういやこの人とてつもないお人好しだったっけ…もうどうしても行くしか無いみたいだな。

王都に着いた後の事を考え頭痛が痛くなりながら3人で馬車に乗り込んだ。

第弐什肆話 再び王都へ 完

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