第什肆話 シエルと温泉
「只今戻りました…」
「お疲れ様。もうすぐ晩ごはんできるから温泉に行ってきなさいな。」
「はい…そうします…」
昨日の様にタンスからタオルと着替えを取り出し温泉へ向かう。
「こんばんは。」
「おう、今日も来たね。今日は二人で入るのかい?」
「ゑ…?それってどういうこt…」
「後ろ、後ろ」
言われて振り返ってみると…
「ばぁ!」
「うおおおおおお!?」
思わず後ろに飛び退き尻餅をついてしまった。
「えへへ、来ちゃいました。」
「来ちゃいましたって…何しに来たんだよ?」
「今薫さんが言ったじゃないですか。月斗さんと温泉に入りに来たんですよ♪」
「は…?」
「だ〜か〜ら〜月斗さんと〜」
「待て待て、言いたいことはわかったが、理由がわからないのだが?」
「? 私は背中を流してあげようとしたんですよ?」
はあ…わかっているのかいないのか、何を言っても聞かなそうだ…しょうがない、一日世話になったし付き合ってやるとするか。
「なるほど…なら先にそうと言ってくれ…びっくりしたぞ…」
「はい!わかりました!じゃあ、次からはちゃんと宣言します!」
おいおい、これからも一緒に入る気か!? ・・・まあ仕方ない、色々お世話になっている身だ。断るわけにも行くまい。
「じゃ、すぐ風呂に入りましょう!」
やれやれ…風呂なのに疲れが溜まりそうだ…
第什肆話 シエルと温泉 完




