第什参話 酪農と労働
「弁当も食べ終わったし、次は…動物の世話の仕方だったかな?」
「そうです!じゃ、場所を移動しましょうか。」
…?動物の居る場所は違うところなのか。村の森側の方に行くと草原が広がっており、外で言う牛や豚が美味しそうに草を食んでいる。放牧というやつだろうか…
「家に入る時間ですよ〜!」
シエルはそう言いながら近くの牛舎?にあったベルを鳴らした。
すると、牛や豚が牛舎に向かっていく。全頭が牛舎に入り終えたところで
「手始めにモーギュからですね。」
そういえばそんな名前だったな…
「まずは餌を入れ替えましょう。」
「了解。」
そばの柱に立てかけてあったでっかいフォークみたいな農具を手に取り餌を運ぶ。
「おお、やっぱり二人だと早く進みますね!」
「今までは一人でやっていたのか?」
「はい、たまにお姉ちゃんに手伝ってもらうくらいでした。」
「それはなかなか大変だっただろうな…」
「でも、月斗さんが来てくれたので結構楽になりました!」
「おう、これからはいつでも手伝えるから宜しくな。」
「ありがとうございます♪」
「じゃ、次は水の入れ替えですね。」
「水?」
「そう、水です。」
確かに近くに川はあるが…まさか自力で運んでくるのか?
「この裏にタンクがあるのでそこから汲みましょう。」
なるほど。そんな近場に水があったとは…
◇ ◇ ◇
はぁ…やっと終わった…体の関節がめっちゃ痛い…運動筋と農筋が違うと言われていたがこういうことか。
やってみて初めて気づいた。
「お疲れさまです♪もう遅いですし家に戻りましょう。」
「おう…」
第什参話 酪農と労働 完




