第壱話 神と転生
「というわけで君、死んじゃったから。」
・・・・・は?
その時の俺の第一声はとても素っ頓狂だったはずだ。
「ちょっと待て。どういう経緯で俺が死んだんだ?」
「だから〜僕が間違えて殺しちゃったんだって。」
なかなかに理解し難い事を言っているこいつは自称「神」と名乗っている。
そして俺は荒神月斗。一般的な高校三年生…だった。
まあいい、死んだものは仕方がない。こいつの話を聞くとしよう。
「え〜と、まず知っといてほしいことが二つ。」
「一つが君が死んでこれから異世界に転生すること。」
「・・・それと?」
「転生するときにスキルを得るんだけど、それがランダムだってこと。」
よくわからないがまとめると
1,俺は「神」の手違いによって殺されたこと。
2,これからランダムでスキルを得て異世界に転生すること
・・・まあこんなとこか。
「で、なんか聞いておきたいこと、ある?」
首を傾げながらうざいほどニコニコしながら聞いてきた。
こうなったのは誰のせいだと言いたい気持ちを抑えて
「んじゃ二つほど。1つ目は日本語が通じるかどうか。2つ目は俺が生きていける程度の世界なのか。」
「え〜と、1つ目から。日本語は通じるよ。2つ目については君の行動次第かな」
考える人のような格好をしながら答えたものの、ちゃんと考えているのかこいつ…
俺の行動次第って・・・そんなよくわからない世界に飛ばされるのかよ…
そんな事を考えているうちに
「とりあえず近くに村がある場所には飛ばすから、そこからは何をしようが君の勝手だよ。んじゃ、楽しい異世界ライフを〜^^」
「ちょっ、まっt」
そんな俺の言葉は神には届かず、俺は意識を失った。
第壱話 神、それと転生 完