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この部活は何かがおかしい!  作者: 高坂あおい
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この部活の体育祭準備はどこかおかしい!

「ということで、我ら自由部も運動部の一員として体育祭のリレーという唯一の部活対抗種目に出場することになった」

「ごめんなさい由宇。私にはわからないわ」

「俺も理解できませんでした」

「私は全然いいよ!」


 いつの間にか自由部は運動部になっていたようです。


「毎度毎度言っている気がするけど、お前たちは何が理解できないんだ?」

「しいて言うなら、全部ですかね」

「翔真君に同じくよ」


 部長は困惑しているような顔をしているが、一番困惑しているのは俺達だということを知ってもらいたい。


「全部が理解できない、って言われてもなぁ……。例えば何がわからないんだ?」

「俺達自由部は運動部でしたっけ?」

「いいや、バリバリの文化部だが?」

「何で文化部が部活対抗リレーに出たりするんですか?」

「逆に出てはいけないのか?」

「うっ……」


 部長から返ってきた質問に俺は思わず、言葉が詰まってしまう。

 部長が言っていることはもっともだ。文化部が部活対抗リレーに出てはいけないというルールというか規則は存在しない。

 しかし、今までそんな事例が一切なかったというのが大きいだろう。


「でも、数多の運動部が出場している中で文化部が一つだけ出場ってなんか嫌なんですよ」

「翔真、おまえは一つだけ重大な勘違いをしているな」

「え?」


 もちろん俺は部長が言う「勘違い」が何かは全く分からない。

 それは彩乃先輩と遥も同じだったようで、二人とも俯いて考えこんでいる。


「勘違い? ですよね?」

「ああ、勘違いだ」


 出場する文化部が一つだけという話だろうか? いや、それだったら、彩乃先輩や遥ですらわからないと言うのはおかしい。

 その後しばし考えこんだが、結局答えは出なかった。


「降参です」

「あー、結局わからなかったのか……。お前はそれでも自由部員かよ」

「そんなこと言われても……」

 

 わからないものはわからないので、何と言われようと、どうしようもできない。


「あたし達は『自由部』だ。つまり、文化部と名乗ろうが運動部と名乗ろうが『自由』なんだよ!」

「いや、それは違うでしょ……」


 いつまでも了承しない俺たちにイライラし始めた部長の額に青筋が浮かぶ。


「あーもう! うるさいうるさい! うるさいなぁ! いいか? あたしが出ると言ったら出るんだよ! なんせ商品券が一人千円分配られるんだぞ!?」


 よし、やろう。

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