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俺がダンジョン管理部部長に!?

「アレスはまだ来てないのか!?」


朝から部長の怒鳴り声が響きわたっている。

どうやら問題児は今日も遅刻しているらしい。


「遅くなりましたー。通勤中に倒れた老人を見つけて、家まで送り届けてました!」


「嘘をつくなー!まあいい、とりあえず荷物を置いたらこっちに来てくれ」


いつもならこの後、部長の無駄に長い説教が始まるのだが、今日はいつもと少し様子が違うようだ。

少し警戒しながらアレスは聞いた。


「説教しないなんて珍しい...どうしちゃったんですか部長?」


「急な話だが、お前には今日からダンジョン管理部の部長になってもらうことになった。詳しい話はダンジョン管理部に着いてから、説明してくれるそうだ。」


「...え?どうして俺がダンジョン管理部なんかに!しかも今日からって...」


「どうやら前任者が急に辞めてしまったらしい。そこで急に異動しても困らないお前に白羽の矢が立ったわけだ」


「ダンジョン管理部なんて嫌われものの部署には行きませんよ!それに、こんなに真面目な僕が異動してどうして困らないんですか!」


「四の五の言わず、さっさと荷物をまとめろ。日頃迷惑ばかりかけてる、お前に拒否権なんてない」


そう伝えると部長は、どこかに行ってしまった。

どうやら厄介者に拒否権はないらしい。


「とうとう、真面目に仕事しないツケがきたな。まあ、自業自得だよ」


席に戻ったアレスに、ニヤニヤしながら隣から声を掛けたのは、入社当時からアレスの指導をしている先輩。


「先輩も部長に何か言って下さいよ!可愛い後輩と離れ離れになってもいいんですか!?」


「どうして俺がそんなことしなきゃいけないんだ。むしろ、お前がいなくなれば仕事が捗って嬉しいよ」


「この薄情者!」


先輩に助ける気は微塵もないらしい。周りの人も素知らぬ顔で仕事している。

どうやら本当に迷惑しか掛けてないらしい。


「...ふん。優秀な俺がいなくなって苦労すればいいさ」


負け惜しみのような文句を言いながら、アレスは荷物をまとめ出した。


「よし。これが最後の書類かな。」


仕事もろくにしておらず荷物も少ないので、すぐにまとめ終わった。


「それじゃあ行きますね先輩。俺がいなくなって寂しくなっても知りませんよ!」


「いいからさっさといけ」


お世話になった先輩と別れの挨拶?をしたところで、アレスはダンジョン管理部のある、小さな部屋に向かった。

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