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プロローグ

 あの日、俺の日常が一変した。

中学2年の冬の事、俺は異世界へと召喚された。

しかしそれは過去の俺の話だったりする。

異世界召喚でありふれた勇者と魔王の戦いだった。

何とか魔王を倒すこと二年の歳月、ご都合主義全開で元の世界へは時間軸を召喚された日に戻してくれた。

成長した体も何もかも戻して、代償として俺の二年間かけて手に入れた魔王をも倒す力はなくなった。


まぁ二年間でよくもまぁ魔王を倒すまでの力を手に入れたものだと今ではすげえぞ俺って思っている。


と、そんな過去の俺の話はこの物語の断片的意味しかないわけだが、中学生にしていろいろと経験を積んでしまった俺は高校大学と努力という尊いものをしっかりと行い、今有意義な大学生活を送っていたわけだ。


ん、えらいぞ俺しっかりとまともな言葉を言っているぞ。

では、そろそろこの物語の大筋に行こうではないか。



【1】召喚の代償


朝やけに寒い気がしたんだが、まさか雪が降るとはなぁ


大学終わりの帰り道、田中日向は何気なく空を見つめる。

12月半ば。クリスマスという言葉もちらほらと聞こえるようになった。

彼女がいない歴=年齢の俺としてはあまり聞きたくない単語だな。

はぁとため息が空中で白くなる。


ああ寒い寒い


時刻は5時を回る、帰り道には高校生らしき奴らがちらほらと見える。

ぼぉとしながら高校生を眺めつつ、小ぶりの雪の中歩く。


まさか、その足元に魔法陣があるなんぞまったく気づかなかった。


召喚の魔法陣であると認識したがすでに発動しているようだ。

目の前の男子高校生数名もまた魔法陣の中にいた。

ぼおっとした頭が沸騰するように覚醒する。


「えぇ?」


なんとも間抜けな声が出たもんだ。


そうして俺は再召喚される。らしい

前にいる高校生たちも驚きの声をあげていた。

以前の異世界にいたときの俺ならば、この魔法陣を止めることができたかもしれないが今はただの大学生だ。何もできやしない


ああ。ほんと面倒事はやめてほしいものだ。

そう考えると、視界が暗転する。



光に包まれ、目を開けると俺は暗い洞窟の中にいた。


「えぇ?」


洞窟にいるのは俺だけのようだ。あたりには何もない。一緒に召喚されたであろう高校生達の姿もない。

意外に冷静にあたりを見渡すが、何もない。え?召喚されたのに誰もいないとはどうなってるんだ。

「この国をお救いください」なんてセリフを言われるとばかり思っていたのだが、まさか誰もいないとは

さらにいうとここめちゃくちゃ寒い。ぶるっと体を抱きしめる。むぎゅっとした感触が俺の手の平を包んだ。


・・・・え?


どうやら俺はなぜか裸らしい。どおりで寒いわけだ。

ちなみに体のあちこちを触ってみると不思議なことに髪が腰のあたりまで伸びている


「どうなってるのこれ」


声が高い女性的な声になっている。

俺の手で揉めるほど胸が出ている。

なんだ、男の象徴が・・・・消えている



冷静に分析するとどうやら俺は、召喚の代償として性別転換とやらになってしまったらしい。


「予想外すぎるだろぉぉぉ!!」


洞窟に女性の声がこだました。


異世界召喚されたら体が女になってしまいました。・・・てへ?

いや意味わからんて、まじで


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