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願ってない願い事 1
僕は夢に浸る。
二度と目を覚まさなくていい
そう言い聞かせて眠る。
だけど、日の光はまた僕の目の前に現れる。
どうしたものか、外がすごく騒がしい。
どうやら、向かいの家が全焼してしまったらしい
僕とは逆で、願ってもい死が訪れたその家族たちはきっと、恨むのだろう。生きている人たちに。
最近放火の事件が多発していると携帯のニュースがそう語っていた。
この家にも来てくれないものかと、僕は願った。
だが、なかなか来ない。
願ってもかなわない願い事なら
自分でなんとかするしかない
そう考えたんだ。
その日の夜、未来を欲しがった僕は自らそれを壊そうとする。
欲しがっている間、とても苦しく、悲しく、もう嫌だと感じていた。
ぁぁ、人ってこんなに残酷な生き物なんだ




